南イタリアを代表するブドウ品種プリミティーヴォ

南イタリアを代表するブドウ品種プリミティーヴォ
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南イタリアを代表するブドウ品種プリミティーヴォ

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南イタリアを代表するブドウ品種プリミティーヴォ

産地によってブドウ品種の名称に違いがあり、
その異なる呼び名をシノニムといいます。
本日は、イタリアではプリミティーヴォ、
アメリカやオーストラリアではジンファンデルと呼ばれる
ブドウ品種についてお話します。

プリミティーヴォとジンファンデルの関係

クロアチア原産のツーリエンナーク・カーステラーンスキー種というブドウが、
2000年以上前にアドリア海を越えてイタリアに渡り、
プーリア州を中心に南部で広く栽培され、
「プリミティーヴォ」と呼ばれるようになりました。
また、19世紀初頭にハンガリー経由でアメリカにも持ち込まれ、
カリフォルニアのナパやソノマで広く栽培されるようになり、
アメリカでは「ジンファンデル」と呼ばれるようになりました。
このプリミティーヴォとジンファンデルは、30年近い議論の末、
1990年代にDNA鑑定で同種であることが判明しました。
プリミティーヴォの名前は「プリミティヴ=原始的な」を由来とするという説と、
イタリア語で「最初の」といった意味があり、
比較的早熟タイプのためこの名がついたという説があります。
一方、ジンファンデルは、ハンガリー経由で伝わってきた際に、
カタログに「ブラック・ジンファーデル・オブ・ハンガリー(Black Zinfardel of Hungary)」
という商品名で記載されていたことから、それがジンファンデルの名の由来とされています。
ジンファンデルからは造られるワインは、とても濃い色調で、
ブラックベリーなどのしっかりとした果実味があり、
アルコール度数も高い骨太なワインが多く造られています。
カリフォルニア以外では、南アフリカやオーストラリアでも多く生産されています。
また、カリフォルニアではジンファンデルの果皮を取り除いて白ワインと同じ製法で造られる
「ホワイト・ジンファンデル」というロゼワインが造られており、
1970年代にカリフォルニアで大流行したこともあり、
1970年代当時は、イタリアワインの生産者がアメリカ市場でプリミティーヴォを販売するため、
プリミティーヴォのワインを「ジンファンデル」の名前で販売していた時期がありました。
しかし、現在ではその逆転現象が起きており、
カリフォルニアの生産者が、ジンファンデルのワインをプリミティーヴォの名前で販売しています。

プリミティーヴォの主な産地とワイン

前述の通り、プリミティーヴォはイタリアのプーリア州を中心に造られており、
中でもプーリア州南部のマンドゥリアがプリミティーヴォの主な産地で、
1974年にD.O.Cに認定されました。
とくに、ここで造られるプリミティーヴォは、アパッシメントという、
イタリアの高級ワインのアマローネにも使用される製法で、
収穫したブドウを棚に並べて乾燥させて、干しブドウ状にして、
アルコール度数を高めた濃厚な味わいの甘口の赤ワインで、
プリミティーヴォ・ディ・マンドゥリア・ドルチェ・ナトゥラーレ
2011年にD.O.C.G.に認定されました。
ダークチェリーやイチジクのドライフルーツのような濃厚な果実香に、
チョコレート、コーヒーやたばこなどの複雑な香りがあり、
凝縮感ある果実味にまろやかなタンニン、甘口ながらスパイシーな味わいが特徴です。

プリミティーヴォのワインに合う料理

辛口に造られたプリミティーヴォも、甘口同様しっかりとした果実味がある
濃厚なタイプの味わいが多く、お肉と野菜をじっくり煮込んでつくられた
濃厚な味わいのラグーのパスタなどがピッタリ合います。
甘口のプリミティーヴォは、甘口ながらスパイシーさも感じられるので、
ビターなチョコレートをつかったケーキなどのスイーツと合わせると、
贅沢な味わいが楽しめます。

おすすめのプリミティーヴォのワイン

ミオパッソ・プリミティーヴォ
イタリア人で唯一、パーカーポイント100点を2回獲得した
醸造家ステファノ・キオッチョリ氏が手掛けるワインシリーズ。
ミオ・パッソはイタリア語でマイペースという意味で、
地元イタリアで昔から愛されているブドウ品種、フィアーノ、グリッロ、
ピノ・グリージョ、ネロ・ダヴォラ、プリミティーヴォのブドウを使って
丁寧に造られています。
イタリアの伝統的醸造法と最新技術を合わせて造られたプリミティーヴォ。
色調は、底の見えない漆黒のガーネットで、
コーヒー、腐葉土、野バラを思わせる香り。
まろやかなタンニン、いきいきとした酸味、
ビターなパレ・オランジュのようなリッチなニュアンス。
ミート系パスタとの相性が抜群です。

ミオパッソ・プリミティーヴォ

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