移民文化によって多彩なワインが生み出されたブラジルワインとは

移民文化によって多彩なワインが生み出されたブラジルワインとは
ワクワクが止まらない!GWを楽しみ尽くすワインが続々登場!

移民文化によって多彩なワインが生み出されたブラジルワインとは

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ブラジルワインとは

以前このソムリエ手帳で一度ご紹介したブラジルワイン。
リオオリンピックのあとブラジルワインは急成長を遂げており、
ブラジル産のスパークリングワインの輸出量は
2018年は前年度より47%増え、金額は63%増!
2018年のワインの輸出量は前年度より48%増となり、その収益は37%増。
何故こんなにも、需要が増したのかというと、
オリンピック期間中に訪れた各国の人たちがブラジルワインを気に入り、
帰国後もブラジルワインを購入しているためでした。
本日は、そんなブラジルワインについて少し深堀してみたいと思います。

ブラジルワインの歴史

意外にも思われるかもしれませんが、実はブラジルワインの歴史は古く、
1532年、ポルトガル人がこの新大陸に初めてブドウ樹を持ち込んだことが、
ワイン造りの起源とされており、じつに500年近い歴史があるんです。
ポルトガル人によって持ち込まれたブドウ樹が植えられたのは現在のサンパウロ州で
そこから徐々にブドウの栽培が広がり、17世紀にはスペインの修道会が、
リオ・グランデ・ド・スル州でブドウ栽培を行い、
19世紀末には、北イタリアから入植してきた移民たちによって
本格的なワイン造りがはじまりました。
現在では150のワイン醸造所と1,000を超えるワイナリーがあります。

ブラジルワインの特徴

南米のワイン生産国というと、チリやアルゼンチンが有名ですが、
ブラジルは、実は南半球地域で第5位のワイン生産量を誇り、
世界の生産量でみても年間3.4憶リットルの生産量があり、
世界第15位のワイン産地なんです。
その上、ブラジルワインはヨーロッパからの移民が多いため、
オールドワールドワインの移民文化によって多彩な製法が持ち込まれたため、
造られるワインは、とてもバラエティ豊かで、
まさに、多様性のあるワインがブラジルワインの特徴です。

産地・ブドウ品種

ブラジルでは6つの地域でワインが造られていて、
その中でも一番の生産量を誇るのがアルゼンチンやウルグアイとの国境に接する、
リオグランデ・ド・スル州です。
ブラジルは、日本の22倍の広大な国土があり、
中にはアマゾンなどの熱帯雨林に囲まれたジャングルもありますが、
氷点下まで気温が下がる地域や、半砂漠型の気候を持った地域、
年間の平均気温が18~21℃くらいの高原地帯など、
さまざまな気候が存在する国のため、現在ブラジル産ワインの90%は、
リオグランデ・ド・スル州で造られていますが、
今後ワイン造りに適した産地が他にも見つかるかもしれないと期待されています。
ブラジルで栽培されている品種は、黒ブドウはカベルネ・ソーヴィニヨンやメルロ、ピノ・ノワール
白ブドウはシャルドネやリースリングなどの国際品種を中心に栽培しています。

おすすめワイン

アウロラ シャルドネ
アウロラは、1931年設立のブラジル最大のワイナリーで、
年間総生産量は3,800万リットルあり、30種以上のアイテムを生産しています。
元々はアメリカ系のブドウ品種を中心に栽培していましたが、
1970年代にヨーロッパ系の品種カベルネフランやメルロが植樹され、
現在ではシャルドネやピノ・ノワールを使用したワインも生産されています。
こちらのワインは、シャルドネ種を100%使用した辛口白ワイン。
緑がかった淡い黄色で、シトラスがかすかに香るフルーティーなアロマ。
バランスがとれたフレッシュな味わいで、すばらしい後味がたのしめます。

アウロラ シャルドネ

カーサヴァルドゥーガ ライーゼス・プレミアム カベルネソーヴィニヨン
ブラジル国内はもとより世界各国からも評価の高いカーサ ヴァルドゥーガ。
ライーゼスとは“ルーツ”を意味し、
完熟したブドウが育つ優れたワイン造りの産地として知られるカンパーニャで
栽培されたカベルネソーヴィニヨン種を100%使用したワインです。
8ヶ月間フレンチオークで熟成。
深く輝きのあるバイオレットカラーで、スミレの華やかな香りとカシスやプラム、
アーモンドやスパイスのニュアンスが絶妙のバランスで、
リッチな果実味が長い余韻を醸し出しています。

カーサヴァルドゥーガ ライーゼス・プレミアム カベルネソーヴィニヨン

カーサヴァルドゥーガ レオポルディナ・プレミアムシャルドネ
カーサヴァルドゥーガ ライーゼス・プレミアム カベルネソーヴィニヨンと同じ
カーサヴァルドゥーガが手掛けるシャルドネ100%のプレミアムワイン。
レオポルディナのワイン名は、オーストリア・ハプスブルク家から
当時のポルトガル領ブラジルに嫁いだ王妃マリア・レオポルディナに由来。
王妃は1822年のブラジル独立に貢献し、「国民の守護天使」と称賛される人物で、
現代のブラジルでも気高い女性のシンボルとして描かれいる。
リンゴや洋ナシ、パイナップルなどのニュアンスが複雑に絡み合ったアロマをもち、
女性的なやわらかい酸味と涼やかで長く続く余韻が特徴的。

カーサヴァルドゥーガ レオポルディナ・プレミアムシャルドネ

ミオーロ セレソン カベルネソーヴィニヨン・メルロー
ミオーロは、1897年にイタリアからブラジルに移住した
ミオーロファミリーによって設立されたワイナリーで、
世界的に有名なワインコンサルタントのミッシェル・ローラン氏と契約するなど、
味わい、品質、知名度を上げてきたブラジル有数のメーカーです。
丁寧に手摘みされたブドウを使用したこちらのワインは、
オーク樽熟成したワインとステンレスタンク熟成のワインを
1:9のバランスでブレンドしています。
紫色を帯びた、鮮やかなルビーレッドの色調で、
花とフルーツの香りとオークの落ち着いた香りが見事に調和し、
ドライフルーツ、ユーカリ、ココア、スパイスなど様々な香りが楽しめます。
まろやかで心地良く残るタンニンがあり、
しっとりとした余韻が魅力の辛口赤ワインです。

ミオーロ セレソン カベルネソーヴィニヨン・メルロー

サルトン ブリュット
サルトン社は1910年設立の1世紀以上続く、ブラジルを代表するワイナリーです。
1933 年から研究と生産が始まったブリュットは、今ではブラジルで4割のシェアを誇り、
2015年にはロゼブリュットが、フランスのスパークリング品評会のロゼ部門で
金賞を受賞しました。
黄金色の綺麗な色合いからは、立ち昇る泡が活発。
レモン、グレープフルーツ、青リンゴの爽やかで透明感のある香りに、
ブリオッシュやイースト香、ミントのアロマが漂います。
豊かに広がる広がる果実味とフレッシュな酸がバランスよく、
爽やかかつクリーミーな味わいです。

サルトン ブリュット

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