知れば知るほどワインは楽しくなる!ワインの基礎知識

知れば知るほどワインは楽しくなる!ワインの基礎知識
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知れば知るほどワインは楽しくなる!ワインの基礎知識

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ワインの基礎知識

「ワインは奥深いもの」というと、ワインを飲みなれていない人からすると、
「やっぱりワインっていろいろな知識が必要で敷居が高そう」と思われてしまいますが、
決してそうではなく、ワインは知れば知るほど面白みが出てくるので、奥深いんです。
そこで、本日はワインの世界に近づくための一歩として、
知っておきたいワインの基礎知識についてお話します。

ワインの主な産地

ワインは、現在世界のさまざまな国と地域で造られており、
世界で生産されるワインの1年間の生産量は、
なんと、270億リットル(2018年統計)になります!
気の遠くなるような数字ですよね…
それだけ、ワインは多くの人たちから親しまれているお酒でもあるんです。
でも、さまざまな国と地域でワインは生産されていますが、
主なワイン生産国は一部に集中しています。
その理由は、歴史、文化、宗教などさまざまありますが、
やはり一番は、気候と土壌が大きな要因でしょう。
それでは、具体的にワインの主な生産国をみていきましょう。

◆フランス
まずワインと言ったら誰もがはじめに思い浮かべるのが「フランス」ですよね。
ボルドー、ブルゴーニュ、シャンパーニュなどがフランスの中でも
ワインの銘醸地として知られ、世界の名だたる高級ワインのほとんどは、
ここで生産されています。
ワインの歴史的産地であり、優れたワインを生み出し続けるワイン大国。
比較的高価なワインが多い傾向にありますが、最近はEPAの関税撤廃の影響もあり、
日本にもリーズナブルなフランスワインが少しずつ入ってくるようになりました。
高級ワインのイメージが強かったフランスワインのイメージが少しずつ
変わっていきそうで楽しみですね。

◆イタリア
次に、2018年度の統計で生産量が第1位にもなったワイン大国「イタリア」です。
世界のワインの生産量のじつに20%を生産しており、
フランスと毎年僅差で首位争いをしています。
イタリアはフランスに比べ国土は半分程度ですが、
温暖で、ブドウの栽培時期は雨量が少ないワイン造りにとっては、
理想的な自然環境で国土のほぼ全てでぶどうの栽培を行なっており、
20州すべての州でワインを生産しています。
ブドウの固有品種も多く、さまざまなバリエーションに富んだワインが魅力です。

◆スペイン
スペインも17の自治州全てでブドウの栽培が行われており、
2016年におけるブドウ栽培面積はなんと世界1位なんです!
テンプラニーリョなどの土着品種が有名で多様な品種から、
スペインならではのワインが生み出されています。
また、シャンパーニュ製法で造られるスパークリングワインの「カヴァ」が有名です。
テンプラニーリョについてもっと知りたい方はこちら

ここからは、ニューワールドと呼ばれるワインの生産国としては比較的
新しい産地をご紹介しましょう。

◆アメリカ
世界第4位のワイン生産量を誇るニューワールドの盟主「アメリカ」。
アメリカのワインの90%はカリフォルニア州で造られており、
中でもナパヴァレーは高級なカリフォルニアワインを造る産地。
カリフォルニアでワインの醸造が始まったのは18世紀と歴史としては、
オールドワールドと呼ばれるヨーロッパの産地に比べると浅いですが、
過去にフランスワインとカリフォルニアワインの試飲対決を行い、
無名だったカリフォルニアワインが、フランスの一流どころを次々に撃破し、
フランス以外でも高品質ワインができることを世界中に知らしめたことがありました。
また、1本40万円を超えるカルトワインと呼ばれる希少価値の高い高級ワインを
生み出すなど、ポテンシャルの高いワインの産地です。

◆チリ
日本に親しみ深いデイリーワインの産地といえば「チリ」。
チリワインもアメリカと同じ18世紀頃から本格的なワイン造りが始まりました。
地中海性気候で、敷地も広大なためにカジュアルな価格でありながらも、
高品質なワインが多く生産されています。
果実味の強い、はっきりとした味わいのワインが多いイメージですが、
近年は、標高の高い産地でのファインワイン造りがトレンドとなっています。

この他にも、ワインの産地として有名な国は、「ドイツ」「ポルトガル」「アルゼンチン」
「オーストラリア」「ニュージーランド」があります。

醸造によるワインの種類

ワインは大きく分けると4種類に分けられますが、
その4種類が何かお分かりになりますか?
赤ワイン、白ワイン、ロゼワイン、スパークリングワイン…
確かに、これもワインの分類ではありますが、
実は、その4つのうち3つは同じスティルワインという種類なんです。

ワインを醸造方法で分類すると、
・スティルワイン(Still Wine)
・スパークリングワイン(Sparkling Wine)
・フォーティファイドワイン(Fortified Wine)
・フレーバードワイン(Flavored Wine)
この4種類に分けられます。

まずは「スティルワイン」とは何か。
スティルワインは英語名で「Still Wine」と表記され、
このStillは「静か」「動きがない」「平穏」といった意味があり、
「泡立たない=非発泡性のワイン」という意味でも使われます。
非発泡性のワインとは、いわゆる赤ワイン、白ワイン、ロゼワインのこと。
私たちにとって一番身近なワインは、スティルワインという種類にあてはまります。
スティルワインは、アルコール度数が一般的に9~15%ほど。
非発泡性の赤ワイン、白ワイン、ロゼワインがそれにあたります。

みなさんがよくご存知の「スパークリングワイン」
これは発泡性ワインのことで、発泡性ワインは大きく分けて3種類あり、
フランスのシャンパンをはじめとする最も典型的な発泡性ワイン。
炭酸の気圧がそれよりも少ない弱発泡性ワインと、最も少ない微発泡性ワインがあります。
甘口から辛口まで7段階に味わいも異なり、甘口の微発泡性ワインは炭酸のジュースのように
軽い飲み口なので、まだワインを飲みなれていない人にはおすすめです。

「フォーティファイドワイン」は別名「酒精強化ワイン」とも呼ばれ、
シェリー、ポートワイン、マデイラ、マルサラがこれにあてはまります。
一般的なワインではアルコール度数が12度前後なのに、
フォーティファイドワインでは18度前後にまで上昇します。
アルコール度数を高めることで、コクが深まり、保存性も高まります。

「フレーバードワイン」は、「アロマタイズド・ワイン」とも言われていて、
食前酒として飲まれたり、カクテルの材料として用いられたりもしています。
ハーブやスパイス、フルーツなどを加えたり、中には蒸留酒を加えたものもあります。
日本で知名度が高いものは、スペイン発祥の「サングリア」がそれにあたります。

赤ワイン・白ワイン・スパークリングワインの特徴

それではまず基本の赤ワインと白ワインの違いからお話しましょう。
赤ワインと白ワインは同じブドウでもなぜ色が異なるのか、
それは、使用されるブドウ品種の色の違いと醸造方法の違いにあります。
赤ワインは黒ブドウと言われる赤い色素を持つ品種を皮ごとつぶして、
皮と種もそのまま漬け込んだ「マセラシオン」という発酵をするため、
皮の色素から鮮やかな赤い色を生み出します。
一方白ワインは、皮の色が薄い白ブドウを使用し、
皮ごとつぶすところまでは赤ワインと同じ工程ですが、
発酵させるまえに果汁を搾り、皮や種などを取り除き、
果汁だけを発酵させて造るため、
赤ワインのような色はつかず、緑がかった黄色から黄金色などの色になります。
スパークリングワインの製法は大きく分けて3種類あります。
1つ目は、シャンパーニュ方式とも呼ばれるもので、
糖分と酵母を加えて、瓶内でゆっくりと時間をかけて発酵し、
熟成させることで、きめの細かい泡となります。
2つ目は、シャルマ方式と言われ、密閉耐圧タンクで発酵させる方法です
3つ目は、ワインに二酸化炭素を加えるもので、比較的リーズナブルな
スパークリングワインはこの方法で造られるものが多いです。

ワインはラベルを見れば一目瞭然

ワインのラベル見ると、そのワインがどんなワインなのかが分かります。
下記は一般的なワインのラベルに書かれている項目です。

・ワインの名称
・ブドウの収穫年(ヴィンテージ)
・原産地統制呼称
・ブドウ品種
・生産国
・地区名
・瓶詰め元
・容量
・アルコール度数

国や生産者によって表記内容や表記方法が異なり、
情報の表記義務も国によって異なります。
ニューワールドの代表でもあるチリの場合は、
フランスに比べると比較的自由な表記になっています。
多くの場合は、まずワイン名が一番目立つように記載されています。
またニューワールドの場合、ヴァラエタルワイン(Varietal wine)と言って、
ブドウの品種が分かりやすいように記載されているものが多いです。
逆に、フランスの場合はワイン法によって昔から土地によって使って良い品種や
製法が決まっていたため、地名を名乗ること=ブドウの品種を意味してたため、
ブドウ品種が記載されることは一般的ではありません。
また、ヴィンテージもニューワールドのワインの方が記載されていることが多いです。

ワイン栓の種類

ワインと言えばコルクというくらい、
ワインとともに長い歴史を歩んできたコルクは今でも最もポピュラーでワインの栓です。
コルクはブナ科の「コルク樫」という樫の木の皮から作られています
この樫の木は地中海から大西洋にかけて生息しており、
もっとも生産量が高いのは、ポルトガルで全世界生産量の70%を生産しています。
実は、コルクが栓として使われ始めたのは、古代ギリシャだそうで、
その歴史は、なんと2000年と言われています!

実はこのコルク、ワインによって長さが違うんです。
コルクの長さは約3~6センチとワインにより異なり、
この長さはワインの価格によって決まります。
高級ワインの場合には、6センチ程度の長いコルクが多く使われています。
なぜなら、コルクが長ければ長いほど、ワインボトルを密閉できるため、
高級ワインは、長い時間瓶で寝かして熟成させる長期熟成型のワインが多いため、
長いコルクが使われていることが多いのです。

しかしながら、最近コルク以外の栓に注目が集まっています。
それが、スクリューキャップ。
スクリューキャップというと、今までは比較的リーズナブルなワインに使われる
早飲みタイプのワインの栓というイメージが強かったと思いますが、
最近はスクリューキャップはワインの品質管理に良いことばかりだと人気を集め、
ニュージーランドで90%以上のシェアを獲得し、
オーストラリアでも多く使用されるようになりました。
ワインのオープナーがなくてもすぐに飲むことができ、
コルク特有のブショネなどの不具合がないことや、
液漏れなどもないことから保存性にも優れており、
なんと、長期熟成型のワインにも向いていることが分かったんです。
すでにブルゴーニュやボルドーの伝統的な生産者までもが
スクリューキャップを導入し始めているようです。

ワインは飲む以外にも料理に使える

最後に、余ってしまったワインや飲んでみたけど、どうしても味が苦手というワインが
自宅に余っていたら、捨てるのはもったいないですよ。
ぜひお料理に使ってみてください。
ワインに含まれる有機酸の一種である「乳酸」がお肉をしっとりと柔らかく仕上げてくれたり、
魚介類の生臭みをおさえ、風味豊かに仕上げてくれます。

料理にもワイン

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