シャトー・ル・ピュイ
CHATEAU LE PUY
シャトー・ル・ピュイ
1610年創設のシャトー・ル・ピュイのワインは平均樹齢50年の葡萄樹より造られます。
葡萄畑では400年間、化学肥料、除草剤、合成殺虫剤を使わず、ビオロジック農法及びビオディナミ農法によって栽培されています。
収穫の際は、発酵前の酸化を防ぐために、決して葡萄を傷つけないように細心の注意を払い、酵母の添加及び補糖は行いません。
発酵後は大樽に移して2年間熟成させ味わいを深めていき、毎週、熟成の進み具合を確かめるために全ての樽の試飲を行います。
瓶詰め前はフィルターをかけず、月の動きに合わせて行われ、瓶詰め後、コルクは蜜蝋によって封をされます。
こうして実現されたワインは、土地のもつ純粋な味わいの表現なのです。
400年間無農薬の独自のワイン造り
シャトー・ル・ピュイはサンテミリオンやポムロールに続く同じ台地、ジロンド県で2番目に標高が高い場所に位置し、ドルトーニュの美しい谷に張り出したこの地は、産出されるワインの素晴らしさによって古くから”奇跡の丘”と呼ばれていました。
現在のシャトーは1832年に祖先のアモロー バルテルミーによって建てられましたが、
土地には石と土を混ぜた城壁の跡が多く見られ、そこからは現在でも有史以前の石器が見つかります。
シャトー・ル・ピュイでは、酸化防止剤の亜流塩酸を極力使わず、アモロー家独自のスタイルでテロワールを表現するためのワイン造りが行われています。
・1921年
ジャンがよりしなやかでアロマティックなワインを造る為に100%除梗を行う
・1934年
ロベールが発酵時に果房を液中に沈めて抽出を行う方法を取り入れる
・1990年以降
ジャン・ピエールとパスカルが亜硫酸を無添加で醸造する研究を始める。
これらのワインは完璧に選果された葡萄を使い、発酵は亜硫酸や酵母を添加せず補糖もせずに行う。
また熟成中(24カ月)も一切亜硫酸は添加せず、月の周期に合わせてバトナージュを行う(ビオディナミに基づく醸造)。この手法によりフィルターをかけず濾過も行わず、長期熟成が可能ながら若い内も高品質なワインを造る事が出来る。
まさに純粋なる“テロワールそのものの表現”なのです。
シャトー・ル・ピュイの特徴
色調はガーネット。若いヴィンテージはルビーが強くオレンジの色調も持つ。
香りは熟した赤系果実のアロマが中心。カシス・スグリ・炒ったアーモンド、時にキノコ等。
口中は丸く豊かに広がる。繊細で凝縮したタンニンが滑らかに感じられる。余韻は口中に深く長く心地良く続く。
シャトー・ル・ピュイの赤ワインは多くのヴィンテージでそのタンニンの滑らかさによって若い内から楽しめると共に、数十年間の熟成を行う事でよりテロワールの深遠さを感じる事も出来る。
肉類、ジビエ、チーズと共に。香辛料とも非常に相性が良い。