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南アフリカワインといえば、すでに日本でもおなじみのニューワールドワインの代表的な生産国ですよね。
価格が安くておいしいというイメージが強い南アフリカワイン。
実は、環境にも人にもやさしいワイン造りをする産地でもあるんです。
今世界からも注目を集める南アフリカのワインの魅力についてお話します。
南アフリカワインの特徴
今では日本でもすっかりおなじみになった南アフリカワインですが、1990年代に入るまでは、それほど多くの輸出量ではありませんでした。
1994年のネルソン・マンデラ政権下でワイン輸出市場が開放されたことがきっかけで、一気に世界へ広まり、1992年2200万リットルだった輸出量が、2014年には約20倍の4億2200万リットルにまで増加し、2024年度のワイン生産量は、世界ランキングで8位と、世界の主要ワイン生産国となりました。
南アフリカワインのワイン造りのすばらしさは、なんといっても、自然と人にやさしい環境に配慮したワイン造りです。
1998年に、減農薬や減酸化防止剤、リサイクル方法などを定めたガイドラインが制定されて以降、20年ほどたった現在では、95%以上のワイナリーがこのガイドラインに沿ったワイン造りを行っています。
地球温暖化や大量生産などによる地球規模の環境問題を解決すべく、持続可能な地球社会にするためのサステイナビリティを保証するシールを2010年から採用するなど、生物の多様性を保護する試みを続けています。
そして、南アフリカワインは地球環境にやさしいだけではなく、その品質の高さも世界から注目を集めています。
由緒あるワインの国際コンクールで高評価を得たものが数多くあり、2014年に開催されたデキャンター・ワールドワイン・アワードの
「15ポンド以下のボルドー品種部門」では、南アフリカの「ハーテンバーグ カベルネ・ソーヴィニョン」が世界一に輝きました。
南アフリカワインの歴史
南アフリカワインは、ニューワールドとしては比較的古く17世紀半ばからワイン造りが行われてきました。
今から350年以上も昔の1659年に最初のワインが誕生したことが、ケープ植民地を建設したヤン・ファン・リーベックによって記録されています。
オランダの東インド会社が、インドやアジアに向かう途中のケープタウンに食糧供給基地を設け、そこでブドウの栽培とワイン造りを始めたのが最初でした。
その後、17世紀後半に移住してきたフランス・ユグノー派の人々によって、ワイン造りが発展していきました。
1970年代以降は高級ワインにも力が入れられたものの、アパルトヘイトによる国際的な経済制裁で一時期輸出は滞りましたが、1990年代に民主化が進められてから、南アフリカのワインは世界各国に輸出されるようになり、今では世界中で親しまれるワインへと発展していいきました。
おもな産地とブドウ品種
南アフリカの代表的な産地として有名なのが「ケープ・タウン」で、なんとブドウ栽培面積の約95%がケープタウンに集中しています。
気候は地中海性気候で、ブドウの発育が良く、海からの風と太陽の光に恵まれ、良質の水や湿度の少ない土壌は、南フランスにも類似していると言われています。
海に隣接した土壌は、「ケープ・ドクター」と呼ばれる南東からの乾燥した強風によって、ウドンコ病などのブドウ特有の病気を防ぎ、
防虫剤等の使用を最小限に抑えることができるなど、ケープタウンはワイン造りに好条件の気候が揃っています。
また、収穫時期に雨があまり降らないため、収量も安定しています。
南アフリカのワイン産地は、西ケープ州、北ケープ州、東ケープ州、クワズール・ナタール州、リンポポ州の5つの州ですが、中心地は西ケープ州で、中でもよく知られる産地は、スワートランド、ステレンボッシュ、パールの3つの地区があります。
■スワートランド地区
フルボディの赤ワインや高品質なフォーティファイド(酒精強化)ワインが生産されていましたが、現在では有機農法など取り入れた上質な白ワインや赤ワインも生産されています。
主な品種は、ピノタージュ、シラーズ、カベルネソーヴィニョン、シャルドネ、シュナンブラン、ソーヴィニョンブラン。
■ステレンボッシュ地区
昔からケープの中でも代表的な産地で、水はけの良い土壌で、様々なテロワールが存在し、ワイナリーも近年増加傾向にあり、約150の生産者がワイン造りをしています。
カベルネソーヴィニョンなどボルドースタイルのワインも多数あり、国際的にも評価の高い産地です。
■パール地区
比較的温暖な地域で、ピノタージュやシラーズの赤ワインやシュナン・ブランの白ワインなど有名な産地です。
【ブドウ品種】
栽培面積は約10万haで、白ワイン用の白ブドウが55%、赤ワイン用の黒ブドウが45%栽培されています。
かつては、白ブドウの生産量の方が圧倒的に多かったですが、最近は輸出の増加とともに赤ワイン用の黒ブドウ品種が増えてきています。
■白ブドウ
・シュナン・ブラン
フランス・ロワール地方原産の品種ですが、現在は南アフリカが世界最大の栽培面積を誇り、最も主要な品種。
南アフリカでは「スティーン」という別名で呼ばれており、非常に凝縮感があるきりりとしたワインで、最もコスパのよい辛口の白ワインと評論家からも絶賛されるワインを造りだす品種です。
・コロンバール
主にフランスやアメリカで栽培されおり、フランスではブランデーのコニャックやアルマニャックの原料として有名です。
・ソーヴィニョンブラン
原産はフランスのボルドーやロワールですが、今では国際的に広い範囲で栽培されています。
近年、南アフリカでも栽培量が増えてきています。
・シャルドネ
白ワインの品種としては世界中で栽培されている品種。
南アフリカでも上質なワインが増えてきています。
■赤ワイン
・ピノタージュ
1925年、ペロード教授によって、ピノ・ノワールとサンソーの交配で生まれた南アフリカ独自の交配品種です。
それぞれの品種の名前の半分ずつを取ってピノタージュと名付けられました。
非常に濃い鮮やかな赤色で、木いちごやドライフルーツにスモーキーな香りが重なったアロマが特徴的で、味わいは酸味が強く、渋みもしっかりとしており、南アフリカでは、カベルネ・ソーヴィニヨンと並び称せられる赤ワイン用品種。
・カベルネ・ソーヴィニョン
今や国際的にもメジャーで様々なエリアで栽培されています。
南アフリカの赤ワインの品種としては最大の栽培面積となっています。
・シラーズ(シラー)
フランス南部原産のシラーですが、シラーズという別名で主にオーストラリアなどで上質のワインが造られており、南アフリカでは赤ワイン用のブドウ品種としては、2番目に大きく栽培されています。
この10年間で栽培面積が顕著に伸び、今後も益々期待されている品種です。
おすすめの南アフリカワイン
カルトロジー 2017 アルヘイト・ヴィンヤード
2011年にファーストヴィンテージという比較的新しいワイナリーで、ルトロジーをリリースして瞬く間に南アフリカで最も評価され、
注目をあびるようになりました。
オーナー夫妻は「ケープ土着の品種を使ってテロワールを表現したい」という思いから、海風や山おろしのある乾燥した区画に植えられている古木に着目し、シュナンブランの一部の畑は、標高440~550mに位置し、35~50年の古木が植わっており、このブドウから造られるワインは、ミネラルに富むしっかりとした骨格に、深みと繊細さが感じられる味わいに仕上がっています。
トップはレモン、フェンネル、りんごや桃の蜜のような香り。
バランス良くゆったりとしていて、余韻も長く口中に広がります。
ブドウ品種:シュナン・ブラン88%・セミヨン12%
アルコール度数:13.5%












