シチリアのワインの特徴と通販での選び方
世界有数の観光地として有名な地中海最大の島、シチリア。
シチリアで作られるイタリアワインは、シチリアワインとして観光資源の中でも特に人気が高いものとなっています。
ここでは、シチリアワインの特徴や通販での選び方について解説していきます。
歴史の古い島としても知られており、島内のいたるところでギリシャ・ローマ時代の面影を今もなお見ることができます。
シチリア州はギリシャのもとで繁栄を得た歴史をもっており、その面影が島内の遺跡に遺されているのです。
シチリアではワイン造りの歴史も古く、シチリア島西部にある都市「アグリジェント」近郊の洞窟では、紀元前4000年頃に素焼きのテラコッタという壷からブドウを発酵させてワインを造っていた痕跡が見つかっています。
調査した考古学者が「もしかしたらシチリアは世界最古のワイン造りの地かもしれない」と示唆しているなど、今もなお調査が続けられている注目の産地でもあるのです。
歴史の古い産地という事もあってか、シチリアワインには「数多くの固有品種が使用されている」という特徴があります。
例えば「インツォリア」、「グリッロ」「カタラット」「ミネッラ」といった白ブドウ品種や、「ネーロ・ターヴォラ」「ネレッロカップチョ」「ペリコーネ」などの黒ブドウなど。
ここでしか耳にしないような品種と出会えるのが面白さのひとつでしょう。
そんなシチリアでは「モスカート・ディ・ノート」「モスカート・ディ・ヴィットリア」などの甘口ワインが数多く生産されているほか、世界三大酒精強化ワインのひとつ「マルサーラ」といった特殊なワインも造られています。
特にシチリアのマルサーラは世界的に知られており、その昔はイギリスのネルソン堤督や、ガリバルディという人物などの偉人らに愛されたことで有名です。
地理的な話をすると、シチリアは丘陵と山岳が土地のほとんどを占めており、平野は10%に満たないほど山がちになっています。
気候風土は全体的に地中海性気候ですが、比較的東側に位置するイオニア海側は乾燥しており、西側のティレニア海側は東より温暖な気候です。
このような恵まれた気候風土と、古くから根付いているブドウ文化によって、さまざまなスタイルのユニークなワインが生み出されていることが、シチリアワインの大きな特徴でしょう。
また、シチリアワインは「サルデーニャ州」という島のワインとよく比較されますが、シチリアワインの方がより繊細でエレガントな印象です。
サルデーニャでも固有の土着品種からさまざまなワインが造られていますが、こちらは石灰質や玄武岩、花崗岩などの土壌が主体で、ボリューム感のある骨格がしっかりとしたものが多く見受けられます。
「シャルドネ」「ソーヴィニヨン・ブラン」「カベルネ・ソーヴィニヨン」「メルロー」など、国際品種も近年では傾向にありますが、やはりシチリアならではの土着品種から造られるワインに人気が集まっているようです。
ここでは、シチリアワインに使用されている主要なブドウ品種をご紹介いたします。
ネーロ・ダヴォラ
ネーロ・ダヴォラは、シチリアの数多くの原産地呼称ワインに使用されている重要な黒ブドウ品種です。「カラブレーゼ」とも呼ばれており、さまざまな土壌に適応するため広く栽培されています。
プラムやスパイスを思わせる風味があり、まろやかでボリューム感のほど良いワインを生み出します。
長期熟成にも耐えるため、高級ワインも生み出すポテンシャルを持っているブドウ品種です。
インツォリア
「インツォリア」はシチリア原産の白ブドウ品種です。マルサーラの原料して知られている品種ですが、近年では一般的なスティルの白ワインに使用されることが増えてきています。
ミネラル感のある繊細な味わいと特徴的な香りがあり、「シャルドネ」「カタラット」など、さまざまなブドウ品種の補助的な役割を担うことが多いブドウ品種です。
グリッロ
「グリッロ」も白ブドウ品種で、フィロキセラ禍(ブドウネアブラムシという害虫による被害のこと)以前はプーリア州で多く栽培されていましたが、現在ではシチリアのみで見られます。こちらもマルサーラの原料として重要な役割を担っていますが、近年ではさまざまなブドウ品種の補助的役割として辛口白ワインに使用されています。
肥沃ではない土地を適地としているため、山がちなシチリアでは素晴らしい品質に育ちます。
そのほか、さまざまな固有品種が存在するシチリアワインですが、その土地にしかない味わいを求めていろいろな品種を試してみるのも良いでしょう。
シチリアのワインの選び方
「シチリアワイン」と一口に言ってもその種類はさまざまです。そのため、どうやって選べば良いか迷ってしまう方も少なくないでしょう。
シチリアワインを選ぶ際ですが、「有名原産地呼称」と呼ばれる「DOCG」「DOC」のワインの中から選ぶという方法があります。
「DOCG」「DOC」とは、イタリアの地域特有の「ブドウ品種、栽培方法、醸造スタイル、地名表示」を守るためにある法のことです。
「DOCG」の方が「DOC」よりもより厳しいチェックを通過してると考えて良いでしょう。
ちなみにこの原産地呼称をフランスでは「AOC」と呼びます。
シチリアワイン選びで迷われた方は、「DOCG」「DOC」表示のあるものを選べば安心できるでしょう。
もし、上記の原産地呼称が見当たらなければ、「IGT・VdT」といった、「DOCG、DOC」より易しい規定で造られたカテゴリのワインをお選びになるのも、選択肢として挙げられます。
シチリアワインの原産地呼称といった点にこだわらないのであれば、味わいで選ぶと良いでしょう。
シチリアではDOCといった規定に縛られず自由にワイン造りしている生産者も多いですので、掘り出しものに出会えるかもしれません。
シチリアがイタリアに属するためか、シチリアワインは果実味たっぷりな濃い目の味わいのワインと思われがちです。
ですが、シチリアは魚を食する地域性であり海が近いことから、塩味を感じられたり、果実味の強さよりも酸や渋みのバランスが取れているワインが多く存在しています。
その一方で、シチリアワインはイタリア南部らしい、イタリア北部や中部に比べて果実味の凝縮感がある、ジューシーな印象を持ち合わせています。
シチリアの赤ワインは、「赤いベリーの香り」「カシス、樽のニュアンス、スパイシーさ」を持っていて、かつ渋みは穏やかです。
白ワインは、トロピカルフルーツのニュアンスを感じながら、酸とほのかな苦みもあり、魚介類にぴったりでしょう。
いずれも繊細で口当たりが柔らかいワインが多く存在しています。
土着品種が多いシチリアワインにおいては、そのブドウ個性を一言で表現するのは難しく、特徴を理解するには時間と経験が必要です。
そのためまずは有名なワインから選んで、好みを見つけていくのも良いかもしれません。
また、シチリアは辛口ワインだけでなく、甘口や酒精強化ワインでも有名です。
シチリア島の甘口ワインは、アプリコットや柑橘系の香り、ハーブの風味など複雑性の富んだ個性溢れるものばかりです。
甘口ワインの中でも、シチリア島の南「地中海の黒い真珠」と称されるパンテッレリア島で造られる「モスカート・ディ・パンテッリア」などは逸品ですので、ぜひお試しください。
また、酒精強化ワインとして有名なマルサーラは、色によって「オーロ、アンブラ、ルビーノ」と分類されており、これは甘辛度によっても変わります。
日本人にはまだそこまで馴染みのない酒精強化ワインですが、シチリアワインとしては有名ですので、ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。
シチリアのワインの楽しみ方
シチリアワインは島のワインという事もあり、ほのかな塩味を感じるミネラル感に溢れたものが少なくありません。そのため、魚介類との相性が良く、そういったお料理に合わせて楽しまれるとより美味しくいただけるでしょう。
例えば、現地で食べられている、「クスクス・ディ・ペッシュ」は特におすすめです。
クスクスに魚介のソースをかけたもので、シチリアの白ワインの柑橘のニュアンスや酸とぴったりマッチングします。
ブイヤベースやアクアパッツァ、魚介をたっぷりと使ったイタリアン仕立ての鍋などにも合わせやすいでしょう。
また、肉料理は地元料理の「ファルスマーグル」がおすすめです。
こちらはシチリアの有名な肉料理で、子牛肉に「サルシッチャ」「モルラデッラ」「ゆで卵」「パンチェッタ」などを詰めて煮込んだ旨みの充実した味わいが、シチリアの赤ワインの果実味と繊細さに良く合います。
さらに、シチリアの赤ワインは郷土料理だけでなく、フレッシュなソースをかけた「ローストビーフ」「牛肉のたたき」「すき焼き」など肉料理全般との相性も抜群です。
シチリアワインは比較的カジュアルなものが多いため、ワイン好きで集まったホームパーティーだったり、店内にワインが持ち込めるBYO(飲食店にワインを持ち込むこと)用に使用したり、バーベキューなど人が多く集まるところで楽しむのが似合います。
もちろん、食後に映画鑑賞や読書するなど、ゆっくりと過ごすときに単体で飲んでも美味しくいただけるでしょう。
固有品種がもたらすシチリアワインの味わいを、歴史あるワインとしての魅力とともに楽しまれてみてはいかがでしょうか。
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5,720円 (税込)
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2,178円 (税込)
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- ボディ(コク)
2,178円 (税込)
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2,123円 (税込)
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2,420円 (税込)
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- ボディ(コク)
2,816円 (税込)
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- ボディ(コク)
2,420円 (税込)
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- ボディ(コク)
1,749円 (税込)
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- ボディ(コク)
1,870円 (税込)
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- ボディ(コク)
1,881円 (税込)
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