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ワインを飲みなれてくると、ただ「おいしい」「香りが良い」だけではなく、そのワインの特徴を表現する言葉がたくさんあることに気づくと思います。
ワインは、色、香り、味わい、余韻・後味など個性を表現する言葉があり、この言葉を理解すると、自分の好みのワインを具体的に表現できるようになり、ワインをショップで探すときには店員さんに伝えやすく、レストランでワインを注文するときにはソムリエに伝えやすくなります。
そこで、本日はワインを表現する言葉についてお話します。
見た目・香り・味によるポイント
まず、ワインを表現する言葉には、「見た目」、「香り」、「味」を表現する言葉があります。
見た目はワインの「外観」と呼ばれ、「色調」「輝き」「濃淡」を表します。
次に香りは、大きく分けて3種類あり、ブドウ本来が持っている香りである「第1アロマ」、醸造や発酵が由来の「第2アロマ」、熟成することで出てくる「第3アロマ」があります。
そして、味わいは、口に含んだときの第一印象の「アタック」、アルコールや果実味などの「甘味や苦み」、香味と風味の「フレーバー」、重みの「ボディ」、香りの持続性の「余韻」この5つの要素に分けて表現することができます。
それでは、1つずつ表現の方法を見ていきましょう。
見た目は明るさや宝石で例える
1つ目は、ワインの清澄度と濁度があります。
これはワインが濁っているか、輝きがあるかにより、そのワインの醸造方法や状態を知ることができます。
2つ目は、色調によってワインの熟成度が分かります。
白ワイン、赤ワイン、スパークリングワインの色調による熟成度を一般的な例で表現すると、白ワインは、若いうちは色が薄く、熟成するにしたがい黄色が濃く(琥珀色に)なる。
赤ワインは、若いうちは色が紫を帯びた赤さで、熟成すると赤が淡くレンガ色になる。
スパークリングワインは、熟成が長いと気泡は細かくなり、色が濃い黄色(琥珀色)になる。
原材料となるブドウの品種や醸造方法により異なる場合もありますが、一般的にはこのように色調は熟成により変化します。
3つ目は色の濃淡で、色の濃さによって産地やブドウの状態、また醸造方法が分かります。
4つ目が粘性で、これによってアルコール度数や残糖などの情報がわかります。
今回は、輝きと色調の表現を少しご紹介しましょう。
「輝き」に関しては、酸味、醸造方法、熟成度、劣化が分かります。
光沢感や輝きのあるワインは、「水晶のように澄み切った…」など宝石に例えた表現があり、酸味が強いワインは、光を反射して輝きがあるものになります。
また、醸造方法の過程に「清澄」「濾過」という工程がある場合、卵白などを用いて、浮遊物を集めて取り除き、
ワインの透明度や輝きを高めるために濾過を行います。
また、反対に濾過を行わない醸造方法もあります。
それは、濾過を行うことでワインのアロマやストラクチャーに影響を及ぼすため、あえて行わない生産者もいます。そういう場合、色素成分の多いワインでは、濁りが出ることがあります。
また、劣化したワインにも濁りがでることがあります。
熟成したワインにはオリが発生することもあります。
「色調」に関しては、ブドウの品種や、産地の気候によってさまざまな色で表現されます。
白ワイン1つとっても、無色に近いものから、琥珀色、褐色をおびたものまでさまざま。
それぞれの色とブドウの品種、産地をみていきましょう。
・無色
甲州やミュスカデに主に使用される表現。
・緑がかった黄色(ライムイエロー)
ヴィンテージの若い白ワインに使用される表現。
・淡い黄色(ペールイエロー)
アルザスのリースリングなど冷涼な気候で造られたワインに使用される表現。
・濃い黄色(レモンイエロー)
ニューワールドに多くみられる色で、温暖な気候の産地で造られたワインに使用する表現。
・黄金色を帯びた黄色(ゴールドイエロー)
熟成の進んだワインに使用される表現で、「黄金がかった」「トパーズのような」という色の表現もあります。
・琥珀色、褐色(ディープアンバー)
長期樽熟成をしたワイン、また長期熟成型の甘口ワインに対して使用する表現。
赤ワインの「色調」を表現する言葉もみていきましょう。
・明るい赤(ペールルビー)
ボジョレー・ヌーボーなどのガメイから造られる寝かせてない新酒に使用される表現。
・濃い赤紫(ディープルビー)
カリフォルニアのジンファンデルや、イタリアのアリアニコなど、比較的温暖な産地で生産された果実味が豊富なワインに使用される表現。
・紫がかった赤(ミディアムパープル)
ヴィンテージの若い赤ワインは基本的に紫色が強いです。
中でもシラーやカベルネ・フランは青味の強い品種は紫が強くでます。
・オレンジがかった赤、レンガ色(ディープガーネット)
熟成の進んだ赤ワインや、バローロなどのネッビオーロを使用した赤ワインなどに使用する表現。
香りは果物や花・植物に例える
ワインの世界には100以上の香りが存在します。
香りの系統を大きく分けると、果物、花や樹木などの植物、ハーブ、スパイス、菓子、動物、ミネラル、その他不快臭に分けられます。
原材料はブドウのみなのに、イチゴやチョコレート、シナモン、たばこ、トーストなどさまざまな香りに例えられるのは面白いですよね。
ワインの香りのことをアロマとブーケといいいますが、聞いたことはありますか?
アロマは果実香のことをいい、ブドウそのものがもつ香りや、発酵中に生まれてくる果実の香りのことを言います。
ブーケはワインの熟成によって生まれる香りで、熟成香のことを言います。
冒頭でも少しふれましたが、アロマには3種類あり、ブドウ本来が持っている香りである「第1アロマ」、醸造や発酵が由来の「第2アロマ」、熟成することで出てくる「第3アロマ」があります。
アロマは醸造中に生まれる香りで、ブドウ果汁からワインになる過程でさまざまな香りが生まれてくるのです。
第1アロマと第2アロマは、ワインをグラスに注いだだけの状態で感じることのできる香りです。
この段階では、果物や花、植物、ミネラルの香りを感じることができます。
ワインを空気に触れさせると立ちのぼってくるのが第3アロマです。
第3アロマ=ブーケです。
樽熟成やボトルの中で熟成している間に生まれる香りなので、スパイス、ハーブ、鉱物、動物などさまざまな香りがします。
それでは、アロマの表現の例を少しご紹介しましょう。
・果物(フレッシュフルーツ)
レモン、ライム、マンダリン、オレンジ、グレープフルーツ、ベルガモット、チェリー、イチゴ、ラズベリー、カシス、ダークチェリー、いちじく、マルベリー、ブルーベリー、パイナップル、バナナ、パッションフルーツ、ざくろ、ライチ、マンゴー、メロン、桃、洋ナシ、リンゴ、アプリコット、ネクタリン、プラム、マルメロ
・果物(ナッツ、砂糖漬け)
ローストアーモンド、ドライいちじく、ヘーゼルナッツ、くるみ、ピスタチオ、プルーン、レーズン、コンポート、ジャム、オレンジピール
・花
バラ、すみれ、ジャスミン、アカシア、さんざし、カモミール、ライラック、
・菓子、乳製品
バター、ビスケット、カスタードクリーム、ブリオッシュ、
・植物(森)
レモングラス、ユーカリ、にわとこ、たばこの葉、シダ、ミント、ピーマン、マッシュルーム、枯葉、腐葉土、苔、トリュフ
・スパイス、ハーブ
シナモン、スターアニス、コリアンダー、甘草、白コショウ、黒コショウ、バニラ、ローズマリー、タイム、サフラン
・焦げ香(ロースト香)
カカオ豆、コーヒー豆、キャラメル、チョコレート、スモーク、タール、トーストしたパン、プラリネ、モカ
・動物
龍涎香、蜜蝋、ジャコウネコ、なめし革、毛皮、ジビエ
・ミネラル
チョーク、熱を帯びた小石、ヨード、火薬、火打石
・不快臭
濡れた段ボール、馬小屋、ゼラニウム、カビ、玉ねぎ、腐ったリンゴ、
物置、雑巾、汗、硫黄、猫のおしっこ、お酢
とても面白い表現のものがありますよね。
特に不快臭は実際こんな臭いがしたら、嫌だなと思うものばかりですよね。
それでは、どんなときにこのような不快臭がするのか、原因別に不快臭を見ていきましょう。
・ブドウが十分に熟していなかった場合
猫のおしっこ、緑色のピーマン
・ワインが酸化している場合
腐ったリンゴ、クルミ
・酵母の一種であるブレタノマイセスに汚染されている場合
汗、馬小屋、雑巾
・ブショネ(コルクがバクテリアに汚染されたときの臭い)
濡れた段ボール、カビ
・日光にさられるなどワインの保管状態が悪かった場合
埃、濡れた段ボール
・コルクが気密性の高いものでワインが酸素不足になっている場合
硫黄、玉ねぎのくさった臭い(これを還元臭と言い、空気に触れさせることで消えるものが大半なので、この臭いがしたら、ひとまずデキャンタージュをおすすめします)
味の重さは「ボディ」で例える
「ボディ」とは、ワインの味わいや深さを表現する言葉です。
もともとワインの味を「男性的」「女性的」と人に例えて表現していたため、味わいや深さを人の体「ボディ」に例えて表現するようになりました。
ボディに具体的な数値などの定義はありませんが、目安としてアルコール度数やタンニンの量があります。
アルコール度数が高く、タンニンが豊富なワインは、より重さと複雑さを感じやすくわかりやすいためです。
しかしながら、アルコール度数が高く、タンニンが豊富なワインがボディのすべての基準ではなく、他の要素も加わりボディは決められます。
ワインのボディは、フルボディ、ミディアムボディ、ライトボディの3つに分けられます。
フルボディ
フルボディの特徴は、まずは色合いが濃いものが多く、口にふくんだときに、ボリューム感があり、しっかりとしたコクと濃厚な味わいを感じられるものが一般的です。
また、タンニンが豊富なものが多いため、渋みが強く複雑さを感じられるものも多いです。
そのため、軽くて飲みやすいワインというよりは、ワインを飲みなれてくると、飲みたくなってくる奥深いワインが多いのもフルボディと言われるワインの特徴です。
ミディアムボディ
ミディアムボディは、フルボディとライトボディの中間的な味わいのワインで、まさに、中間という言葉が合うよう、程よい味わいを感じられるワインです。
メルロやピノ・ノワール、テンプラニーリョ、カベルネ・フランといった黒ブドウから造られるワインに多く見られます。
また、お料理と合わせやすいのもミディアムボディの特徴です。
ライトボディ
フルボディの対極にある「軽やかなワイン」がライトボディです。
色も淡いものが多く、口当たりが軽くフレッシュで、味わいもフルーティーで飲みやすいものが多いのが特徴です。
ボジョレー・ヌーヴォーなどの新酒がまさにライトボディに当たります。
飲みやすい味わいから、ワインをまだ飲みなれていない方にもおいしく飲んでいただけるワインが多いです。
フルボディと聞くと、赤ワインをすぐに連想されると思いますが、実は、白ワインにもフルボディという表現があります。
一般的に白ワインは「甘口」「辛口」で表現されることが多いですが、白ワインのボディも赤ワインと同様、ワインの「色の濃さ」で見分けることができます。
濃い黄色がかった白ワインはしっかりしたボディのものが多く、薄い緑がかった淡い色のワインは比較的軽めのボディのものが多いです。
フルボディ・ミディアムボディ・ライトボディの「ボディ」の意味と味の違いの解説はこちらから
硬さや厚みで例える
赤ワインは重さをボディで例えられましたが、白ワインに関しては、甘口、辛口を硬さで表現することもあります。
例えば「鋼のような硬さのある鋭い酸」のように、酸味が強いワインほど硬いという表現をよく用いります。
また、赤ワイン、白ワインともに使う表現に、厚みがあるワインという言葉もあります。
厚みは、ブドウの果実味がしっかりとした濃厚な肉厚な感じを表しており、白ワインでもピノ・グリと呼ばれる灰色を意味した、果皮が灰色を帯びた薄紅色をしたブドウ品種は、香りは穏やかですが、辛口で厚みのある味わいの白ワインになります。
他にも様々な表現方法があり意外性のたとえも好まれる
さて、ここまでワインの味わいを表現する言葉を見てきて、いかがでしたでしょうか。
ワインの持つさまざまな香りの表現、中には「確かにそんな香りがする」と思うものから、「え?こんな香りするの?」と首をかしげたくなるものも多かったと思います。
ワインの味わいの表現方法は自由です。
世界にはブドウの品種が10,000も存在し、さまざまな国と地域で造られ、また、生産者によってこだわりの醸造方法をもち、同じ品種であっても造られる場所、人によっても味わいは変わってきます。
たとえ、同じ人が同じ品種で造っても畑の微妙な場所の違いで味わいが変わるほど、ワインは繊細で奥深いものです。
なので、飲み手がワインの味わいを表現する言葉はどんな表現であっても、いくつあってもかまわないのです。
最後に、ワインを表現する面白いフレーズをいくつかご紹介します。
「一期一会のような味」「たまにふと思い出す初恋の人のような味」「初めての彼氏と行った花火大会のときのような味」「結婚式の日の朝のような味」「猫のように気まぐれな味」「若いジャズ風バンドの味」「満開の桜の木の下を歩いているような味」「スマホを替えたばかりのときのような新鮮でぎこちない味」面白い表現ばかりですよね。
ワインの味の変化や意外性、一瞬だけ感じてすぐに消えてしまう第1アロマの香りなど、人や動物、音楽、しぐさなどの動作、情景などで表現するのも面白いですよ。
ワインは自由に楽しむもの。
難しく捉えず、自分らしくワインの味を表現しながら味わっていくのもワインの楽しみ方の1つです。
アロマを楽しむおすすめワイン
クレーム・ブリュレやバターたっぷりのクロワッサンなどのアロマが感じられるワイン
ブレッド&バター・シャルドネ ブレッド&バター
カリフォルニアでも屈指のシャルドネとピノ・ノワールの産地として知られているソノマ・カウンティーのカーネロスAVAとモントレー・カウンティー、アロヨセコAVAに畑を有するブレッド&バター。
「俺たちのミッションは、次世代ワイン界のロックスターになるべく、つまみを最大まで回した大音量のアルコールを届けることさ。もし、このワインがやかましく聞こえるようなら、あんたはもう老いぼれさ。」という言葉の通り、2つの畑のブドウを合わせ造られるこのワインは、全てマロラクティック発酵後、ソノマのものはアメリカンオーク一年樽で4ヶ月間、モントレーのものはフレンチオーク新樽で8ヶ月間熟成されます。
バニラビーンズ、アーモンドの皮などの豊かな趣があり、クレーム・ブリュレを思わせる香りで、口に含むと柔らかなミネラル感、ほのかな樽感が感じ取れ、舌の上で溶けていく感覚があり、クラシックでありながら、複雑味溢れる優雅なスタイルのワインです。
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クロワッサン・シャルドネ ジャン・クロード・ボワセ
「フランス・ワイン業界のヌーヴェル・ヴァーグ(新たな波)」1961年にブルゴーニュに設立された、若い会社でありながら、急成長を遂げたボワセ・グループ。
環境問題を一番に意識したワイン造りの理念を持ち、所有するすべてのワイナリーがオーガニック栽培とビオディナミ栽培を実践。
ネイティブアメリカンに伝わる「大地は借り物である」という言葉に感銘を受け、サスティナブルなワイン造りをアメリカで実践したいと思い、フランス・ブルゴーニュの技術とカリフォルニアのテロワールが極上ワインを生み出しています。
クロワッサン・シャルドネのブドウは、カリフォルニア州内でも優れた品質を誇る複数のブドウ畑より収穫されたものを使い、ワインは瓶詰めされる前にシュール・リー(澱とともに静置する技法)の状態で熟成させ、味わいに複雑味を与えています。
柑橘類、レモン、白桃の魅力的なアロマに、ブリオッシュの香ばしい香りがバランス良くまとまっています。
ミネラル由来の滑らかな質感と完熟果実のボリューム感とクリーミーな質感で、バタースコッチを思わせるオーク樽のトースト香がクロワッサンを彷彿とさせるリッチな味わいのシャルドネです。
クロワッサン・シャルドネ ジャン・クロード・ボワセのご注文はこちら
トロピカルフルーツなどのフルーティーなアロマが感じられるワイン
クロワ・サン・タデール ヴィオニエ
アルマ・セルシウスは南仏でワイン生産の町として有名なベジエの近郊、ヴィルヌーヴ・レ・ベジエ、セール、ポルティラーニュという3つの村で1200ヘクタールの畑を所有しており、数年前から一貫してブドウ品種ごとの特徴を生かしたワイン造りに取り組んでいます。
ブドウ畑には全部で24の品種が植えられており、モザイク模様のようにその土壌に合わせて様々なブドウを栽培しています。
テロワールを反映したこだわりの自然派栽培によって、毎年安定した高品質なワインを造り続けており、コンクールでは毎年金メダルを取得する実力派ワイナリー。
そんなアルマ・セルシウスが手掛けるヴィオニエ100%のこのワインは、淡い黄金色の色調で、ドライハーブ、トロピカルフルーツなど芳香性が強くアロマティックで食欲をそそる印象の香りがあります。
芯は細いですがアロマのボリュームが多いので華やかなイメージが特に際立ちます。
口に含むとオリエンタルな香りとほんの少しの塩味をアタックに感じ後からアフターにつれて骨格の取れた果実味の甘味が膨らんで感じます。
余韻は長くはないですが、食事のスタートとしての最初の白ワインとしては面白いと思います。合う料理としてはく、八角など香辛料の効いた中華の一品料理などによく合います。
マリポーザ・アレグレ・グラン・リゼルヴァ・シャルドネ ヴィニャ・マーティ
「Mariposa Alegre(マリポーザ・アレグレ)」は陽気に飛び回る蝶のこと。
チリの雄大なテロワールで育まれたブドウと、フランスの伝統的な技術の融合によって生まれたこのワインは、甘く時にほろ苦く複雑な妙味を感じさせるワインです。
また、伝統的な手作業によってつくられたワインは複雑さや凝縮味があり、白桃やネクタリン、マンゴーなどトロピカルフルーツのアロマに、樽熟成に由来するバニラ香が感じ取れ、果実味とともに引き締まった酸味、果実のボリュームある風味と樽香がバランスよくまとまりのある1本です。
マリポーザ・アレグレ・グラン・リゼルヴァ・シャルドネ ヴィニャ・マーティのご注文はこちら
バラや白い花などの華やかなフローラルアロマが感じられるワイン
ゲヴュルツトラミネール・グラン・クリュ・フランクシュタイン レオン・マンバック
レオン・マンバックは、アルザス中心地のストラスブールから南西約35kmほどにあるDambach-la-ville村に本拠を置き、グラン・クリュである「フランクシュタイン」も所持する自然派アルザスワイナリーです。
フランスのエノログ協会の会長アレックス・シェーファー氏は、このアルザスを代表する特級畑の虜になっている愛好家の一人で「フランクシュタインのリースリングが最も好きだ。なぜなら、この品種はテロワールに完全に適応しており、素晴らしい味わいを表現してくれる。果実味、花を思わせる香り、優雅な趣、軽やかさを感じる。」と激賞し惚れ込むほど。
また、日本を代表する人気のワイン漫画「神の雫」では、このワイナリーの「ピノ・ノワール エルヴェ・アン・ムュイ」が掲載されました。
北から13番目、アルザス・グランクリュの中でも特に高い評価を受ける区画「フランクシュタイン」のゲヴュルツトラミネールは、6億年ともいわれる古代の花崗岩土壌から、ミネラルと果実味の華やかさを持った特別な白ワインを生み出します。
バラを思わせる華やかなブーケ、スパイス、そしてライチやマンゴーを思わせるエキゾチックフルーツの香り。
とても濃密なボディで、甘みと同時に酸味も感じるため、非常にバランスの良い味わい。酸味のおかげもあり、余韻は重くなく軽やかでほんのり甘めの味わいは、よく冷やして食前酒として楽しむのに最適です。
ゲヴュルツトラミネール・グラン・クリュ・フランクシュタイン レオン・マンバックのご注文はこちら
クラシック・ブラン シャトー・リヴィエール・ル・オー
ラングドック最上位のテロワールの1つとされる「ラ・クラープ」は、飛びぬけて優れたワインを生み出すポテンシャルをもっており、安旨ワインの産地というラングドックのワインのイメージを変えるほど。
そんなラ・クラープで、シャトー・ラフィット・ロートシルトの元醸造責任者が造るワンランク上のスタンダードワインは、春に咲く花を束ねたようなエレガントなブーケ、アカシアの花、そしてアニスやフェンネルを思わせるスパイスのアロマがあり、白桃を思わせる柔らかい風味とミネラル感、滑らかな質感で、非常にリッチでバランスのとれた味わいと長い余韻が楽しめます。
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火打ち石などの鉱物なアロマが感じられるワイン
プイィ・フュメ ドメーヌ・ランボー
ドメーヌ・ランボー・ピノーは、シュリー・オン・ヴォーという、サンセールから5kmほど離れた町にあり、ここサンセール~プイィ・シュール・ロワールを本拠地として3世代続く家族経営の小さな生産者です。
現在ではさまざな区画に小さな畑を40もっており、各畑で獲れたブドウはブレンドされることなく、個別に醸造されます。
プイィとはこの地域の名前ですが、“フュメ”は、煙で燻したという意味のフランス語です。
その名の通り、ほんのり硝石のような、乾いたミネラルの香りが感じられて、普段イメージするフルーティーなソーヴィニヨンブランとは少し異なる感じです。
ドメーヌ・ランボー・ピノーが手掛けるプイィ・フュメは、色味はサンセールに比べやや薄く、輝きのある、硬質な感じの黄色がかった色。
香りはソーヴィニョンブランでもハーブの香りが強く、その中に青リンゴを思わせる優しい香りと、「火打石」と呼ばれるフュメ(燻した)香も感じられます。
引き締まった味わいで、ミネラル感を強く感じ、余韻に爽やかな甘みと酸味を残します。
オーガニック・ピノ・ノワール ミスティ・コーヴ
ミスティ・コーヴは、2008年の創業からわずか数年で世界の名だたる賞を次々と受賞し、多くの評論家から絶賛される本物のニュージーランドワイン。
エステートシリーズは、ミスティ・コーヴのワインの入り口ともなる、最もスタンダードなシリーズです。
ニュージーランドで栽培される黒ブドウの70%の栽培面積を占めているのがピノ・ノワールで、土、石、沖積とミネラルの石英が混ざった土壌で育つピノ・ノワールから造られるこのワインは、世界的なオーガニック認証機関BioGroの認証を取得したオーガニックワインで、ベリーのコンポートや赤系の果実のアロマに、森林や鉱物といったミネラル香の複雑な香りがあり、ニュージーランド独特の力強い果実味と爽快感、シルキーなタンニン、 心地よいキレを生むわずかな苦味、均整の取れたニュージーランドのピノ・ノワールを堪能できる1本です。
オーガニック・ピノ・ノワール ミスティ・コーヴのご注文はこちら
チョコレートやモカ・コーヒーなどの香ばしいアロマが感じられるワイン
ラシーヌ・ヴァン・ド・ペイ・コンテ・トロサン・マルベック ヴィニュロン・ド・ラバスタン
ボルドーの南東トゥールーズ近郊、AOC 地区で言えばガイヤックに位置している協同組合 ヴィニュロン・ド・ラバスタンは、1953年創業で畑の総面積は1290ha、年産42万ケースの大規模生産者です。
パリやマコンのワインコ ンクールで数多くの受賞歴があり、ギ・ド・ アシェットにも紹介される実力派のワイナリーで、このラシーヌ・シリーズは、ワインショップソムリエの古株の一つで、もう 4年間の間売れ筋ワイン、人気の隠れたベストセラーワインなのです。
ドライプルーンのような干し果実の印象に加え、モカやカカオのようなチョコレート系の香りも感じられ、味わいは一般的なマルベックのイメージに比べると、非常に素直でタンニンもさらりとしています。
瑞々しくジューシーな果実味のある軽快なワインで、赤ワインソースをからめた鶏レバーと合わせるのがおすすめです。
ラシーヌ・ヴァン・ド・ペイ・コンテ・トロサン・マルベック ヴィニュロン・ド・ラバスタンのご注文はこちら
カナイオーロ マレンキーニ
マレンキーニが手掛けるカナイオーロ種100%のこのワインは、28~30度でステンレスタンク内で発酵し、果皮とともに7日間かけてアルコール発酵を行います。
その後20ヘクトリットルのスロヴェニアンオーク大樽へ移し熟成させます。
カナイオーロは、古代エトルリア時代まで遡るといわれる古い品種ですが、 現在ではサンジョヴェーゼ種などと共に、イタリアを代表するワイン「キャンティ」に使われたり、補助品種として混醸されることが多く、カナイオーロ単一でワインが造られるのは非常にめずらしいです。
ほろ苦い野バラ(Canina Rosa)という名前の由来のとおり、このブドウ品種単体では、豊かな果実味と瑞々しい伸びやかな酸味、そして名前の由来となるほろ苦さやきめ細かいタンニンなど、繊細な味わいに仕上がります。
コーヒーやタバコの様なスモーキーな香りに干しプラム、 ブラックチェリーなどのフルーツの香りに、錆釘などのしっとりとした鉱物的な香りが少し感じられ、 すっきりとした酸味に厚みのあるドライなタンニン。
ビターチョコやうなぎの肝焼きのようなほのかな苦味も感じられます。
ワインの醍醐味『アロマ』を理解する必須アイテム!
ワイナロマ 香りのエッセンス
ワインの表現で用いられる『香り』のなかでも代表的な54種類を網羅したエッセンスサンプルで、より深くワインを学ぶための必須アイテムです。
ワインの香りを表現するためには、ワインの中に感じるアロマ やブーケを“イメージ”することが大切です。
この「ワイナロマ」は、「食品香料会社」が開発した香りのサンプルのため、現存するヨーロッパ製の「香水の原料を用いた商品」と比べ本物の果実や植物により近い“本来の香り”を学習することができ、香りのイメージを表現するためのトレーニングに最適な教材です。
また付属の試験紙を使い、数種類の香りを空気中でブレンドしてワインの複雑な香りを再現することも可能。
正確な表現力が要求されるソムリエやワインアドバイザーの試験勉強用として欠かせないアイテムの一つです。
<香りのリスト>
アカシア、西洋サンザシ、野バラ、ゼラニウム、牡丹、バラ、菩薩樹、すみれ、アプリコッ ト、パイナップル、バナナ、カシス、チェリー、レモン、カリン、イチゴ 、ラズベリー、 マスカット、オレンジ、洋ナシ、りんご、プラム、ビターアーモンド、カカオ、コーヒー、 マッシュルーム、ヘーゼルナッツ、クルミ、トリュフ、アニス、シナモン、クローブ、 ミント、コショウ、カンゾウ、タイム、樫の木、干し草、シダ、松、バニラ、バター、キャ ラメル、蜂蜜、ピーマン、シぺット、ムスク、コルク、スモーク、タール、ヨウ素、メルカプタン、硫黄、酢