シャトー・モンローズの特徴と通販での選び方
「シャトー・モンローズ」は、多くのワイン愛好家が認める素晴らしいワインです。
ここでは、そんな世界で高い評価を得ているシャトー・モンローズの特徴や通販での購入する際の選び方などについて詳しくご紹介いたします。
こちらは銘醸地メドックの中でも、最も高い場所に位置する畑のひとつです。
シャトー(生産者)の名前であるモンローズは、春になると丘全体がバラ色に染まり、「バラの丘」と呼ばれていたことが由来と言われています。
モンローズの土地は、カロン・セギュールの所有者であるセギュール家のものでした。
そこに小さな土地があることに気づき、畑を耕し必要な設備を整えてワインを造り始めたのが、シャトー・モンローズの歴史の始まりだったのです。
小さな土地から始まったワイン造りですが、1832年には栽培面積は35haにまで成長し、徐々に注目されるようになりました。
1855年のメドック格付けでは第2級を獲得。まだ歴史が浅いシャトーですが、高品質なワインであるという証拠です。
これをきっかけにさらに畑を拡張し、栽培面積は95haになります。
1866年、畑の所有者はデュムーラン家から実業家であるマテュー・ドルフィス氏へと変わります。彼はシャトーの改築や増築、さらには設備を変え栽培方法と醸造方法の近代化に貢献しました。
同時に労働者に気を配り、労働環境や生活環境を整えたという記録も残っています。
彼の功績によりモンローズの畑とワイナリーは素晴らしい成長を遂げたのです。
マテュー・ドルフィス氏の死後、1896年~2006年までオーナーを務めたのはシャルモリュ―家。1960年からジャン・ルイ・シャルモリュ―氏は、畑の大掛かりな植え替えと設備をより近代化にする入れ替えを行いました。
そして2006年にはフランスの建設の大手であるブイググループが購入し、新たなオーナーになります。
その翌年からは、さらに極上のワインを造り上げるために大規模な改築を行いました。
現在はマルタン・ブイグ氏の妻メリッサ・ブイグ氏がオーナーの代表です。
このように歴史を振り返ってみると、シャトー・モンローズは数々の所有者へと移り変わっていることがわかります。
それぞれの所有者が全力でワイン造りに向き合った結果、現在の高品質なシャトー・モンローズに繋がっているとも言えるでしょう。
シャトー・モンローズは、有名なワイン評論家ロバート・パーカー氏から「格付けが見直されることがあれば、モンローズはメドックの1級に格付けされるかもしれない」と、絶大な評価を得ています。
さらに、シャトー・モンローズは「サン・テステフのシャトー・ラトゥール」という異名を持っていること、スーパーセカンドワインであることでも有名です。
スーパーセカンドワインとは、メドック格付け1級並みのワインの品質を持つワインのことを指します。
これらの高評価の理由は、メドック格付け第1級と同格のクオリティが認められているからに他ならないでしょう。
濃厚かつパワフルな味わいと、高品質で魅力的な実力派のワインとして注目されているのです。
・カベルネ・ソーヴィニヨン
・メルロー
・カベルネ・フラン
・プティ・ヴェルド
それぞれ特徴がありますので、それぞれ詳しくご説明いたします。
カベルネ・ソーヴィニヨン
カベルネ・ソーヴィニヨンは栽培面積世界1位を誇る、人気のブドウ品種です。モンローズの畑では、65%の比率で植えられています。 シャトーの属するフランスのボルドー地方原産の品種となっており、引き締まった味わいが特徴的です。
このブドウ品種はカシスなどの小さな黒色の果実の香りと、ミントのようなすっきりとした香りを持っています。
酸味とタンニンはしっかりめ。上品さと力強さを兼ね備えた強めの味わいに仕上がります。
ボルドー地方ではカベルネ・ソーヴィニヨンだけを使ったワインはほとんど醸造されておらず、基本的にはメルローなど他のブドウ品種とブレンドされることが多いです。
シャトー・モンローズでは約57%~68%のカベルネ・ソーヴィニヨンが主体として使われており、ワインに凝縮感と上品さを加える役割を担っています。
メルロー
メルローも世界的に人気のあるブドウ品種のひとつで、栽培面積は1位であるカベルネ・ソーヴィニヨンに次ぐ世界2位の品種です。環境への適応能力が高いため世界各国で高品質なメルローが造られていますが、こちらもボルドー原産の品種になります。
ブラックチェリー、プラムなどの濃い色あいと果実の香りを感じられるのと、穏やかな酸味と柔らかめのタンニンが特徴です。
なめらかで親しみやすい味わいですので、メルローを使ったワインは、渋めの赤ワインが苦手な方でも飲みやすいと感じるワインに仕上がります。
カベルネ・ソーヴィニヨンと同じく、ボルドー地方では単一品種からワインが造られることはほとんどなく、ブレンドに使われるブドウ品種です。
1970年代後半のシャトー・モンローズではカベルネ・ソーヴィニヨンよりもメルロー比率を多くしたものが造られていた事がありましたが、1986年より後はカベルネ・ソーヴィニヨン主体へと戻りました。
以降は約22%~37%のメルローがブレンドされており、心地よい柔らかさをシャトー・モンローズのワインに加えています。
カベルネ・フラン
カベルネ・フランも世界中で広く栽培されているブドウ品種で、栽培面積の約7割をフランスが占めています。ロワール地方ではカベルネ・フラン100%のワインが造られる事もありますが、主要産地のボルドー地方では主にブレンド用として使われている品種です。
カベルネ・フランは、粒が小さく早熟タイプのブドウです。
カベルネ・ソーヴィニヨンと似ていると言われていますが、カベルネ・フランを使ったワインの色味は薄く、軽やかで上品な味わいのワインに仕上がります。
年代によって異なりますが、シャトー・モンローズでは約3%~12%でのブレンドで使われています。
プティ・ヴェルド
プティ・ヴェルドは主にボルドー地方で栽培されているブドウ品種になります。アメリカなどの温暖な地域では100%使用したワインも造られますが、ボルドー地方では熟すのに時間がかかる事もあり、主にブレンド用として栽培されている品種です。
プティ・ヴェルドの特徴は、黒紫のような濃い色味、しっかりめのタンニン、スパイスのような風味です。
カシス、ブルーベリー、ブラックペッパー、コーヒーのようなアロマ。酸味もタンニンもはっきりしていて存在感がある品種だと言えるでしょう。
ヴィンテージによっては使用されない事もありますが、1~3%の少量をブレンドする事で、シャトー・モンローズのワインに上記のアクセントを与えています。
シャトー・モンローズをお飲みになる際の楽しみ方についてもご紹介いたしますので、ぜひ参考にしてみてください。
シャトー・モンローズの選び方
シャトー・モンローズにはファーストワインとセカンドワインというものが存在します。ファーストワインとは、シャトーの最高品質のワインを指し、セカンドワインは二番手のワインです。
ただしセカンドワインだからといって、決して品質面で劣っているという意味ではありません。
特にシャトー・モンローズのセカンドワインである「ラ・ダム・ド・モンローズ」は、ファーストワインに引けを取らない品質を持つ「スーパーセカンド」としてワイン通に広く知られています。
中でも近年の「ラ・ダム・ド・モンローズ」はワイン通の間でも非常に人気で、是非お試しいただきたいワインです。
特徴としては、ファーストワインである「シャトー・モンローズ」に比べて、メルローの割合が多い傾向にあり、よりなめらかで柔らかい口当たりを感じられます。
何より、シャトーのある場所はジロンド河に近く、斜面かつ砂利が多くて粘土質という、メドックの中でも「最上級のメルローが育つ環境」になっています。
他のシャトーを見てもここまでの好条件はそうないですので、この最高のテロワールを活かしたワイン造りが出来る点が、モンローズの強みと言えるでしょう。
特に1989年から現在に至るまでのモンローズは、メドック北部で最上級のワインの一つに数えられています。
実際に、近年のヴィンテージにおいてもライバルの「カロン・セギュール」を凌ぐ評価を受け続けているほどです。
ワインショップソムリエでは、厳選したヴィンテージのモンローズを取り扱っていますので、安心してお選びいただけましたら幸いです。
ファーストワインはもちろん、最高品質にもかかわらず低価格で購入できる大人気のスーパーセカンドを、是非お試しになられてみてはいかがでしょうか。
シャトー・モンローズの楽しみ方
シャトー・モンローズは、力強さの中に上品さを感じながらも優しい口当たりとなっていますので、ワイン単体でお飲みいただくのもおすすめです。また、他のボルドーワインや、ライバルシャトーである「コス・デストゥルネル」や「カロン・セギュール」と飲み比べてみるのも面白いでしょう。
およそ5キロの距離にある「シャトー・ラトゥール」との比較を楽しまれているワイン通や専門家の方も多いようです。
お料理と合わせる際は、やはり色味もマッチした肉料理がおすすめです。
赤身肉のジビエやステーキ、ビーフシチュー、ローストビーフなどと相性抜群です。
ワイン自体がしっかりとした骨格を持っているので、味付けが濃いめのお料理とのマッチングにもぴったりでしょう。
おつまみであれば、ゴーダチーズと合わせるとお楽しみいただけます。
また、シャトー・モンローズは「晩熟なワイン」としても知られ、ヴィンテージによっては数十年の熟成にも耐えると言われる、長期熟成タイプのワインです。
当店で取り扱っているヴィンテージであればすぐに開けても美味しくいただけますが、さらに熟成感をプラスしたいという場合は、少し寝かせて飲み頃を見極める形でもお楽しみいただけるでしょう。
ロバート・パーカー氏が「メドック格付け1級と同格の品質だ」と評価し、「サンテステフのラトゥール」とも称されるシャトー・モンローズ。
贈り物としても最適で、きっと満足していただけるメドックの実力派ワインです。
この機会に是非、お試しになられてみてはいかがでしょうか。
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