アラゴンのワインの特徴と通販での選び方
スペインにある自治州の一つであるアラゴン州。
3つの県から構成されており、スペインのワイン生産を支えるエリアにもなっています。v
このアラゴンのワインにはどのような特徴があるのでしょうか。
ここでは、アラゴンワインの選び方や楽しみ方などについて解説していきます。
まず、山麓という意味を持ちピレネー山脈の麓にある「ソモンターノ」というエリア。
こちらは石灰質と粘土質の土壌を生かし、非常にバランスの良いブドウとワインを生み出しています。
果実味がありながらも酸味やタンニン(ブドウの種や皮から抽出される渋味や苦味)も適度に含み、重厚感と飲みやすさを両立させたモダンなワイン造りが高評判です。
次に、アラゴン州の東部にある「カラタユ」というエリアですが、高いところでは標高1,000メートルのところにブドウ畑があります。
こちらは水はけがとても良い土壌で、昼と夜の寒暖差も大きいため、甘味や旨味の凝縮したブドウが育ちやすいという特徴を持っています。
生産される80%以上が赤ワインですが、若々しい軽めの赤ワインもあれば、重厚感のある熟成タイプの赤ワインもあるなど、種類は様々。
90年代に原産地呼称に認定されて以降、高品質ながら価格が抑えられたワインが多く造られています。
「カンポ・デ・ボルハ」もアラゴンのワインを語る上では無視できないエリアでしょう。
栄養分の非常に多い石灰質の土壌と雨の量の少ない気候で、良質のブドウが栽培されています。
害虫や病害なども発生しにくい気候のため、生産量が安定しているのもこのエリアの魅力です。
赤ワインとロゼワインが大半を占めていますが、味わいはワイナリーやブドウ品種によってばらつきが見られます。
このバリエーションの豊富なところも「カンポ・デ・ボルハ」の一つの特徴と言えるでしょう。
「カリニェナ」は、アラゴン州の南部に位置するエリアです。
大陸性気候で、冬と夏の寒暖差、そして一日の寒暖差も非常に大きく、美味しく果実味の凝縮した濃厚なブドウが育つ条件が揃っています。
熟成されずに飲まれる赤ワインもある一方で、しっかりと寝かせてから飲まれるタイプの赤ワインもあるなど、こちらもタイプは様々。
甘口ワインやスパークリングワインも生産されており、このエリアだけでもあらゆるワインを楽しむことができます。
このように、まだ知名度はあまり高くないものの、アラゴン州の中には特徴的なワインの産地がいくつも存在しています。
アラゴン全体としては、赤ワインの生産が盛んな傾向が見られるでしょう。
どのエリアも赤ワイン醸造に力を入れており、黒ブドウ品種の栽培にも非常に強いこだわりを持っています。
熟成させずに飲まれる若飲みタイプのワインも多く、こうしたものは軽快さを持ちつつもドライフルーツのようなしっとりとした甘味があり、チョコレートのようなカカオの香りを漂わせます。
非常に飲み口が良く、ある程度のコクも持ちつつサッパリといただけるのが特徴です。
一方で、熟成タイプの赤ワインも少なくありません。
こうしたものは重厚感があり、濃密で上品な酸味とタンニンを堪能させてくれます。
白ワインは、トロピカルフルーツのような香りと、ナッツ、トーストのような香ばしさが感じられるものが目立つ傾向があります。
辛口ではありますがキツい酸味や苦味ではなく、ふわっと香る豊かなアロマ(ブドウの持つ各品種固有の香り)が印象的で、深い余韻が楽しめるような白ワインが多いでしょう。
アラゴンのワインはバラエティの豊かさと同時に、高品質だけれども安く手に入れられる「コストパフォーマンスに優れたワイン」としても非常に優秀です。
各地域が原産地呼称に認定され、特に近年では酸化防止剤無添加のワインなどをはじめ、その品質の高さで好評を得るワインが多くなってきています。
ガルナッチャ
最初にご紹介するのは「ガルナッチャ」です。赤ワインに使われる黒ブドウ品種で、アラゴンがまさに原産となっています。
スペイン以外では「グルナッシュ」と発音されることが多いですが、同じ品種のブドウです。
ガルナッチャはパワフルさをあまり持たない品種で、その代わりに「柔らかでほんのりとした甘味」「締まりを与える植物系のスパイシーさ」を感じさせてくれます。
とてもバランスの良い味と香りのワインを生み出す黒ブドウだと言えるでしょう。
チョコレートのような香りも感じられ、これがさらに味にも甘みを持たせ、優しい口当たりを表現します。
これにより酸味やタンニンもさほど気にはならず、飲みやすいワインへと仕上がるのです。
カリニェナ
アラゴン州内のワイン産地としても知られているカリニェナ。この「カリニェナ」は、黒ブドウの品種の一つでもあります。
こちらもアラゴン原産の品種ですが、フランスで「カリニャン」と呼ばれ広く知られています。
「カリニェナ」の特徴は、なんといっても「酸味、苦味、渋味」でしょう。
これらが非常に強烈で、他のブドウ品種ではほとんど見られないほどのインパクトを感じることができます。
刺激的な味と表現されることもある「カリニェナ」は主にブレンド用に使われ、このブドウを使用したワインは長期熟成することにより味わいが馴染み、非常に奥深い品格あるワインへと育ちます。
味と比べると香りはさほど強くはないものの、「革、インク、鉄」を連想させるような鼻にツンとくる香りを漂わせます。
ビウラ
白ワインの原料として使われているものの中に「ビウラ」と呼ばれるものがあります。原産地が特定されていない品種で、土地によって「マカベオ」「マカベウ」「ヴィウラ」と呼び方が異なります。
熟成によって芳香の際立った個性的なワインとなる他、低比率でガルナッシュとブレンドされる事もあるなど、使い勝手が良く様々なブレンドに適した高級品種です。
香りも強く、確かな果実と花の香りが感じられ、そこに若干の柑橘系果実のピールの苦味が出現し、複雑かつバランスの良い味わいをもたらしてくれます。
アラゴンでは白ワインに使われますが、カタルーニャ州では「カヴァ」と呼ばれるスパークリングワインの原料として、この「ビウラ」がよく使われています。
アラゴンのワインの選び方
アラゴンのワインを選ぶ際に注目していただきたいのが、ブドウの品種です。例えば「カリニェナ」は産地としてよりも、ブドウの品種としてのほうが有名かもしれません。
ブドウ品種に着目することで、産地や生産者ごとにどのような違いがあるのか、味や香りの違いなども感じ取りやすくなるでしょう。
まず、アラゴンワインを語る上で外せないのが、原産の黒ブドウ品種「ガルナッチャ」です。
「ガルナッチャ」はアラゴンワインを高い地位に押し上げる原動力となっているブドウ品種と言っても過言ではありません。
漫画「神の雫」では、ガルナッチャから生まれるワインが「金冠日食」と評され、日本で人気沸騰しました。
中でも「ボデガス・サン・アレハンドロ」という生産者の作るガルナッチャ100%のワイン「ラス・ロカス」は、ロバート・パーカー氏も絶賛したシリーズです。
澄んだ果実味・ピュアな味わいと深みのある余韻を両立させた赤ワインとなっており、幅広い層におすすめできます。
もう一つ、「カリニェナ」もアラゴン原産の黒ブドウ品種として外せません。
この品種は「ガルナッチャ」とは打って変わって、強い酸味と渋味を持つ黒ブドウ品種です。
「パワフルでガツンとくる赤ワインを好む方」は、カリニェナを使用した赤ワインの中から選んでみると好みのワインと出会えるでしょう。
ここまで赤ワインの品種を挙げましたが、白ワインの場合は「ビウラ」というブドウ品種を原料としたものがおすすめです。
この「ビウラ」は花やハーブの芳醇な香りが特徴的で、カタルーニャ州ではカヴァにも使用されています。
ビウラで造られた白ワインは「味と一緒に香りも楽しみたい方」「強くも弱くもなく程よい酸味や渋味を好む方」に最適でしょう。
アラゴンのワインの楽しみ方
アラゴン原産の「ガルナッチャ」を使った赤ワインは、インパクトよりも優しさや柔らかさを感じさせます。この赤ワインを選んだのであれば、アラゴンの郷土料理である「チリンドロン」と一緒に食べてみてはいかがでしょうか。
チリンドロンは、鶏肉と玉ねぎ、トマトやピーマンなどを煮込んで作る料理です。
トマトと野菜の優しい味と鶏肉の脂がしっかりと滲み出た料理ですが、デミグラスソースのような濃厚さはなく、優しさを感じる味に仕上がります。
まさに「ガルナッチャ」を使用した赤ワインとぴったりのお料理でしょう。
「カリニェナ」を使った赤ワインは、口の中にしっかりと酸味と渋味が残り、香りも少々独特です。
このようなワインには、羊肉料理が合うでしょう。
羊肉料理も日本人にとっては癖がありますが、アラゴンではよく食べられており、赤ワインとの相性も抜群です。
赤ワイン煮や赤ワインソースをかけるなどの調理法で作られた羊肉料理は、特に最高のマリアージュを生み出します。
次にアラゴンの白ワインですが「香り豊かで芳醇さがあり、香ばしさやしっかりとした余韻も感じられる」ものが多く、味付けの濃い料理と合わせることが可能です。
パスタであれば、クリーム系やトマトソース系とも良い相性を見せてくれます。
そのほかには、ポテトグラタンなど、濃厚な料理とも良く合います。
チーズフォンデュなどとも相性が良いので、パーティーなどでも活躍してくれる白ワインとなるでしょう。
そして何より、アラゴンのワインは高品質ながら全体的に手に取りやすい価格になっていますので、デイリーユースに最適です。
他と比べるとまだまだマイナーな産地ではありますが、いま世界中で高い評価を受けつつあるアラゴンのワインを是非お試しになってみてはいかがでしょうか。
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- ボディ(コク)
1,870円 (税込)
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- ボディ(コク)
1,815円 (税込)
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3,410円 (税込)
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- ボディ(コク)
1,815円 (税込)
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2,189円 (税込)
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3,905円 (税込)
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2,574円 (税込)
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