ブドウ栽培にとって最高のテロワールを持つヴォーヌ・ロマネ村とは

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ブドウ栽培にとって最高のテロワールを持つヴォーヌ・ロマネ村とは

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世界最高峰のピノノワールを造るヴォーヌ・ロマネ村とは

「神に愛された村」ヴォーヌ・ロマネについて

「神に愛された村」と形容されるヴォーヌ・ロマネ村は、
世界でトップとも言えるワインの銘醸地として知られており、
力強く濃密ながら、華やかなエレガントさを持った味わいの
世界最高峰のピノ・ノワールのワインが造られています。
名実ともに人気を誇るこの村は、
「ブルゴーニュの丘の中心に輝く宝石」とも呼ばれ、
その立地と土壌は、奇跡にも近い見事な条件がそろっています。

ヴォーヌ・ロマネ村のテロワールの特徴

ヴォーヌ・ロマネは、コート・ド・ニュイ地区のヴージョ村と
ニュイ・サン・ジョルジュ村の間に位置し、
ヴォーヌ・ロマネを境に南北で土壌の性質が大きく異なります。
北は酸が高く繊細でエレガントなワインが生まれ、
南では、骨格がしっかりとしたパワフルなワインが生み出されます。
そして、中間に位置するヴォーヌ・ロマネは、
この2つの性質を見事に兼ね備えたバランスの良いワインが生み出されているのです。
その理由は、ヴォーヌ・ロマネのテロワールにあります。
気温は平均14~16℃を保っており、全体的に寒暖差の偏りがなく、
昼夜の寒暖差は大きいため凝縮した味わいの果実ができます。
また、地形は標高230~300mの斜面に畑が広がっており、
方角は南東向きのため、つねに豊富な日照量が満遍なくある
ブドウ栽培においてパーフェクトとも言える気候条件がそろっています。
さらに、ヴォーヌ・ロマネの土壌は、
石灰層の岩層の上に粘土混じりの石灰質土壌が基礎として広がっており、
この粘土質と石灰質の2つの異なる性質のバランスによって、
力強さとエレガンスの両方を兼ね備えた複雑で奥行のある味わいのワインが生み出されています。

ヴォーヌ・ロマネ村が持つグラン・クリュ

ヴォーヌ・ロマネ村には、8つのグラン・クリュがあり、
ロマネ・コンティを筆頭に、ラ・ターシュ、ラ・グランド・リュ、
リシュブール、ラ・ロマネ、ロマネ・サン・ヴィヴァン、
フラジェ・エシェゾー村のエシェゾー、グラン・エシェゾー2つを合わせた
偉大なグラン・クリュが固まっています。
ブルゴーニュでは通常、グラン・クリュといっても1つの畑を
複数のドメーヌが所有するのが一般的ですが、
ヴォーヌ・ロマネ村は、ロマネ・コンティ、ラ・ターシュ、ラ・ロマネ、
ラ・グランド・リュと4つのモノポール(単独所有畑)が存在しています。

中でも、ロマネ・コンティの畑は、1.8ヘクタール程の小さな畑ですが、
6つのグラン・クリュの中心に位置し、複雑な地層をもっており、
土壌の上部は石灰質でやせているため、ブドウの根が地中深くまで伸び、
多様な要素を吸収することで極上のワインを生みだしています。
そのロマネ・コンティの西側には、ラ・ロマネの畑があり、
0.85ヘクタールとフランスでは最小のアペラシオンですが、
ミネラル豊富で引き締まった味わいのワインを生みだします。
畑はドメーヌ・コント・リジェ・ベレールが単独所有しています。
ロマネ・コンティの東側には、ロマネ・サン・ヴィヴァンの畑が広がっており、
ヴォーヌ・ロマネ村のグラン・クリュの中では最も低い場所のため、
標高は247~260メートルで、畑は複数のドメーヌが所有し、
最大の広さを所有するのがドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティで、
ドメーヌ・ルロワ、ルイ・ラトゥール、
ドメーヌ・ジャン・ジャック・コンフュロンが続きます。
ロマネ・コンティの南側に位置し、ラ・ターシュとの間にはさまれた
ラ・グランド・リュは、標高250~290メートルになる細長い畑で、
「偉大な道」とも呼ばれ、長らく1級格付けでしたが、
1992年にグラン・クリュに昇格し、ドメーヌ・ラマルシュが単独所有しています。
ラ・グランド・リュの北側に位置するラ・ターシュは、
ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティの単独所有で、
標高250~300メートルのところにあり、
水はけが良く比較的暖かいクリマから造られるワインは、
優美でしっかりとした骨格の長期熟成向きのワインが生まれます。
フラジェ・エシェゾー村にある2つのグラン・クリュの
グラン・エシェゾーとエシェゾーは、ヴォーヌ・ロマネ村に隣接し、
この2つのグラン・クリュも合わせてヴォーヌ・ロマネ村のグラン・クリュとされています。
エシェゾーは、標高約250~300mの丘の上から谷間にかけての斜面に位置しており、
その中に11の小区画があるため、標高、傾斜、土壌などさまざまで、
さらに、84のドメーヌがそれぞれの栽培や醸造方法でワイン造りを行っています。
グラン・エシェゾーは、エシェゾーと違い畑は単一区画のため、
水はけの良い粘土層が乗った酸化鉄を多く含む土壌が均一になっており、
ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティをはじめとする、
12のドメーヌがグラン・エシェゾーを所有しています。

ヴォーヌ・ロマネ村から生まれるワインの味わい

使用が認められている品種は、ピノ・ノワールのみで、
イチゴやラズベリーといった果実香にスパイス香が加わり、
一口含むとアロマと同様のベリーを基調にした赤系果実の熟したフルーティーさに、
なめし革などの熟成された複雑な味わいがからみます。
ビロードの様ななめらかで品のあるタンニンで、
エレガントでコクのある味わいは、長期熟成の高いポテンシャルを感じさせてくれます。

ヴォーヌ・ロマネ村から生まれるワイン

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