南のバローロと称されるほど高いポテンシャルをもつタウラージのワインとは

南のバローロと称されるほど高いポテンシャルをもつタウラージのワインとは
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南のバローロと称されるほど高いポテンシャルをもつタウラージのワインとは

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タウラージのワインとは

南イタリア、カンパニア州のワイン産地タウラージ。
固有品種であるアリアニコから造られる最高峰のワインは、
「南のバローロ」と称されるほど、
上質なものなら20年以上の熟成にも耐えられるポテンシャルを持ったワインを生み出します。
そこで本日は、表情豊かなアロマに、濃厚で複雑な味わいが魅力の
タウラージのワインについてお話します。

タウラージについて

イタリア・カンパニア州のアヴェリーノ県にあるタウラージ村。
ナポリから東におよそ50kmに位置しており、アペニン山脈の間にブドウ畑があります。
ここで造られるアリアニコは、1970年に最初にDOCを取得し、
1993年に南イタリア初のDOCGワインに認定されました。
もともと、ブドウ栽培に適した環境ということもあり、
品質よりも量を生産する事が重視され、長くバルクワインの生産に力を入れていましたが、
そんなタウラージを一躍イタリアを代表するワインにした立役者が、
1720年に設立されたマストロベラルディーノ社の
9代目当主のアントニオ・マストロベラルディーノ氏でした。
伝統的な品種で伝統的な栽培方法を重んじていたマストロベラルディーノ氏によって、
地元の生産者に固有品種であるアリアニコの栽培が推奨され、
人望が厚かったマストロベラルディーノ氏に賛同し、
多くの地元生産者がアリアニコの栽培を継承していきました。
そして、マストロベラルディーノ氏によって南イタリアで初めて世界に輸出され、
以来、国際的にも高い知名度を誇るワインとなっていきました。
アメリカのワイン雑誌では、「イタリアを代表する10本のワイン」にも選ばれました。

タウラージのテロワール

海抜400メートル以上、標高は400~700メートルのあたりにブドウ畑があり、
石灰質の泥灰土、火山性堆積物、石灰岩など、多くの種類の土壌があります。
粘土質の土壌がワインにしっかりとしたタンニンを与え、
火山性の土壌がスモーキーさを加え、石灰質の土壌がミネラル感生みます。
また、昼と夜の気温差に加え、夏と冬の激しい寒暖差があるため、
凝縮感のあるブドウが育ちます。

タウラージで使用されるブドウ品種

タウラージの赤ワインは、アヴェリーノで収穫されたアリアニコ種を85%以上使用することが義務付けられており、
残り15%にはピエディ・ロッソ種、時にはサンジョヴェーゼ種またはバルベーラ種をブレンドさせることができます。
しかしながら、ほとんどのワインがアリアニコ単一で造られています。
アリアニコ種の起源は古く、古代ローマ時代にギリシャから移植されたとされており、
ギリシャという意味のヘッレニカ、ヘッレニコと呼ばれ愛されてきました。

タウラージワインの特徴

タウラージのワインは、プラム、ブラックチェリーなどの黒系果実に、
スミレ、チョコレート、スパイスなどの複雑なニュアンスが加わり、
たばこや、挽きたてのコーヒーといったスモーキーさも感じられます。
タンニンと酸が豊富で、高いアルコール度数のものが多く、
しっかりとした骨格のパワフルな味わいです。
法定熟成期間が3年とバローロ並の熟成を経て、
ようやくリリースされる熟成型のワインのため、「南のバローロ」と称され、
上質なものなら20年以上の熟成にも耐えうるワインになります。

タウラージのワイン

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