生産量は世界生産量のわずか1%!高品質ワインを生み出す産地として世界が注目するニュージーランドワイン

生産量は世界生産量のわずか1%!高品質ワインを生み出す産地として世界が注目するニュージーランドワイン
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生産量は世界生産量のわずか1%!高品質ワインを生み出す産地として世界が注目するニュージーランドワイン

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ニュージーランドワイン

ニュージーランドワインといえば、やはり一番はじめに思い浮かぶのが、
あの南国のフルーツのようなフルーティーさと、
白い花を思わせる華やかな香りのソーヴィニョン・ブランですよね。
ニュージーランドワインというと、
お隣のワイン大国オーストラリアとセットのようにイメージされがちですが、
実は、すごいポテンシャルを秘めたワインの生産地なんです。
そこで、本日はニュージーランドワインについてお話します。

ニュージーランドワインの特徴

ニュージーランドワインの歴史はまだ浅く、
1819年にオーストラリアから複数の品種のブドウ樹が100本ほど、
北島のケリケリにはじめて持ち込まれ、
ニュージーランドでワイン造りがスタートしたのは1836年でした。
ジェームズ・バズビー氏により、北島ワイタンギに開かれたぶどう畑から始まり、
1852年イギリス自治領となったニュージーランドでは
北島でいくつかの生産地が発展していき、
1875年ごろには南島でもワインの生産が始まりました。
ニュージーランドのワインの歴史は、ヨーロッパにおけるワインの歴史同様に、
キリスト教とともに広まっていきました。
1900年代の初めごろには、レバノン移民やダルマチア地方からの移民が
北島でワイン造りを始め、この時にできたワイナリーが、
現在も有力なワイナリーとして残っています。
近代的なワイン醸造が始められたのは1973年以降で、
白ワインの品種であるミュラー・トゥルガウの栽培が奨励され、
北島ギズボーン地域でのミュラー・トゥルガウの栽培が成功したことで、
広く生産されるようになりました。
ワインの生産が急激に広がったことで、一時生産過剰となり
品質が下がってしまいましたが、政府がブドウ栽培の規模を縮小したことで、
品質が向上し、南島マールボロ地区で栽培される
ソーヴィニョン・ブランから造られたワインが
1980年代ワイン・コンペティションで最優秀賞をとったのをきっかけに
世界的に評価を受ける様になりました。
ここ10年間の生産量も3〜4倍に増加しており、未だ成長を続けています。

ニュージーランドでは、ソーヴィニヨン・ブランやシャルドネ、
リースリングなどの白ブドウ品種を使用した白ワインが有名ですが、
実は、ニュージーランドで栽培される良質な赤ワイン用ブドウ品種の
ピノ・ノワールは世界的評価を受けています。
ピノ・ノワールはとても繊細な品種なだけに、
栽培がむずかしいといとされていますが、ニューワールドの中で、
いち早くピノ・ノワールの栽培に成功したのがニュージーランドでした。
その後、メルローやシラーなどの黒ぶどう品種も増えていき、
小規模ながら意欲的な生産者が多く、世界的にも注目を集める産地になりました。

また、ニュージーランドワインならではの特徴といえば、
国内で生産される90%以上のワインにスクリューキャップが使われていること。
ニュージーランドのワイン生産者は、自然や環境保護を尊重する意識が非常に高く、
ブドウ栽培からワイン醸造における、環境保護に対する取り組みをガイドライン化
した「Sustainable Winegrowing NZ(SWNZ)」にブドウ畑の98%が登録されています。

生産量は世界で1%

ニュージーランドには、現在675軒のワイナリーがあり、
2018年のニュージーランドのワイン生産量は、
3億1390万リットルで世界の総生産量の1%強にしか満たないですが、
その8割が輸出されており、輸出額はなんと17億NZドル。
最大の輸出国は、アメリカで約29%、2位はイギリスで約28%、
3位はオーストラリアで約25%です。
この上位3カ国に81.3%のニュージーランドワインを輸入しています。
いかに国外での人気が高いかが分かります。

おもな産地とブドウ品種

ニュージーランドは、北島、南島と2つの島に分かれており、
縦に細長くさまざまな気候や土壌をもっているため、
北島、南島合わせて11の産地がありますが、どこも異なった特色があり、
生産されるブドウ品種も違うため、ワインの味わいも産地毎に特色があります。
ここでは、中でも主な6つの産地をご紹介しましょう。

■北島
・オークランド
北島の北端オークランドは、ニュージーランドの中でも比較的温暖で湿度が高く、
最も温暖な亜熱帯気候で、ニュージーランド最大の都市で大手のワイナリーが集まり、
シャルドネやカベルネ・ソーヴィニヨン、シラー、メルロなどのボルドー系品種
から高品質なワインが造られています。

・ホークス・ベイ
北島のホークス・ベイはマールボロに続くニュージーランド第2位の規模の生産地。
栽培地はやや内陸にあるため海からの影響は少なく、5つの川が湾に流れ込み、
多様な土壌を形成していて日照量が年間2220時間に及ぶほど、
ニュージーランドの中でも一番多い。
そのため、ソーヴィニヨン・ブランの他に、
暖かい気候に適するメルローやシラーなどの黒ブドウ品種の
栽培が行われており、最近はシラーが高評価を得ています。

・マーティンボロー
北島南端のマーティンボローはピノ・ノワールの聖地。
北島の一番南にあるため非常に風が強く、ここで栽培されるブドウは、
多くのポリフェノールを含んだ黒系果実の香りがするのが特徴です。
ニュージーランドのロマネ・コンティと称されるワイナリーもここにあります。

■南島
・マールボロー
南島の北側に位置し、北・西・南と山に囲まれた地形で、
国全体の67%のブドウ畑があり国内最大の栽培面積を有しています。
そして、そのうちの78%でソーヴィニヨン・ブランが栽培されており、
ソーヴィニヨン・ブランの世界的産地として有名です。
ここで造られるソーヴィニヨン・ブランの特徴としては、
ソーヴィニヨン・ブラン特有のハーブや青い草のような香りと、
パッションフルーツやグアバなどのトロピカルフルーツの風味が上手く調和し、
ソーヴィニヨン・ブランの故郷であるフランスでも、
マールボロスタイルとして生産されるほど、世界が認めた産地です。
山の西側に雨が落ちるため、ホークス・ベイに並ぶくらい日照量が多く、
暑すぎず、温和な気候でエレガントなスタイルのワインが造られており、
最近は、ピノ・ノワールの評価も高くなっています。

・カンタベリー
南島中部、首都クライストチャーチのに拡がる小さな産地。
涼しく乾燥した気候で、ニュージーランドでは数少ない石灰岩土壌が広がっており、
しっかりとしたストラクチャーを持つブルゴーニュ的な
ピノ・ノワールやシャルドネが少量生産されており近年急成長している産地です。
甘口から辛口まで多様なスタイルのリースリングも生産されています。

・セントラル・オタゴ
国内で最も南端のニュージーランドの南アルプス山脈の中腹に位置し、
最も標高が高く、昼は34℃、夜は10℃といった標高による極端な気温差があります。
また、国内唯一の大陸性気候で、夏場はほとんど雨が降らないという恵まれた天候から、
果実の熟成感と繊細な酸味を両立する凝縮感のあるピノ・ノワールを生産しています。
品質の高いピノ・グリも生産しており、
ニュージーランドで最も高価なワインの産地となっています。

おすすめのニュージーランドワイン

クラウディー ベイ ソーヴィニヨン ブラン
世界が認めた1本。
クラウディーベイは、マールボロに最も早く根付いたワイナリーの1つです。
1985年産のソーヴィニヨン・ブランのリリース後、
「ニュージーランド マールボロ産ソーヴィニヨン・ブラン」の国際的評価は
瞬く間に世界中に広がります。
マールボロの地域の特徴をいかした、素晴らしい凝縮感とピュアな果実味を持つ
ソーヴィニヨン・ブランから造られるワインは、ニュージーランドワインを
世界的地位に高めた立役者として高く評価されています。
グリーンがかった淡い色合いが特徴で、パッションフルーツのみずみずしさと
白い花を思わせるエレガントなアロマに、
マンダリン オレンジの様な豊かな果実味、
ハーブや青リンゴを思わせる爽快さが衝撃的です。

シレーニ・エステート・セレクション・ザ・プラトー・ピノ・ノワール
高コスパなハイクオリティ ピノ・ノワール!
日本に輸入されているニュージーランドワインの中で、
輸入量No.1を誇るシレーニのワイナリーは、ニュージーランド北島に位置する、
ホークス・ベイにあります。
フランスワイン銘醸地と似た気候に恵まれたこの地域で、
冷涼な高地で造られるピノ・ノーワルは香り高く滑らかな味わいに仕上がります。
エステート・セレクションは、すべて単一畑で収穫されたブドウから造られており、
複雑味があり、最高10 年の熟成も可能です。
熟したチェリーのアロマに、 柔らかい複雑味にスパイシーなニュアンスも
感じることができます。 タンニンは心地よい軽やかさがあり、
滑らかな質感を持ったハイクオリティなピノ・ノワールです。

ニュージーランドのワイナリー

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