イタリアで長く親しまれている代表的なワインキャンティの特徴・おすすめキャンティ7選

イタリアで長く親しまれている代表的なワインキャンティの特徴・おすすめキャンティ7選

イタリアで長く親しまれている代表的なワインキャンティの特徴・おすすめキャンティ7選

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キャンティワインとは

イタリアワインをあまり飲んだことがないという方でも、キャンティというワインの名前は聞いたことがあるのではないでしょうか。
イタリアワインの顔とも言える歴史の深いワインですが、キャンティについて詳しく知っているという方もそれほど多くないはず。
そこで本日は、キャンティについてお話します。

キャンティとは

キャンティはイタリア・トスカーナ州の中央部にある、シエナとフィレンツェの間に広がるキャンティ地方で造られている
親しみやすい味わいの赤ワインです。
生産量は年間1億本以上とも言われており、まさにイタリアを代表する赤ワインの1つ。
キャンティは、イタリアで広く栽培されているブドウ品種サンジョヴェーゼを主体に、カナイオーロ、マルヴァジア、トレッビアーノなどをブレンドして造られますが、近年、ボルドー品種であるカベルネ・ソーヴィニヨンやメルローなどもブレンドすることが出来るようになり、しっかりとしたホディの、長期熟成型のキャンティ造りにシフトしています。

キャンティの歴史

キャンティの歴史は古く、14世紀にまでさかのぼります。
1398年に商人のフランチェスコディマルコダティーニによって販売された淡い色調の白ワインがキャンティの原型と言われています。
18世紀に入り、現在のキャンティに近いワインに進化し、1870年頃、イタリアの政治家であるベッティーノ・リカーゾリ氏が、キャンティのレシピを開発しました。
ベースとなる香り高いブドウ品種のサンジョヴェーゼが70%、タンニンを柔らかくフルーティーな味わいにするカナイオーロが20%、さらに味わいをまろやかにするため白ブドウ品種のマルヴァジアを10%という比率で、キャンティのレシピが考案され、130年以上もの間このブレンド比率でキャンティは造られていました。
飲みやすく親しみやすいキャンティは、イタリア国民の食卓に一気に広まり、その後世界にも普及していきました。
しかし、イタリアワインの代表的な地位を確立した一方、今までキャンティを生産していなかった近隣地域でもキャンティと名乗ってワインを売るようになったことで、キャンティの人気に目をつけた一部の生産者が造る粗悪なワインが出回るようになり、キャンティの品質が一気に低下していきました。
そのことを危惧した伝統的なキャンティの生産者がキャンティ・クラシコ協会を設立し、キャンティD.O.C.Gから独立、そこから、高品質なキャンティ造りにシフトしていきます。
その際、もともとフィアスコという藁に包まれた丸形のボトルでキャンティは造られていましたが、フィアスコ=安酒というイメージが定着してしまったことで、キャンティ・クラシコ協会は、フィアスコをなるべく使用しないよう指導したため、次第に、フィアスコに入ったキャンティは市場から姿を消していきました。
現在は、おみやげ物としてフィアスコに入ったキャンティをよく見かけます。

キャンティの種類

キャンティには3つの格付けがあり、伝統的な産地であるキャンティ・クラシコと、その周囲に広がる広域エリアで造られるキャンティと、キャンティ・クラシコの最高峰として、グラン・セレツィオーネの3つに分類されます。
それぞれ、使用できるブドウ品種の比率や熟成期間が異なり、もっとも広域で造られるキャンティは、サンジョヴェーゼ 最低70%以上
白ブドウは10%まで、その他黒ブドウは15%まで、熟成期間は最低4カ月と定められており、キャンティの中では一番フレッシュで親しみやすい味わいです。
キャンティ・クラシコは、サンジョヴェーゼ 最低80%以上含まれていることが条件で、その他黒ブドウ品種をブレンドできます。
熟成期間は、最低でも11ヶ月必要で、キャンティよりも長い熟成期間があるため、より深みのある味わいです。
グラン・セレツィオーネは、キャンティ・クラシコと同じく、サンジョヴェーゼ 最低80%以上とその他黒ブドウ品種のブレンドで造られますが、使用するブドウはすべて自社畑のもに限ります。
熟成期間は、最低でも30ヶ月必要で、その分、凝縮感のある豊かな味わいの極上のキャンティです。
キャンティ・クラシコの約5%がグラン・セレツィオーネにあたります。

おすすめのキャンティワイン

キャンティ・リゼルヴァ ポッジョ・デ・ジェネーシ
イタリアワインのすばらしさを世界に広めるため、1968年にワイン醸造のエキスパートとマーケティングのエキスパートたちが設立したI.E.I(インスティテュート・エノロジコ・イタリアーノ)は、イタリアのソアヴェローナ)に本拠地を構え、北はピエモンテ、アルト・アディジェから、トスカーナに プーリア、モリーゼ、そしてシチリアにサルデーニャとイタリア全土でファインワインを生産しています。
「ジェネーシ」とははじまりという意味。
銘醸地トスカーナの象徴であり、そのはじまりともいえるキャンティワインに敬意をこめて名づけられました。
土着の自然酵母を使用して発酵をおこない、4か月間オーク樽で熟成した手間暇かけた贅沢なワイン造りで、非常にコスパの高いワインです。

キャンティ・リゼルヴァ ポッジョ・デ・ジェネーシ

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キャンティ・リストレット・ディ・リリアーノ
この「リストレット・ディ・リリアーノ」は、カフェでのお試しになる一杯のように、
マレンキーニのワイン造りを多くの人に知ってもらいたい、という考えから生まれた1本。
伝統的なキャンティD.O.C.G.ですが、ブドウは全てフィレンツェ傍のマレンキーニ自家農園の100%オーガニック栽培のものを使用します。
サンジョヴェーゼ主体ですが、飲み心地に柔らかさ、ふくよかさを表現するため、メルロ種を10%程度ブレンドします。
ラズベリーやブルーベリーを思わせる果実の香り、チェリーの爽やかな香りにリコリスやミントのような爽やかな香り、森の苔のようなしっとりと甘い香り。
口に含むとしっとり柔らかく、少しの鉄分とミネラルが感じられ、酸味と甘みのバランスがちょうど良く、渋みも抑えられていてすいすいと何杯でも飲めそうな優しい味わい。 ストレスなく飲めるのは自然派ブドウによるのかもしれません。
室温よりは、ほんの少し低め(でも白ワインほど冷やさない程度)の温度で飲むと、味わい・香りのバランスが調和して 美味しくお飲みいただけます。

キャンティ・リストレット・ディ・リリアーノ

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キャンティ・リゼルヴァ ヴォルペット
イタリアで唯一人パーカーポイント100点を2度獲得した凄腕の醸造家ステファノ・キオッチョリ氏がコンサルタントを務めるキャンティ ヴォルペット。
通常のコンサルタントと異なるのは、「ワインは醸造だけでなく畑仕事こそが重要」と、栽培に関しても博士号を持つ彼は、原材料となるブドウをしっかり育てるところからワイン造りを行うことです。
海抜200~400mのフローレンスの丘のベストなサンジョヴェーゼを100%使用し、スロベニアンオークで12ヶ月熟成させ、パワフルで余韻が長く複雑な味わいに仕上げています。
このキャンティは一般的なキャンティより味わいにより厚みが出ており、構造のしっかりとしたボディの肉厚なタイプです。
活き活きとした果実味のパワフルな味わいで、合わせる料理も牛の赤身肉など、肉料理との相性が抜群です。

キャンティ・リゼルヴァ ヴォルペット

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キャンティ・コッリ・フィオレンティーニ
100年以上の歴史を持つトスカーナのワイナリーが造る古典派キャンティ。
コッリ・フィオレンティーニはサンジョベーゼ90%とカナイオーロ・ネロ10%をブレンドし、発酵はステンレスタンクで行います。
最初の13日間は果皮も一緒に漬け込みポンピングオーバーを行い、拡販しながら発酵させ、その後20ヘクトリットルの新樽で4カ月熟成、瓶内熟成を3カ月行います。
やや落ち着きのあるルービー色で、カシス、ベリー系フルーツやドライフルーツの濃縮感、ミントやハーブ などの香りが次々に溢れ出てきます。
酸味はおだやかで、タンニンは豊かですが滑らかで落ち着いており、果実味はやや旨味を感じるミディアムボディの赤ワイン。
サンジョヴェーゼにほんのり渋みを与えるカナイオーロが入った上級なキャンティの味わいが楽しめます。

キャンティ・コッリ・フィオレンティーニ

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リゼルヴァ・デル・キアンティ・コッリ・フィオレンティーニ
キャンティ・コッリ・フィオレンティーニのDOCG昇格の立役者であるマレンキーニが、満を持してリリースした最上の1本。
古い密植度の低い畑と新しく植えた密植度の高い畑、それぞれのオーガニック栽培のサンジョヴェーゼ種、その中でも特に優れたブドウを選別して造ります。
28~30度でステンレスタンク内で発酵。
果皮とともに10日間かけてアルコール発酵を行い、その後20ヘクトリットルのスロヴェニアンオーク大樽へ移し、長期熟成させます。
20ヘクトリットル大樽を用いて、ワインに程よい滑らかさ、複雑味を表現しつつ、樽香がブドウの味わいをマスキングすることがないよう仕上げています。
赤いベリー、ウメの葉、プラム、すもも、チェリー、スミレなどの花の香りが感じられ、穏やかな酸味と豊かな果実味に、タンニンは滑らかで軽やかに感じられます。
口当たりの優しい果実味ですが、チェリーやスミレなどのフローラル香が心地よく余韻として残ります。
アラビアータやトマトソースのパスタ、ラザニア、ピザなどイタリアの定番のトマト料理によく合う全体的にエレガントな印象の赤ワインです。

リゼルヴァ・デル・キアンティ・コッリ・フィオレンティーニ

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キャンティ ヴォルペット
イタリアで唯一人パーカーポイント100点を2度獲得した凄腕の醸造家ステファノ・キオッチョリ氏がコンサルタントを務めるキャンティ ヴォルペット。
フィレンツェ近くの海抜200~400メートルの地域の畑で造られたブドウを、サンジョベーゼ95%、カナイオーロ5%のブレンド比率で、25度にコントロールされたステンレスタンクに入れ、酸素を供給しながら12日間おきます。この間果汁を循環させることで、果皮に含まれる色素などの成分をしっかり抽出し、タンニンをまろやかにしたりします。
マロラクティック発酵で酸味を和らげ、香りと味わいに複雑さを加えました。
このキャンティは黒ブドウ主体のため、一般的なキャンティより、味わいにもより厚みが出ており、構造のしっかりとしたボディの肉厚なタイプです。
活き活きとした果実味のパワフルな味わいで、合わせる料理も牛の赤身肉など、肉料理との相性が抜群です。

キャンティ ヴォルペット

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キャンティ マレンキーニ
マレンキーニは、100年以上も続く歴史あるワイナリーで、マレンキーニのワインの礎を築いたのは、「サンジョベーゼを扱わせたら 右に出るものはいない」と言われた天才醸造家の今は亡き巨匠ジュリオ・ガンベッリ氏です。
マレンキーニが造るワインは、スーパートスカーナと呼ばれる「ブルツィッコ」というカベルネ・ソーヴィニョンをベースにボルドースタイルに造られるワインと、キャンティの伝統的な醸造法である大樽で熟成されるサンジョヴェーゼを使用して造られる「キャンティ・コッリ・フィオレンティーニ」が有名。
そんなマレンキーニが手掛けるキャンティは、比較的新しい畑から収穫されるサンジョベーゼを使用し、温度管理機能のついたステンレスタンクを使用、12日間スキンコンタクトを行いながら発酵します。
ヴィンテージによりメルローをブレンドすることもあるというスタンダードクラスながらハイクオリティのキャンティです。
赤いベリー系の果実の香りが若々しく、味わいにも好印象のかわいらしい果実味を感じます。
それでいてボリューム感も程よくあり今飲んでおいしいコスパ高なキャンティです。

キャンティ マレンキーニ

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