一介のシャンパーニュ愛飲家ウジェーヌ・エメ・サロンが、シャンパンに惚れ込むあまり、自らの手でシャンパンを造ることを決意。
元々は仲間内だけで楽しむために造っていたところ、友人に振る舞ったことで噂が広がり、マキシム・ド・パリのハウス・シャンパンに取り上げられました。当時のマキシムは社交界の中心地であり、世界中から最も舌の肥えた美食家たちが集まっていました。
サロンは、至高のシャンパンを目指すため、コート・デ・ブランのグラン・クリュ、ル・メニル・シュール・オジェ村のシャルドネのみを用います。
1つの村、1つの収穫年、1つの品種、そして1番搾りのクリーンな果汁のみを使用するという、サロンのワイン哲学。
さまざまなクリュから寄せ集めた３種類のセパージュを巧みにブレンドすることこそ、シャンパーニュ造りの真髄とされる当時の教条から完全に逸脱していました。
「単一クリュ、単一品種、単一ヴィンテージ」すべての条件が揃った類い稀なる年にのみリリースされるため、これまで世に出たのは一世紀の間にわずか37ヴィンテージに過ぎません。 これがサロンが「幻のシャンパーニュ」と呼ばれる所以です。
至高のシャンパンを目指すための"偏愛"とも言えるほどのこだわり。
そのこだわりこそが、世界中の美食家や著名人、ソムリエたちを魅了し続けているのでしょう。
