世界三大貴腐ワインの1つであるトカイのワインとは

世界三大貴腐ワインの1つであるトカイのワインとは
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世界三大貴腐ワインの1つであるトカイのワインとは

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トカイワインとは

フランスのソーテルヌ、ドイツのトロッケンベーレンアウスレーゼと並んで
世界三大貴腐ワインの1つであるハンガリーのトカイワイン。
トカイ地方は、ボドログ川とティサ川という2つの川が合流する地点にあるため、
昼夜の寒暖差によって濃い霧が発生し、
その湿気によってブドウに貴腐菌がつきやすく、
上質な貴腐ブドウからさまざまなワインが造られています。
そこで、本日はトカイのワインについてお話します。

トカイのワインとは

トカイのワインは、ハンガリーで最も有名なワイン産地である
トカイワイン地区(Tokaj-Hegyalja Borvidék)で造られる貴腐ワインで、
フランスのソーテルヌ、ドイツのトロッケンベーレンアウスレーゼと並んで世界三大貴腐ワインの1つです。
トカイワイン地区は、ハンガリーの北東、スロバキアとの国境近くにあり、
約30の小さな町や村で構成され、南西から北東に40 km(25マイル)の長さで、
ブルゴーニュのコートドールとほぼ同じ大きさです。
トカイワイン地区の北端はスロバキアの国境と接しているため、
2010年からスロバキア側で造られた貴腐ワインもTokajiと表記することが認められています。
トカイの気候はカルパティア山脈によって守られているため比較的温暖で、
この地域の土壌は、丘の中腹の高い場所は火山性粘土で、
低い場所には黄土や他の堆積土壌の層が岩盤を覆っており、
トカイの町の周りは砂質の土壌が広がり、さまざまな種類の土壌がパッチワーク状になっています。
トカイ地方は、ボドログ川とティサ川という2つの川が合流する地点にあるため、
昼夜の寒暖差によって濃い霧が発生し、その湿気によってブドウに貴腐菌がつくという特性があります。

トカイで栽培されているブドウ品種とトカイワインの特徴

トカイで栽培されているブドウ品種は、フルミント、ハールシュレヴェルー、
サルガ・ムシュコタイ(イエローマスカット)で、
一般的にはこの3種をブレンドして造ることが多いですが、単一種によるワインも造られています。
中でも代表的な品種であるフルミントは、非常に高い酸と糖度を持ち長期熟成に適した品種で、
果皮が薄く貴腐菌がつきやすく、果実はゆっくりと熟すので
ブドウの収穫は年によっては11月の後半近くになることもあります。
フルミントから造られるワインは酸が非常に高く糖度も高いので
リッチなフレーヴァーが感じられる独特な味わいとなり、
甘口ワインだけでなく、アルコール度数の高い辛口の白ワインも造られています。
ハールシュレヴェルーは、ハンガリー語で「菩提樹の葉」という意味で、
フルミントの補助品種としてよく使われ、スパイシーなアロマがあり、
トカイワインに華やかな香りを添加します。
サルガ・ムシュコタイ(イエローマスカット)は、
オレンジやスパイスを思わせる華やかなアロマがあります。

トカイワイン大きく「トカイ・アスー」「トカイ・エッセンシア」「サモロドニ」の3つに分けられ、
もっともポピュラーでバリエーションが豊富なのがトカイ・アスーです。
トカイ・アスー貴腐菌の影響を受けていない通常のブドウをベースに、
発酵前・中・後に貴腐ブドウを12〜60時間漬け込んで一定期間オーク樽で熟成させるため、
深い琥珀色の色調で、高い酸味に柑橘、アプリコット、ハチミツといった強いアロマがあり、
糖度が高いものほど凝縮された強い味わいがあります。
トカイ・エッセンシアは、貴腐ブドウのみで醸造された貴腐ワインで、
1ヘクタールの畑から1L分しか生産できない非常に稀少なワイン言われており、
圧搾機にかけず、自然の重みだけで絞られた果汁を自然発酵させます。
糖度が非常に高いため、発酵に数年を要し、発酵後もアルコール度数は3~5%とかなり低くく、
最低残留糖分は450g/Lと法律で定められています。
サモロドニは、「ありのまま」の意味で、貴腐が部分的に発生している房ごと収穫し
貴腐ブドウと普通のブドウを一緒に発酵させるため、
貴腐ブドウが含まれている分量によって甘口にも辛口にもなります。
フルミントなどを使用した辛口タイプが充実しており、
食事とも合わせられるのも魅力です。
最低熟成期間は大樽で最低1年、販売までには2年はかかり、
ほとんどのワインがそれ以上の熟成期間を経てリリースされます。

トカイワインのおすすめの飲み方

飲むときは冷やして飲むのが一般的です。
4~10℃が適温とされ、4℃以下に冷やしてしまうと、
ブドウの香りも果実味も閉じてしまい、
トカイワイン特有の芳醇な甘さが味わえません。
また温度が高くなると甘みが強く重たい口あたりになり、
もったりとした印象に。
そのため、適温の4~10℃で飲むのが
一番コクのある芳醇な甘みとほどよい酸味を感じられます。
栓を開けてからも冷蔵保存で2週間から最大1か月くらいまで
風味が落ちず飲むことができますので、
食後などのデザート代わりに、少しずつ楽しめます。

トカイワインに合う料理

トカイワインは、食後酒としてデザートの代わりに楽しむこともできますが、
デザートとの組み合わせも絶妙です。
特におすすめは、濃厚なバニラアイスと合わせて飲んだり、
バニラアイスにトカイワインをかけて食べると、
華やかな香りとコクのある甘味が、
バニラアイスにマッチし大人のデザートとして楽しめます。
また、ドライフルーツやコンポートなど砂糖で甘味を強くした
フルーツとの相性がいいです。

ブルーチーズとの相性も良く、
ブルーチーズ特有の濃厚な香りと強い塩気が、
ハチミツのニュアンスが感じられるメープルシロップのような
濃厚な甘みの貴腐ワインにマッチしゆっくりと貴腐ワインを楽しめるので、
甘味の少ないチーズケーキなどもおすすめ。
また、フォワグラのテリーヌやパテとも相性がよく、
意外な組み合わせとしては、チーズおかきにもよく合います。

おすすめのトカイワイン

トカイ・アスー・6プットニョシュ シャトー・パジョス
フランス・ボルドーのソーテルヌ、ドイツのロッケンベーレンアウスレーゼ、
と並ぶ世界三大貴腐ワインの1つハンガリーのトカイワイン。
フランス・ボルドー・ポムロール地方の「シャトー・クリネ」の所有者である
ジャン=ルイ・ラボルド氏が1992年に移住し、シャトー・パジョスを所有しました。
産地であるトカイ・ヘジアッヤ地方に適した品種のフルミントから造られており、
皮が薄く、貴腐菌が付着しやすいフルミントは、トカイワインの主要品種。
トカイワインには、7段階のランクがあり、
このトカイ・アスー・6プットニョシュは、上位から3番目のランクで、
アスーとは、糖蜜のようなという意味を持ち、美しい琥珀色で、
アプリコットや蜂蜜の濃厚な甘さに、
繊細でかつビロードのようなソフトな口当たりが大変魅力な甘口。

トカイ・アスー・6プットニョシュ シャトー・パジョス

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