デザートワインを詳しく解説!甘口から超甘口までおすすめもご紹介!

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デザートワインを詳しく解説!甘口から超甘口までおすすめもご紹介!

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デザートワイン

ワインをまだ飲みなれない人の中には、
ワインの酸味、渋みが苦手という方も多いのではないでしょうか。
他のお酒と違い、ジュースや炭酸などで割るイメージが少ないワインは、
飲みなれない人からすると、アルコールを強く感じたり、
風味そのものが飲みにくかったりするかもしれません。
そこで、本日はワインをジュースで割ったり、
ワインそのものがまるでデザートのように甘い、
甘くておいしいワインの魅力についてお話したいと思います。

デザートワインとは

デザートワインとは、一般的に甘口ワインのことをさし、
世界的に共通した明確な定義はなく国によって異なります。
たとえばアメリカだと、酒精強化ワインを含むアルコール度数が14度以上のワインは
すべてデザートワインと法律によって定められており、
ドイツでは、アルコール度数が8~10度と低いものをデザートワインと呼び、
イギリスでは、食事中に料理と一緒に飲む甘口ワインのことをデザートワインと呼びます。

また、デザートワインと一口に言ってもさまざまなバリエーションがあります。
・アルコール度数が低い甘口ワイン
イタリアのモスカート(マスカット)を使って造られる微発泡のモスカートダスティ。
日本では、ナイアガラを使って造られる白ワインはアルコール度数が7度くらい。
・デザートワイン
フランスのソーテルヌで造られる最高峰のデザートワインである貴腐ワインをはじめ、
ドイツ発祥で、現在はカナダが主要な産地となったアイスワイン、
イタリアのヴェネト州ヴェローナ県北部のヴァルポリチェエラ地区で
生産されるストローワインのアマローネなど。
・フルーツなどを漬け込んで作るフレーバードワイン
さまざまなフルーツなどを漬け込んで作るサングリアや、
白ワインをベースとしたヴェルモットなど。

まるでぶどうジュース?と思えるほどゴクゴク飲めてしまえるワインから、
大人のための高級なデザートのようなワインまであります。

デザートワインはアルコール度数が低いワインが多い

まずは、ブドウジュースがワインに変わる仕組みについてお話しましょう。
ここでは白ワインを例にすると、まず収穫したブドウの果皮を取り除いて、
果汁だけを集めてタンクに入れます。細かい不純物などを取り除いて、
その後10日ほどタンクの中で発酵をさせます。
この発酵の段階で、酵母がブドウが持つ糖分をアルコールへと変えていきます。
ここで初めてブドウジュースからワインへと変化するのです。
とってもシンプルなお酒ですよね。
この発酵の段階で、糖分がアルコールへと変化するときに、
どのくらい糖分を残し、アルコールにするかで、ワインの甘口、辛口が決まります。
たとえば、糖分を残さずすべてアルコールに変化させれば、甘味の残らない辛口ワイン。
アルコールに変化させるのを途中でやめて、糖分を残したら甘口ワインになります。
そして、この発酵させるブドウの品種そのもの糖度によっても甘口になりやすい
ワインと、すっきりさわやかな味わいのワインとに分かれます。

デザートワインの選び方

産地で選ぶ

世界各国で造られているデザートワインは、産地で選んでみるというのも面白いものです。
たとえば、イタリアであれば、微発泡で飲み口の軽いモスカートダスティは、
軽いおつまみや、食前に飲むのにピッタリのデザートワインですが、
収穫したブドウを藁の上で乾燥させて干しブドウにしたブドウから造られる
ストローワインのアマローネは、リッチでまろやかな甘味ながら、
後味にほんのりと苦味が感じられるのが特徴で、究極のデザートワインとも称され、
食後のデザート代わりに飲むのにピッタリのデザートワインです。
イタリアという同じ産地のデザートワインでも、
品種や造り方によってかなり味わいの異なるデザートワインは、
それぞれの国ごとにまた特徴が異なるので、
産地ごとに飲み比べをして楽しむのもおすすめです。

ブドウ品種から選ぶ

白ワイン用のブドウの品種を例にとると…

・リースリング
特にドイツ産のリースリングワインは、日本に入荷してくるものは、
甘口タイプのものが多いです。
ドイツワインは糖度による格付けがあるため、
リースリングは甘口でアルコール度数も低く作られることが多いのですが、
実際現地では辛口ワインも多く、最近は日本にも辛口のリースリングワインが
入荷するようになり、注目を浴びています。
瑞々しくて甘みがしつこくなく、上品な余韻を味わえます。
有名なものだと「ツェラー・シュヴァルツカッツ」
もしかしたら、一度は目にしたことがあるかもしれませんが、
きれいなブルーのボトルに、黒猫のイラストが入ったワインで、
こちらは、ドイツのモーゼル地方にあるツェル村というところで造られる
甘口の白ワインです。

・マスカット
各国により名称が異なり、フランスではミュスカ、
イタリアではモスカートやモスカテッロ、
スペインやポルトガル語圏ではモスカテルなど
まずフレッシュでアロマティックなマスカットの香りふわっと広がり、
マスカットそのものを食べたときのようなみずみずしさと
果実味が楽しめる甘さが魅力です。
甘口ワインにすることが多いですが、辛口のワインも造られます。

・ゲヴェルツトラミネール
フランスのアルザス地方が主な産地で、
ゲヴェルツトラミネールの場合、熟成するにしたがい、
甘い香りがより一層強くなり、ライチやトロピカルフルーツ、バラなど、
香りと風味がより強くなっていきます。
元々酸味が少ない味わいで、高級甘口ワインによく使われる品種です。

・ナイアガラ、デラウェア
こちらは、日本ワインならではの甘口のブドウ品種。
ナイアガラは甘く、フルーティーなアロマで、濃厚で華やかな味わい。
デラウェアは、さわやかでフルーティーな香りで柔らかくバランスの
よい味わいが特徴です。
どちらも生食でデザートにいただくイメージがありますが、
生食で食べたときと同じようなフレッシュさがワインにもあり、
アルコール度数が低いものが多いので飲みやすいです。

甘口・超甘口タイプ別で選ぶ

デザートワインと一口に言っても、
世界各国で造られておりさまざまな種類があります。
価格もお手頃なものから、記念日用として特別な時にしか
なかなか開けられないような価格のものまで。
各国によってデザートワインの定義に多少の違いがありますが、
基本的には甘口のワインのことを指します。
デザートワインというと、食後にチーズやデザートとともに飲む
イメージが強いですが、食前酒としても活躍します。
代表的なデザートワインをいくつかご紹介しましょう。

貴腐ワイン

「貴腐ブドウ」というボトリティス・シネレア菌(貴腐菌)を
ブドウの果皮に付着させることで、果皮の組織が破壊されます。
乾燥した日照りが続くとブドウ中の水分が蒸発していき、
糖分が凝縮され貴腐ブドウへと変わります。
フランス・ソーテルヌ、ドイツのトロッケンベーレンアウスレーゼ、
ハンガリーのトカイが世界三大貴腐ワインとして有名です。

フランス・ソーテルヌの貴腐ワインは、
セミヨンとソーヴィニョン・ブランを使用します。
通常であれば、どちらの品種も辛口の白ワインを造る品種ですが、
貴腐菌を付着させることで、貴腐ブドウとなり濃密な甘口ワインに仕上がります。
貴腐ワインの色合いは琥珀色でまるでハチミツのようにトロっとした粘性があり、
貴腐香と呼ばれる独特な香りやハチミツ、ドライフルーツを思わせる芳醇な香りが
感じられます。
口に含むと、強い甘みとしっかりとした酸の見事なバランスをが魅力です。
合わせるお料理は、クセの強いブルーチーズなどのチーズ、
また、フォアグラ料理など甘味やコクの強い料理と合わせるのがおすすめです。
貴腐ワインによっては、トロピカルなフレッシュフルーツとの
マリアージュを楽しめるものもあります。

貴腐ワインが、他の甘口ワインに比べて高価な理由としては、前述したとおり、
貴腐ブドウの生育に何倍もの手間と時間がかかることが挙げられます。
特に収穫は、厳選した房だけが摘み取られ、選果も徹底して行われます。
また、収穫したブドウは干しブドウのように水分がわずかな状態のため、
生産者によっては、1本のブドウ樹からグラス1杯分のワインしか造られないことも。
それだけの手間と希少性のため、どうしても高価なワインとなってしまいますが、
高貴な香りと味わいは、多くのワインラバーの心を惹きつけてやみません。

アイスワイン

貴腐ワインと並ぶ高価なデザートワインです。
アイスワインが生まれたのは、18世紀末のドイツ。
ある年、バイエルンのフランコニア地方を寒波が襲い、
収穫前のブドウがすべて凍りついてしまい、
ダメ元で凍ったブドウの果実でワインを造ったところ、
思いもかけないほど、おいしいワインが出来あがり、
この奇跡的な偶然で生まれたのが「アイスワイン」でした。

アイスワインは、極寒の地で完熟したブドウの収穫をあえて遅らせ、
真冬の寒さでブドウの果実を凍らせることでできます。
凍ったブドウの果実からは、通常の1割近くしか果汁が絞れません。
しかしながら、凍ったブドウからは凝縮されたうま味が生まれ
芳醇な香りと強い甘味で「貴族のワイン」とも呼ばれています。

アイスワインの発祥はドイツですが、
現在、ドイツ、オーストリア、カナダでアイスワインが生産されており、
この3か国で造ったものだけがアイスワインを名のることができます。
中でも現在はカナダが世界で最もアイスワインを生産している国となり、
500以上のワイナリーがある中で、アイスワインを生産しているワイナリーは96カ所。
カナダのワイナリーの約1/5がアイスワインのワイナリーです。
カナダでは、「VQA」の厳しい取り締まりがあり、
高品質なアイスワインの製造を義務づけられています。

使用されるブドウの品種は、主にヴィダル・ブランや、リースニング、シャルドネ、
赤ワイン用ではカベルネソーヴィニョンやメルロー、シラーなどで造られます。
味わいとしては、貴腐ワインはハチミツのように濃密な甘さがある一方、
アイスワインはさっぱりとした飲み口で、口に含むと芳醇な甘さが広がります。
アイスワインのアルコール度数は、約7〜12%です。

ストローワイン

ドイツ語で「Stroh wein」と表記されます。
Strohは、「わら」の意味で、収穫したブドウをわらの上で干して乾燥させ、
旨味・甘みを凝縮させる方法です。
糖度が非常に高くなるため、アルコール度数が14%以上の高めのものになります。
ストローワインは、現在ドイツでは一部の地域のみで生産されています。
その他、イタリア、フランス、スペイン、オーストリア、キプロス島で
生産されており、イタリアのバルポリチェラのアマローネは代表的な
ストローワインです。
収穫したブドウを選果した後、わらの上で2~4か月乾燥させ、
重量を半分近くまで減らし、その後6年かけて醸造を行います。
アマローネのアルコール度数は14~16%で、
花やハーブ、さくらんぼなどの赤い果実を思わせる香りがあり、
まろやかさとさっぱりとした甘さが特徴です。
特別なものだと、30年保存が可能なものもあります。

おすすめのデザートワイン

超高級品種を使用した希少貴腐ワイン

サンタアリシア レイト・ハーベスト
マスカット種のキングと呼ばれるマスカット・オブ・アレキサンドリアを
惜しみもなくふんだんに100%使用して造られた貴腐ワイン。
数々のコンテストで受賞歴を持つ、南米チリの実力派ワイナリー
『サンタアリアシア』が手掛ける高コスパなワインです。
マスカット由来の芳醇な香りが最大の特徴。
エレガントな甘みとほのかな酸味がバランスよく、
すっきりと貴腐ワインを飲みたい方にも最適です。
フォアグラなどのこってりとした料理はもちろん、
クセや塩気の強いチーズとの相性も抜群。
産地:チリ/リマリヴァレー
アルコール度数:12.5%

ピノ・ノワール100%のロゼアイスヴァイン

エレガンツ ロゼ アイスワイン
1958年ファルツ中心に近い7つの村が集まり誕生した協同組合である
「クロスター醸造所」が手掛ける高コスパなロゼアイスヴァイン。
現在ドイツワイン産地は地球温暖化の影響で、
ピノ・ノワールの産地として注目度が高まっており、
そのピノ・ノワールを100%使用したリーズナブルなワイン。
蜂蜜や杏子のようなふんわりとした優しい甘み
時間とともに現れるスパイス香が豊かなひと時をもたらします。
産地: ドイツ/ラインヘッセン
アルコール度数:8.0%

驚異のテロワールを表現したストローワイン

2017 マリヌー ストローワイン スワートランド
マリヌー・ファミリー・ワインズは、南アフリカのスワートランドのワイナリー。
スワートランドの驚くほどのポテンシャルを持つワインの味わいに感銘を受け、
真のスワートランドを表現したワインを造ることを目標に、
現在3種類のワインだけを造っています。
アプリコット、パイナップル、マンゴー、蜂蜜の複雑で魅惑的なアロマ。
濃密で、しっかりとした酸があり、クリーンでフレッシュな味わい。
美しい余韻が長く続きます。
9-11℃で、よく冷やして前菜やパイナップルなどのフルーツと合わせて
飲むのがおすすめです。
産地:南アフリカ/スワートランド
アルコール度数:8.0%

簡単に出来るおすすめサングリア

さて、究極なデザートワインをご紹介したところで、
ここからは、気軽に飲めるフルーツワインカクテル「サングリア」を
ご紹介していきましょう。

「サングリア」とはワインにフルーツを入れてつくるワインカクテルのこと。
使用するワインは赤、白、ロゼ、スパークリングとなんでもOK!
お好みのワインを用意して、その中に好きなフルーツをカットして入れるだけ。
飲みやすさと見栄えの美しさもさることながら、
飲み切れず残ってしまったワインを活用して作れるというのも、
サングリアの人気の秘密なんです。

ちなみに、この「サングリア」の発祥は情熱の国スペイン。
スペイン語では「Sangría」と表記します。
その語源はスペイン語で「血」を意味する「Sangre (サングレ)」からきており、
血のように真っ赤なお酒というのが由来。
血のようにというのが、スペインらしい情熱的なネーミングですよね。

さて、実際にサングリアをつくるのに、
相性のいいワインとフルーツの組みあわせをご紹介していきます。

■赤ワイン
イチゴ、ブルーベリー、チェリー、イチジク、バナナ、リンゴ、桃、オレンジ

■白ワイン
グレープフルーツ、パイナップル、リンゴ、洋ナシ、桃、レモン、ライム

■ロゼ
桃、パイナップル、洋ナシ

■スパークリング
洋ナシ、リンゴ

なぜ、この組み合わせが相性がいいのかというと、
ワインそのものの味の表現に使用されるフルーツが入っているからです。
たとえば、よく赤ワインの味を表現する際に、
「イチゴやスグリなどの赤い果実の風味…」なんて聞いたことありませんか?
ワインの原料はブドウだけなのに、面白いことにワインはそのブドウの品種によって
イチゴやチェリー、コーヒーやシナモン、チョコレートなどさまざまな
フレーバーを感じることができるのです。

さて、ここからはぜひお試しいただきたい、
赤ワイン、白ワインのサングリアのレシピをご紹介しましょう!
すべて4~5人分のレシピです。

赤ワインのサングリア
■材料
赤ワイン 1本(750ml)
ブルーベリー 40粒
イチゴ  7個
オレンジ 1個
砂糖   大さじ1~2
シナモンスティック 2本

(1)ピッチャーやデカンタを用意します。
(2)カットしたフルーツと、砂糖、シナモンを入れ、1本分のワインを注ぎます。
(3)氷を入れて、よく混ぜ合わせて完成です。

白ワインのサングリア
■材料
白ワイン1本(750ml)
リンゴ1/2個
レモン1/2個
グレープフルーツ1/2個
カットパイン5~6切れ
白桃缶2切れ
ミント適量

(1)ピッチャーやデカンタを用意します。
(2)カットしたフルーツと、1本分のワインを注ぎます。
(3)ミントと氷を入れてよく混ぜ合わせて完成です。

最後に、サングリアをつくる上での注意事項が!
サングリアの作り方によっては、酒税法に違反してしまうおそれがあるんです。
なんで、自宅でサングリアを作ることが、酒税法に引っかかるの?
と疑問に持たれた方もいらっしゃると思いますが、
それは、自宅でお酒に果実を漬け込む場合、
アルコール度数20度以上のお酒を使用する場合のみ許可されているんです。
なぜなら、アルコール度数が20度未満のお酒に果実を入れることで、
長く漬け込んでおくと、発酵が始まり新たなお酒を作り出してしまう
おそれがあるからです。
ワインのアルコール度数はだいたいが15度以下のものがほとんどなので、
長く漬け込みすぎると酒税法に違反となります。

自宅でサングリアを作成する際に下記の2つのポイントだけは気を付けてください。
(1)飲む直前にフルーツとワインを混ぜ、漬け込まない。
(2)作り置きはせず、飲み切れる分だけ作成する。

サングリア

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