ローヌ地方でマルサンヌとよくブレンドされるブドウ品種ルーサンヌ ルーサンヌを使ったおすすめワイン5選

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ローヌ地方でマルサンヌとよくブレンドされるブドウ品種ルーサンヌ ルーサンヌを使ったおすすめワイン5選

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ローヌ地方でマルサンヌとよくブレンドされるブドウ品種ルーサンヌ

ルーサンヌというブドウ品種をご存じですか。
ローヌ地方では、マルサンヌとよく一緒にブレンドされ、この2つのブドウ品種はセットとして語られます。
A.O.C.シャトー・ヌフ・デュ・パプでは、ルーサンヌ主体の高品質な白ワインが造られており、10年以上寝かせることで、ルーサンヌが持つ本来のポテンシャルが発揮されるワインもあります。
そこで、本日はルーサンヌについてお話します。

ルーサンヌの特徴

ルーサンヌは、おもにフランスのローヌ地方で栽培されている白ブドウで、南フランスを代表するA.O.C.シャトー・ヌフ・デュ・パプや、A.O.C.エルミタージュ、A.O.C.サン・ジョセフのワインに使用が許可されているブドウ品種の1つです。
なかでも、A.O.C.シャトー・ヌフ・デュ・パプでは、ルーサンヌ主体の高品質なワインが造られています。
A.O.C.エルミタージュや、A.O.C.サン・ジョセフでは、赤ワインにブレンドが認められている白ブドウ品種で、その際にはマルサンヌと一緒にブレンドされることがほとんどです。
ルーサンヌは、非常に樹勢が強い品種で、温暖な気候と石灰質の水はけの良い土壌を好み、フランス・ローヌ地方だけでなく、アメリカのカリフォルニア州、ワシントン州、テキサス州、南アフリカ、オーストラリアといったニューワールドでも栽培されています。
また、カビ病にとても弱い性質があるため、ヨーロッパでは、イタリアやスペインの乾燥した温暖な気候の産地で栽培されています。

ルーサンヌの特徴

ルーサンヌはやや遅く熟すため、収穫が早すぎると、ブドウの酸味が強くなる可能性があります。
また、風にも弱いため、収穫前に強風などにさらされたりすると、収量はさらに減少する可能性があり、非常に収量が不安定なブドウ品種ともいえます。
しかし近年は、クローンの開発によりルーサンヌのこういった弱点をカバーできるようになってきて、安定した品質と収量が保てるようになってきました。
ルーサンヌの果実は熟すと、緑からラセットブラウン(赤褐色の茶色)に変化するため、熟したか見分けがつきやすい特徴があります。
ルーサンヌのルーはこのラセットブラウンのフランス語であり、この色がブドウ品種の名前の由来になったと思われます。
ルーサンヌは温暖な気候で育つと、ハチミツや洋ナシといった甘い芳醇なアロマがまし、冷涼な気候で育つと、フローラルなアロマが増しますが、より繊細で、より高い酸味になります。

ルーサンヌから造られるワインの味わいや香りの特徴

ルーサンヌから造られるワインは、もも、洋ナシなどの果実のアロマに、白い花のフローラルなアロマ、ハーブティー、ローストナッツ、コショウといったスパイス香もあり、とても香り高く、口に含むとシルクのような滑らかさと、ほんのりスパイスを感じるエキゾチックな味わいがあります。
15〜20年ほど長期熟成できるポテンシャルがあり、若いうち洋ナシなどのフルーツのアロマが強く感じられますが、熟成するにしたがい、ナッツやスパイスの香りがまし、より複雑な味わいになります。

ルーサンヌから造られる代表的なワイン

A.O.C.エルミタージュや、A.O.C.サン・ジョセフでは、赤ワインにブレンドが認められている白ブドウ品種で、その際にはマルサンヌと一緒にブレンドされることがほとんどです。
サンペレーAOCでは、ルーサンヌから白ワインとスパークリングワインの両方が造られます。
A.O.C.シャトー・ヌフ・デュ・パプでは、ルーサンヌを80〜100%使った高品質な白ワインが造られており、シャトーヌフ・デュ・パプで300年以上の歴史を誇る名門のシャトー・ド・ボーカステルでは、ルーサンヌ単体もしくは主体に複数の白ブドウをブレンドして造る稀少な白ワインが造られています。
通常のシャトー・ド・ボーカステル・ブランは、80%のルーサンヌと5%のグルナッシュブラン、残りの5%はクレレット、ブールブラン、ピカルダンなどからブレンドされ、1950年に植えられた古木から収穫したブドウが使われます。
芳醇な果実のアロマとフルーティーな果実味に、フレッシュな酸があり、土壌由来のしっかりとしたミネラル感が際立つ、ほんのり苦みもある味わいで、10年以上寝かせることで、ルーサンヌが持つ素晴らしいアロマと味わいを楽しむことができます。
ルーサンヌ100%の白ワインは、もも、アプリコット、オレンジの花、ハチミツ、ジャムなどのアロマがあり、驚くほど滑らかなシルクのような質感で、美しい酸と、熟した果実のフルーティーさと、いきいきとしたミネラル感が完璧なバランスを保つ、非常に優雅でパワフルさもある味わいです。

ルーサンヌとよく一緒に語られるマルサンヌについて

ルーサンヌとセットのように語られるマルサンヌは、ルーサンヌとは親子関係にあり、ローヌでは、ルーサンヌとともに多くの場所で栽培されています。
ルーサンヌに比べマルサンヌの方が、栽培がしやすく収量も安定しているため、ルーサンヌの栽培面積は減少する一方、マルサンヌの栽培面積は伸びています。
サヴォワ地方では、グロス・ルセッテという名で知られており、スイスでは、エルミタージュブランまたはエルミタージュ、スペインではマルサナとして知られ、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、アメリカでも栽培されています。
マルサンヌは、洋ナシのほのかなアロマにスパイスの香りと、濃厚なナッツのようなアロマがあり、アルコール度数が高く、オーク樽で熟成することでより強いボディのワインになります。
熟成するごとに、ハチミツ、カリンのアロマも加わり、オイリーな口当たりで、とても肉厚な味わいになります。
ボリュームがあり、しっかりとしたボディを持っているため、ルーサンヌのワインにマルサンヌをブレンドすることで、よりボリューム感のあるワインになります。

ルーサンヌとよく一緒に語られるマルサンヌについて

ルーサンヌを使ったおすすめワイン5選

シュヴァリエ・ダンテルム・ブラン セリエ・デ・シャルトリュ
プロヴァンスとラングドックの間、コート・デュ・ローヌの首都コート・ダヴィニョンにあるセリエ・デ・シャルトリュ。
石灰質の畑で生まれるワインは、ミネラル分豊富で舌触りが良く、香り高く仕上がります。
そんな土を守るためにも、農薬や化学肥料は基本的に使用せず、リュット・レゾネと呼ばれる農法で栽培しています。
もともとは自分たちのテロワールを表現するという思いでワイン造りをしていましたが、よりシンプルに、ワイン好きのため、素直に美味しいと思えるワインを造りたいという思いのもと再出発し、プロからワインを熱烈に愛するアマチュアまで、いろんなタイプの人々が情熱を持って運営しています。
そんなセリエ・デ・シャルトリュが手掛けるシュヴァリエ・ダンテルム・ブランは、ルーサンヌ、ヴィオニエ、グルナッシュ・ブランなど香り豊かでボリュームのある品種をブレンドして造られているため、しなやかな酸味と果実味、コクのある奥深い味わいになっており、魚介類はもちろんのこと、鶏肉や豚肉などの肉料理とのペアリングおすすめです。

シュヴァリエ・ダンテルム・ブラン

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ジュ・レジストゥ・ア・トゥ ソフ・ア・ラ・タンタシオン
プロヴァンスとラングドックの間、コート・デュ・ローヌの首都コート・ダヴィニョンにあるセリエ・デ・シャルトリュ。
セリエ・デ・シャルトリュとタッグを組んだのが、国民的人気を集めるラグビープレイヤーのセバスチャン・シャバル氏。
ワイナリーに訪ねてきたシャバル氏とワインを試飲していたら、さまざまなイマジネーションがスパークしてくるのが分かり、あっという間に意気投合。
そして、このプロジェクトが誕生しました。
ルーサンヌ、ヴィオニエ、グルナッシュ・ブランのブレンドは、コート・デュ・ローヌの白ワインがもつ特徴的な香りであるアプリコットなどフレッシュな果実に、アカシアの花のニュアンスがあり、酸味と果実の溌溂とした味わいですが、ボリューム感も感じるコクのある白ワインです。

ジュ・レジストゥ・ア・トゥ ソフ・ア・ラ・タンタシオン

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グラン・ヴァン・ブラン シャトー・リヴィエール・ル・オー
ラングドック最上位のテロワールの1つとされる「ラ・クラープ」は、とびぬけて優れたワインを生み出すポテンシャルをもっており、安旨ワインの産地というラングドックのワインのイメージを変えるほど。
そんなラ・クラープで、シャトー・ラフィット・ロートシルトの元醸造責任者であるエリック・ファーブル氏がボルドー最高峰で培った技を惜しみなく注ぎ、情熱のままにテロワールを反映したワイン造りをおこなっています。
エリック・ファーブル氏が手掛けるグラン・ヴァン・ブランは、樹齢45年のグルナッシュ・ブランの生み出す芳醇でふくよかな味わいと、樹齢60年のブールブランが構築する強いボディ(ストラクチュア)が特徴で、マルサンヌとルーサンヌが華やかなアロマやフィネスが加わることで、全体が香り高く、複雑で長い余韻を持つワインになります。
白桃やリンゴを思わせるアロマと、甘い蜜の香の花をブレンドしたようなリッチで複雑味のある香り、ナッツのような香ばしさ。
芳醇で、構造がしっかりしたクリーミーな口当たり、アロマティックな凝縮した味わいが楽しめる1本です。

グラン・ヴァン・ブラン シャトー・リヴィエール・ル・オー

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シャトーヌフ・デュ・パプ・ブラン ドメーヌ・ド・クリスティア
歴史ある街アヴィニョンから車で30分の場所にあるドメーヌ・ド・クリスティア。
エティエンヌ・グランジュオンによって70年前につくられたドメーヌで、2ヘクタールのグルナッシュの畑から始まり、1963年に息子のアランが加わり、ドメーヌはさらなる発展を遂げました。
シラーやムールヴェードルといった改良されたブドウ品種を植え、土壌の理解と尊重に基づいたクリスティアのアイデンティティを築き、優れた熟成のポテンシャルを備えた、素晴らしい品質のワインを造るため、最高の区画を選択することに注力しました。
栽培は、オーガニック農法の基準に従ってできるだけ自然な方法で行っており、2008ヴィンテージから公的な認証も取得。土壌やブドウ樹に対して、化学肥料や除草剤や殺虫剤は使用せず、有機肥料だけ使用します。
今日では三世代のブドウ農家が21ヘクタールの畑で「ドメーヌ・ド・クリスティア」を産出しています。
市場で見ることが少ない、希少なシャトーヌフ・デュ・パプ・ブラン。
輝きのある淡めのゴールドの色調で、 トロピカルフルーツにバニラのアロマがあり、アタックからグラを十分に感じるクリーンな造りで、しっかりとしたボリューム感もあります。
キレイな酸とミネラル感も十分に備えており、鶏肉や白身魚などの料理と非常によく合います。

シャトーヌフ・デュ・パプ・ブラン ドメーヌ・ド・クリスティア

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キュヴェ・デ・シャルトリュ・ベル・エミリー・ブラン
セリエ・デ・シャルトリュが手掛けるヴァン・ド・ペイ・デュ・ガールは、いわゆるガール地方の地酒!
プロヴァンスのイメージそのままに、社交好きな南フランスの人々は、よくワインを持ち寄って昼間も夜も食べて飲んでしゃべります!
そして彼らも好んで持ちよるのが、この地ワイン!
海あり山あり、隣はイタリアという立地の南フランスは、当然ワインも魚介から野菜、肉、パスタまで様々な料理と相性抜群で、クレレット、ブールブーラン、グルナッシュ・ブラン、ルーサンヌ、マルサンヌをブレンドして造られるこのワインは、小さな花束のような香りとリンゴや柑橘などのフレッシュなフルーツの香りが印象的な白ワインで、野菜料理や魚介料理との相性が抜群です。

キュヴェ・デ・シャルトリュ・ベル・エミリー・ブラン

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