「シャトー」というのは、ブドウ栽培からワイン製造までを行う生産者のことで、特にボルドー地域にあるワイン生産者のことをこう呼んでいます。
シャトー・モンペラは非常に古い歴史を持つワイナリーで、1864年にはガイドブックに登場しています。
評価を上げるきっかけとなったのは、現在のオーナーであるデスパーニュ家がこのワイナリーを所有したことでした。
デスパーニュ家は250年にも渡りワイン醸造を行ってきた一族です。
世にあまり知られていないシャトーを、高品質なワインが造れるシャトーへと育てた数々の実績で、高い評価を受けています。
シャトー・モンペラもそのうちの一つで、今ではボルドーワインを代表する生産者となりました。
そんなデスパーニュ家のノウハウで作り上げられたシャトー・モンペラですが、ブドウの栽培方法に大きな特徴があります。
平均樹齢30年以上のブドウの樹から、6房前後ほどの収穫量に限定して、全て手作業による栽培と収穫が行われているのです。
また、低いところでは海抜70メートルほど、高い場所では海抜110メートルを超える丘に畑を構えています。
粘土石灰質の土壌で敢えて雑草を処理しないことで水分量を調整し、濃厚で高品質なブドウを栽培しているのです。
そしてこれらのブドウは「リュットレゾネ」と呼ばれる減農薬農法によって栽培されています。
シャトー・モンペラの赤ワイン
赤ワインは重さや濃厚さを「ボディ」という言葉で表現しますが、「シャトー・モンペラ」の赤ワインは比較的重みや渋みを感じるフルボディと呼ばれるタイプです。しかしながら、まとわりつくようなしつこさはありません。
酸味はまろやかで、そこに少し強めのタンニン(ブドウの種や皮から抽出される苦味成分)を感じることができます。
シャトー・モンペラの赤ワインはオーク樽で10ヶ月も熟成されるため、このオーク樽の持つタンニンも味わい深さを助長しています。
それでもしつこい雑味は感じられず、口当たりはシルクのようだと表現されることもあるほど滑らかです。
口に含んだあと鼻に抜ける香りは、ラズベリーのような果実の爽やかさが感じられるでしょう。
それに加えて、干しぶどうのような甘く濃厚な香りも複雑に入り混じり、余韻を楽しむことができます。
シャトー・モンペラの白ワイン
「シャトー・モンペラ」の白ワインは辛口ではありますが、酸味はとても穏やかで、芳醇な香りと味わいを感じることができます。香りには爽やかなリンゴや若いメロンのような甘さがあり、その中に白胡椒のようなスッキリとしたスパイシーさも感じることができるでしょう。
若干残る苦味はオレンジピールのようで、とても上品です。香りにも味にも嫌味が全くありません。
赤ワイン同様、エレガントで豊かな香りと味を楽しむことができます。