フランス、イタリアを上回るワイン好きの国ポルトガル!250以上のブドウ品種をもつバラエティー豊かなポルトガルワインとは

フランス、イタリアを上回るワイン好きの国ポルトガル!250以上のブドウ品種をもつバラエティー豊かなポルトガルワインとは
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フランス、イタリアを上回るワイン好きの国ポルトガル!250以上のブドウ品種をもつバラエティー豊かなポルトガルワインとは

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ポルトガルの宝石ポートワイン

日本ではこの数年でだんだんと市場が拡大してきたポルトガルワイン。
以前までは、「世界3大酒精強化ワイン」の1つであるポートワインの産地というイメージが強かったポルトガルですが、最近はスティルワインの輸出量が増え、固有品種が多いため、バラエティーに富んだワインが多いのも特徴です。
そこで、本日はポルトガルワインについてお話します。

ポルトガルワインの特徴

ポルトガルでは南ヨーロッパのイベリア半島に位置し、北と東にスペインと国境を接する小さな国土ですが、大西洋と地中海の影響を受け、内陸は大陸性気候と、気候や土壌が多様性に富んでいて、ほぼ全域でワインが造られています。
多種多様な気候と土壌を持つことで、ブドウの固有品種は250種類以上も存在しており、1ha当たりの固有品種数では世界一と言われています。
もともとは多品種をブレンドするワイン造りが伝統でしたが、現在は単一品種から造られるバイラーダのバガ種や、ヴィーニョ・ヴェルデのアルヴァリーニョ種なども世界的なトレンドになっており、個性豊かなワインが生み出されています。

またポルトガルは、ポートワインというポルトガル北部のドウロ地方の世界遺産にも登録されているドウロ渓谷で造られるブランデーを添加した酒精強化ワイン(フォーティファイドワイン)が有名です。
スペインのシェリー酒、イタリアのマルサラワインと並ぶ「世界3大酒精強化ワイン」の1つで、「ポルトガルの宝石」とも称され、ポルトガルを代表するワインです。
アルコール発酵中にアルコール度数が77度のブランデーを添加することで糖分がアルコールに変換されるのが中断され、ブドウ果汁の甘みをそのまま残しているため、甘口ながらアルコール度数が19度から22度までと、酒精強化ワインの中でもアルコール度数が高めのワインになります。
発酵途中でブランデーを加えたワインがすべてポートワインと呼ばれるのでなく、熟成を経たもののみがポートワインと呼ぶことができ、長いものだと40~50年熟成させて、芳醇な香りとまろやかな味わいのポートワインになります。
ポートワインは、14世紀中頃から造り始められたワインで、元々はイギリスに輸出する為に造られましたが、現在でも高品質なポートワインは主にイギリスに輸出されています。

ポルトガルワインは、2018年度の生産量は5.3億リットルで、世界ランキング10位のワイン大国です。
トップレベルにあります。
また、ポルトガルはワイン好きな人が多いのも特徴で、2018年度のワイン一人当たり消費量世界ランキングでは、堂々の第1位!
なんと生産量1位のイタリア、2位のフランスよりも多いという驚きの結果!

ポルトガルワインの歴史

ポルトガルのワイン造りの歴史は古く、なんと紀元前2000年までさかのぼります。
一時、イスラム教徒に支配されたりなどワイン生産が停滞した時期もありましたが、領土を回復してからは、またワイン生産が活発になり、スペインから独立した12世紀以降も特殊な技術を取り入れながら、徐々にポルトガルワインを確立させていきました。
また、ポルトガルワインの歴史は、日本のワインの歴史にもとても繋がりが深く、16世紀の半ばにヨーロッパから初めて日本に訪れたポルトガル人によって、鉄砲とともにワインが伝えられました。
ポルトガルワインはポルトガル語で赤ワインを意味するTinto(ティント)から日本では「珍陀(ちんた)の酒」と呼ばれ、ポルトガルを漢字にすると「葡萄牙」と書かれるほど、日本にとってポルトガルワインは深い歴史があります。
EUへの加盟を果たして以降は、世界へと輸出を広めていき、次々と革新的なワインを生産していくポルトガルは、世界の評論家からも絶賛されるようになり、現在では名実ともにオールド・ワールドのワイン大国になりました。

おもな産地とブドウ品種

■ヴィーニョ・ヴェルデ
ヴィーニョ・ヴェルデという「緑のワイン」を意味する一大ワイン産地。
おもなブドウ品種は、アヴェッソ種やローレイロ種で、完熟手前のブドウから造られるフレッシュでフルーティな微発泡性の白ワインです。
近年、アルバリーニョ種も造られるようになる。
■ドウロ
「ポルトガルの宝石」とも称されポートワインの産地として有名でしたが、近年はスティルワインの品質が向上し、急速にその名声を築きあげています。
ドウロは1982年にスティルワインの産地としても認定され、ポートワインとスティルワインの生産比率は4:6になりました。
■バイラーダ
かつては量産型のワインを生み出す産地でしたが、現在はプレミアムワイン産地として国内外の注目を集めています。
主にバガ種から造られる赤ワインが80%ですが、フレッシュな白や発泡酒(エシュプマンテ)でも有名です。
■ダン
ポルトガル最高峰セラ・ダ・エストレラ山脈から西に流れるダン川とモンテゴ川の流域に広がるブドウの産地で、標高が高いため、ゆっくりと熟したブドウは複雑なアロマを蓄え、しっかりとした骨格のエレガントなワインに仕上がります。
ダン地方の主要品種はトゥーリガ・ナシオナル。赤ワインの生産が約80%を占めます。
■アレンテージョ
コルクとオリーブの一大産地。
夏の暑さが厳しく少雨のため、テンプラニーリョのシノニムであるアロゴネスや、アリカンテ・ブーシェ、トリンカデイラ、カステラォンなど、さまざまな固有の黒ブドウ品種が栽培されており、濃密なワインが生まれます。
■マデイラ
「大西洋の真珠」と呼ばれるリゾート地。
三大酒精強化ワインのひとつである「マデイラ」の産地として歴史的に著名。

ポルトガルのおすすめワイン

カザル・ガルシア・ブランコ
世界70ヶ国以上で親しまれている世界一売れているヴィーニョ・ヴェルデ。
ワイン・プロデューサー・オブ・ザ・イヤーにも選ばれるなど、ポルトガルを代表する、ヴィーニョ・ヴェルデの世界No.1ブランドの
アヴェレーダが手掛けるワイン。
微発泡で繊細な味わいはアペリティフや魚介類、和食との相性が抜群。

ドナ・ヘレナ・レゼルヴァ ヴィーニョ・ティント
ポルトガル屈指の敏腕ワイナリーが手掛けるポルトガルの固有品種「カステラン」を100%使用してアメリカンオークとフレンチオーク樽で8ヶ月間熟成、さらにボトルで6ヶ月間熟成させたワインです。
フランボワーズやイチゴの香りにドライフルーツやプラム、チョコレート、コーヒー等のエキゾチックなアロマが顔を出します。

サンデマン ルビー ポート
「サンデマン」は1790年に設立された、シェリーやポートワインなど酒精強化ワインブランドとしては最も有名なブランドです。
黒いハットにマントを羽織った“ドン”がトレードマーク。
世界で初めて熟成樽にブランド名を刻印し、先進的な広告によって世界NO.1ポートワイン会社としての地位を確立しました。
アメリカ、イタリア、スイス、ドイツ等ではシェアNO.1を誇るブランド(IWSR2014)。
180以上の受賞歴があり、高品質ポートワインとして認知されています。

ポルトガルワインの産地アレンテージョ

おすすめのポルトガルワイン

マリア・ド・カサル・ヴィーニョ・ヴェルデ
ブドウは、アサル、アリント、トラジャドゥラといった伝統的な土着品種を使用します。
レモンゼスト、ライム、グレープフルーツなどのみずみずしい柑橘のアロマに、ミネラルとフレッシュな野菜を思わせる緑のアロマがあり、活き活きとした酸味とミネラルを感じる非常に爽やかな味わいです。
シーフード全般に非常によく合いますが、ソムリエおすすめのペアリングは焼き魚。
とくに、スズキや鯛などの白身魚に塩を軽く振って焼いて、レモンやすだちをキュッと絞って食べる焼き魚と相性抜群です!

マリア・ド・カサル・ヴィーニョ・ヴェルデ

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