シャンパーニュの華と称される白いアネモネのボトルが印象的なシャンパン「ペリエ・ジュエ」

シャンパーニュの華と称される白いアネモネのボトルが印象的なシャンパン「ペリエ・ジュエ」

シャンパーニュの華と称される白いアネモネのボトルが印象的なシャンパン「ペリエ・ジュエ」

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ペリエジュエ

ペリエジュエとは

ペリエジュエは、エペルネ市シャンパーニュ通りに本拠地を置く、200年の歴史を持つシャンパンメゾンです。
ペリエジュエと聞くと、アール・ヌーヴォーを代表する巨匠エミール・ガレによってデザインされた白いアネモネが描かれた「ベル・エポック」をイメージする方が多いのではないでしょうか。
創業まもなくから人気を誇り、イギリスをはじめとする各国の王室にも愛されるシャンパンメゾン。
ボトルの美しさから、女性に人気で贈り物としても喜ばれるシャンパンです。
本日はそのペリエジュエの魅力に迫ります。

ペリエジュエの200年の歴史

ペリエジュエは、シャンパーニュのブドウ農家の息子ピエール・ニコラ・ペリエとノルマンディのワイン商の娘ローズ・アデル・ジュエによって1811年に設立されました。
26歳と19歳という若き2人の結婚とともに生まれたこのシャンパンメゾンは、2人の苗字を合わせてペリエ・ジュエと名づけられました。
設立当初は、シャンパンの卸売業として開始しましたが、3年後には、現在の本拠地であるエペルネ市シャンパーニュ通りに邸宅を購入し、着実に成功をおさめていきます。
当時は、情勢としても決して良い時代とは言えず、ブドウ栽培においてもブドウの不作など大変な年が続きましたが、堅実な2人のシャンパンメゾンは小さいながらも設立まもなくから人気があり、価格も一般的なシャンパンの3倍の価格で取引されていました。
人気は国内にとどまらず、商才のあったローズ・アデル・ジュエによって1815年に初の海外となるイギリスへ輸出を果たし、1837年にはアメリカでの取引がスタートしました。
その後、1854年に2人の息子であるシャルル・ペリエに経営が引き継がれます。
2代目シャルル・ペリエは、すでに海外への販路ができあがっていたイギリスとアメリカ市場の取引を拡大するため、当時では甘口のシャンパンが主流でほとんど造られていなかった辛口のシャンパンの製造に力をいれます。
結果、辛口好きのイギリス人を魅了し、メゾンの人気は不動のものとなっていきます。
子どもがいなかったシャルル・ペリエは1879年、甥であるアンリ・ガリスにメゾンを継承します。
そして、この3代目のアンリ・ガリスによって、あの白いアネモネの花のボトルが生まれます。
アンリ・ガリスと彼の弟のオクターブは芸術愛好家で、オクターブはアール・ヌーヴォーを代表する巨匠エミール・ガレと出会い、2人の依頼で1902年に白いアネモネの花のボトルが誕生します。
しかし、次第に情勢は不安定となり第一次世界大戦の混乱の中、このボトルは地下倉庫の棚へとしまわれ、60年もの間忘れ去れることとなるのです。
このボトルを発見したのが、当時のセラーマスターであるアンドレ・パブレです。
彼によって発見された白いアネモネのボトルは、1964年プレステージキュベ「ベルエポック」として復活し、商業ディレクターを務めたピエール・エルンストによって1969年に発売されました。
若き2人の夫婦が造ったシャンパンメゾンは、200年の歴史を経て今もなお伝統を受け継ぎながら革新し続けています。

8代目最高醸造責任者が考案した革新的なテイスティング

2020年10月にペリエ・ジュエの8代目最高醸造責任者に就任したセヴリーヌ・フレルソン氏が考案した、革新的なテイスティングの「センソリアル・エクスペリエンス(感覚的体験)」は、花とシャンパーニュのペアリングを通して、テロワールから萌芽、開花の3つのステップを「視覚」「嗅覚」「触覚」そして「味覚」で体験する新しいテイスティングで、7月に日本では初めてとなるイベントが、箱根にある「ニコライ バーグマン 箱根 アトリエ」で開催されました。
ゲストは用意された3つのエクスペリエンスを通してペリエ・ジュエの「シャンパーニュの華」とも称されるメゾンを象徴するシャルドネのフローラルで繊細なスタイルを五感で味わうことができ、目にも美しく、とても繊細で華やかなイベントは、まさにペリエ・ジュエのイメージそのものです。

ペリエジュエの特徴

ペリエジュエの特徴は、なんといってもその心躍るような華やかな香り
白い花やフルーツ、バニラといったアロマがあり、エレガントでしっかりとしたフレッシュな果実味があります。
一般的なシャンパンは、長期の熟成によってボリューム感のある味わいになりますが、ペリエジュエの場合、長期熟成するプレステージキュベのベルエポックでも、ピュアな透明感のある味わいで、華やかな香りが合わさり、心躍るような軽やかで繊細な味わいが楽しめます。

おすすめのペリエジュエ

ペリエ・ジュエ ベルエポック
巨匠エミール・ガレによってデザインされた白いアネモネの美しいボトルは「フルール・ド・シャンパーニュ(シャンパーニュの華)」と称され、1969年の発売以来世界のシャンパンラバーを魅了するペリエジュエのプレステージキュベ。
良き時代という名を持つこのキュベは、コート・デ・ブラン地区のシャルドネと、モンターニュ・ド・ランス地区のピノ・ノワール、ヴァレ・ド・マルヌ地区のピノ・ムニエを使用し、各シーズンの出来栄えが良い特別な年にのみ製造される希少性の高いキュベです。
鮮やかなゴールドカラーに優美に立ち上るきめ細かい泡。
白桃や洋梨などの甘いフルーツの香りに、レモンやグレープフルーツなどの柑橘と、白い花やトーストを思わせるエレガントなアロマ。
フレッシュでしかっりとした果実味と美しい酸が感じられ、豊かなミネラルがしっかりとした骨格を感じさせながらも、繊細でエレガントな完璧なバランスを持つ、まさに芸術とも言えるシャンパンです。

ペリエ・ジュエ ベルエポック

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