ノルマンディのお酒の特徴と通販での選び方
フランスの北西部にあるノルマンディ州。
日本でもその名は耳にすることがあるかもしれません。
しかし、「ノルマンディ」と聞いてワインを思い浮かべる方は少ないでしょう。それもそのはず、ノルマンディではワインをほとんど生産していません。
ところが、この地ではワインと同じように地元の人に愛される、世界でも人気なお酒を生産しています。
ここでは、そんなノルマンディのお酒の特徴と、それを通販で購入する際のポイントなどについてご紹介していきます。
湿度は常に高く、雨が降り続くこともあります。
このような気候を持つ土地では、美味しいブドウが育ちません。
原料であるブドウが育たなければワインは作れないため、ノルマンディ地方はワインの産地としては不向きなのです。
その代わりにノルマンディで多く作られている果物があります。それが「リンゴ」です。
ノルマンディ産で有名なお酒には「シードル」「カルヴァドス」があり、どちらもリンゴを原料として作られています。
「シードル」は、リンゴなど果物の持つ糖分で発酵する事で造られるお酒です。
基本的にリンゴを発酵して作られた醸造酒を指すことが多いのですが、原料は限定されてないため、ナシやベリーなどを使ったシードルも存在します。
その中で、炭酸が感じられる発泡性のものと非発泡性のものがあります。
シードルは厳密なルールに縛られていないお酒ですので、さまざまな味を楽しむ事ができるでしょう。
シードルの基本的な作り方はワインと似通っているため、「リンゴを使ったワイン」と言われる事も多いです。
ただ、ワインと比べてシードルのアルコール度数は非常に低く、甘口で3%、辛口で5-8%程度しかないので、非常に飲みやすいという特徴を持っています。
リンゴの甘みと酸味をバランスよく持ち合わせ、とてもフルーティーで華やかな香りが感じられるお酒です。
アルコール度数が高いものは若干苦味や渋みのようなものも感じられるかもしれませんが、ほとんど気になりません。
発泡性のものは非常に繊細なすっきり感を持ち、非発泡性のものでも甘ったるさはないため、苦手だと感じる人は少ないでしょう。
「カルヴァドス」も、リンゴを主原料としたお酒です。
シードルと異なる点は蒸留酒であることで、こちらはワインというよりはブランデーに区分されるお酒となっています。
基本的な主原料はリンゴですが、そこに洋ナシをブレンドして複雑な味わいに仕上げられたカルヴァドスも少なくありません。
蒸留酒であるためアルコール度数は40度前後と、シードルやワインと比べるとアルコール度数が非常に高いという特徴を持っています。
カルヴァドスの味わいはとても濃厚で、ほんのりと原料であるリンゴや洋ナシの果実味も感じられるのが特徴です。
花のような香りも漂い、風味はとても豊か。甘めの香りが強いため、女性からも人気です。
ちなみに、ワインを蒸留させるとブランデーが出来上がるように、シードルを蒸留させるとカルヴァドスが出来上がります。
これも、ノルマンディがシードルとカルヴァドス両方の名産地となっている理由です。
「シードル」と「カルヴァドス」は、ワインが好きな人であればきっと美味しくお飲みいただけるお酒だと言えるでしょう。
使用されるリンゴの品種ですが、ワインの原料であるブドウ品種ほど着目される事はありません。
ノルマンディ産のシードルやカルヴァドスは複数の品種のリンゴが使われているものが多く、その種類は30~40にものぼります。
どれが優位かはあまり関係がなく、あらゆる品種を混ぜ合わせることで調和を取り作って上げられるのが、この地のリンゴを使ったお酒の特徴なのです。
その調和を取るために考慮されているのが、以下の4つの分類です。
シードルやカルヴァドスに使われるリンゴ品種は、「苦味種」「甘苦味種」「甘味種」「酸味種」の4つに分類されます。
リンゴの中に含まれている「甘味、酸味、タンニン(果物の皮や種などに含まれている渋みを生み出す成分)」によって、これらに分類されているわけです。
具体的な品種ですが、ノルマンディ産のシードルやカルヴァドスに使用されているリンゴ品種で比較的知られているものに「ドメーヌ種」があります。
この品種はしっかりとした甘味も持ちながら、しかし確かな苦味も感じさせてくれる、複雑な味わいのリンゴです。
苦味とはいっても、とても上品で全く嫌味はありません。
それに加えて香り高く、爽やかで甘い香りも兼ね備えたバランスのとれた品種となっています。
香りを強く感じられるよう、「ビスケ種」というリンゴが加えられることも少なくありません。
繊細な果実の香りを放つ「ビスケ種」は、シードルやカルヴァドスに上品さを与えてくれます。
また、「ジョリルージュ」という品種は実のなるタイミングこそ遅いものの、そのぶんしっかりとした果実味を蓄え、とても気品溢れる香りを漂わせるリンゴとなっています。
このジョリルージュを主体としたシードルやカルヴァドスも多く、混じりっ気の少ないストレートな味わいが感じられるでしょう。
ここではノルマンディのお酒の選び方や楽しみ方をご紹介していきますので、ぜひご参考にしてみてください。
ノルマンディのお酒の選び方
まず、ワインが好きな方や、お酒があまり強くない方は「シードル」を選んでみるといいでしょう。シードルには白ワインのように甘口と辛口が存在しています。
シードルにおいて甘口と辛口はアルコール度数の違いで区別されており、アルコール度数が低いものは甘口、高いものは辛口となっています。
厳密な線引きはされていませんが、2~4%のものが甘口、それ以上のものは辛口と捉えておくといいでしょう。そしてシードルのアルコール度数は高くても8%程度です。
そのため、普段お酒を飲まれる方であれば辛口の度数を選んで問題ありません。
お酒に弱い方や、よりリンゴの甘さやふくよかさを感じたい方は甘口を選んでみるといいでしょう。
また、シールドは発泡性と非発泡性のものがあります。
スパークリングワインが好きな方は発泡性のもの、ジュースのような感覚で飲みたい方は甘口で非発泡性のものがおすすめです。
ブランデーが好きな方や強いお酒を飲める方は「カルヴァドス」を選んでみるといいでしょう。
カルヴァドスはアルコール度数が非常に高く、なんと40度前後もあります。
また、カルヴァドスにはボトルの中にリンゴが丸ごと1つ入ったものも流通しています。
見た目のインパクトも大きく話題性もありますので、パーティへ持参したりプレゼント用にお酒を探されている方にはこちらが最適でしょう。
プレゼントの場合は、ギフトボックス付きのものが人気です。
ノルマンディのお酒の楽しみ方
ノルマンディ産の「シードル」はアルコール度数が低く、甘味やリンゴのフレッシュな香りも感じられるお酒です。とても軽いお酒ですので、基本的に重い料理とはあまり合いません。
シードルに何か食べ物を合わせるのであれば、軽めの食材を合わせると良いでしょう。
例えば、「ハムとチーズのピンチョス」「トマトとチーズのピンチョス」などのお供にするのがおすすめです。
ちなみにピンチョスとは、小さく切ったフランスパンに少量の食べ物をのせた軽食です。
そういった軽食的な食べ方であれば、白身魚のお刺身などを使ったものもシードルと合うでしょう。
カルパッチョ風の味付けとも相性が良く、ほのかな酸味を持つドレッシングをかけたサラダなどと合わせても美味しくいただけます。
リンゴを使ったお酒ですので、リンゴジャムや焼きリンゴなど、リンゴを使ったお料理との相性も申し分ありません。
一方のカルヴァドスは、お料理に合わせるのもいいですが、単体であらゆる飲み方を試してみることでその魅力をお楽しみいただけるでしょう。
例えばお酒に強い方は、カルヴァドスをロックで飲まれてみてください。
カルヴァドスの深みや濃厚さを失うことなく、存分に楽しむことができます。
飲みやすくするなら、カルヴァドスをリンゴジュースで割る飲み方もおすすめです。
リンゴの旨味や香りなどを薄めずに、しかしアルコール度数を抑えながら甘みをプラスできますので、女性の方も美味しくいただけるでしょう。
もちろん、ジンジャーエールなどの炭酸飲料で割る飲み方も楽しめます。
レモンなど柑橘系の果物を加えて飲めばさっぱりとしますし、カルヴァドスの持つアルコールの風味が和らぎ、飲みやすくなるはずです。
普段ウイスキーなどを炭酸で割って飲まれるようでしたら、それとは違ったカルヴァドスならではの魅力を感じていただけるでしょう。
ノルマンディで愛されるシードルとカルヴァドス。飲みやすく、女性の方にも非常におすすめできます。
まだ飲まれたことがないという方は、この機会にぜひお試しになってみてください。
タイプで絞り込む
赤ワイン
白ワイン
泡(シャンパン)