シャトー・マリス CHATEAU MARIS
Robert Parker : One of my favorite estate in Languedoc, Chateau Maris is run by the talented and gregarious Brit, Robert Eden, who is the driving force behind the push toward biodynamic and sustainable farming in the region.
He has gone as far as building his new winery out of massive hemp "bricks", and it's a fabulous visit.
Located in the heart of the Minervois, in the cru of La Liviniere, the estate produces a bevy of wines, all of which are reasonably priced, and in most cases, represent incredible values.
私のもっとも好きなラングドックの生産者の一人、シャトー・マリスは、非常に社交的で才能溢れる醸造家、ロバート・イーデンの手により、バイオダイナミック農法を推し進めつつ、持続可能な次世代の考え方で運営されている。 彼のセラーは葦と粘土を使ってブロックをつくり、全て自然に帰すことができるのだ。 ミネルヴォワの中心地、ラ・リヴィニエール(La Liviniere)から生まれるワインは、とてもリーズナブルで、信じがたいほどの価値がある。
オールド・スクール・ルージュ
OLD SCHOOL ROUGE 89点 the value-priced Minervois Old School is a delicious mid-week drinker that offers plenty of juicy berry fruit, licorice and herbs in a bistro-styled, textured, easy-going package. It’s best enjoyed over the coming year or three.
このオールド・スクール・ルージュは、週末以外もワインを楽しむ人にとって、美味しく楽しめる手ごろ価格でヴァリューある1本だ。瑞々しいベリーを思わせるジューシー、リコリスやハーブを思わせる複雑味も加わり、テクスチュアのしっかりしたビストロスタイル、気楽なデザインでリラックスして楽しめる。向こう3年は楽しめるだろう。
ラ・トージュ LA TOUGE 91点 la Touge is another rock-solid effort from this estate that represents a terrific value. Blackberries, blueberries, spice and pepper all emerge from this medium-bodied, forward, deliciously textured.
このミネルヴォワから生まれるシラー、「ラ・トージュ」は、不毛の岩石土壌からワイナリーの努力なくしては生み出すことのできない、並外れた価値ある1本である。
ミディアムボディの液体の中からブラックベリー、ブルーベリー、スパイス、黒コショウの風味が紡ぎだされ、目の詰まった、飲み応えのある美味へと流れるように続く。向こう5年ほどは美味しく飲めるだろう。
シャトー・マリスが世界で人気を集めている理由は、ただ単に美味しいワインである、というだけではありません。
それは、流行を追いかけてではなく、イーデン氏が情熱を持って持続可能なワイン造りを行動に起こし、周りの人たちにも多くの影響を与えているからです。
ブドウを取り巻く環境を変えたことで、彼のワインの味は結果として劇的に向上したそうです。
年々高まる評価を聞きつけ、世界中のトップシェフから問い合わせがくるようになりました。
食に関わる環境問題に日ごろ注意を向ける偉大なシェフたちは、イーデン氏の考え方に共感し、また彼のワインの味わいにも満足して、シャトーマリスのワインをオンリストし続けています。
このような常連客が数年先まで予約を入れるため、シャトー・マリスの在庫は常に品薄状態。
今回ワインショップソムリエでも仕入れられたのはたった3種類でした。
この希少な日本初入荷のビオディナミワイン、ぜひともお試しください!!
醸造家、オーナー、ロバート・イーデンについて
彼はイギリスの貴族階級出身、1955年から英国首相を務めたサー・アンソニー・イーデンの一族の生まれでした。
とはいえ、彼はもともと政治の世界には身をおいておらず、代わりにワインの世界への強い情熱を持っていました。
フランスのブルゴーニュ地方を始め、イタリア、スペイン、オーストラリア、カリフォルニア・・・世界中のワイナリーで醸造家としての経験をつんできました。
1994年、彼はフランスへ渡り、自身のワイナリー造りの夢を実現させる為に動き始めました。そして、1997年、ラングドックに念願のワイナリー、シャトー・マリスを設立しました。
彼の夢とは、自然とともにあるワイナリー、ビオディナミ栽培で一からブドウを育て、自身の信じる最上のワインを造ることでした。
ロバート・イーデン氏の言葉
バイオダイナミクスとは、オーガニックの一種です。自然界の全てのものがつながっている、という考え方をします。
土壌、そこに生える植物、そこに生息する虫、動物、もちろんブドウもその環の中の一つです。この土壌にある全てがブドウのクオリティに影響を与えます。
私たちが、365日ある普通の使うカレンダーでなく、太陽と月の暦を重視するのも、このような環境全体のサイクルに私たちが適応するためです。
牡牛の角を使う、畑に水晶を撒く、一見奇異に見える方法も、全てこの考え方とつながっているのです。
ビオディナミ農法について
オーストリアの哲学者ルドルフ・シュタイナーの思想と、 古代から伝わる農法をまとめ、体系化した方法。
化学薬品や化学肥料は不使用、月の満ち欠けや天体運行に合わせ て醸造を行ったり、多くのハーブを用いたり…と、 独特のスタイルを持ちます。
シャトー・マリスのワイン造り
畑の土壌を固めすぎないため、また微生物や昆虫、動物の生態系を守るため、畑は昔ながらの馬による耕作です。
醸造所は、ちょうどストローベイルハウスのように、葦と粘土で造ったレンガで造られています。壁が自然素材であれば、コンクリートと違って内と外を空気・湿度が循環し呼応することができます。断熱効果も高いので、暖房も冷房も必要なく、一定の適温を保ってくれます。
また、セラーの壁は、ワイン造りで生まれるCO2を吸収し、強度を高めてくれます。
CO2削減にも貢献し、さらに建物も強くなるので、一石二鳥のセラーなのです。
ボルドーから車で3時間ほど東に、シャトー・マリスはあります。
醸造所は住所だけを頼りにすると見つけるのが難しい、と言うことでまずは事務所に行くことに。 迎えてくれたハンナさんはアメリカ人で、もともとフランス語の先生をしていたそうです。
彼女の案内に従って10分ほど車で走ると、ブドウ畑の中に醸造所が見えてきました。
今回ご案内してくれるのは、ロバート・エデンさんです。
イングランド北部のヨークシャー出身の彼は、18歳の時にオーストラリアに渡りワイン作りを始めたそうです。それから世界各国でワイン作りを勉強し、1988年にラングドックに引っ越してきました。
自然を尊ぶ彼のスタイルは、シャトー・マリスをラングドック・ルシオン地方で最初のデメテール認定ワイナリーに導きました。
訪問当日は生憎の天気だったので、ハンナさんにブドウ畑の写真を送ってもらいました。
ワイナリーの建物も、床のコンクリート以外は原料が自然界の物を使っています。 壁は一種の土壁で、大麻(おおあさ)の茎の部分と石灰質な土を混ぜ合わせて作られています。そこに木材を組み合わせて建物が作られています。 エデンさんはワイナリーを「生きた家」と表現していました。
アルコール発酵されるコンクリートタンクが置いてあるタンク室を越えるカーブに入ると、卵形のタンクがずらりと並んでいます。
2004年からこの卵形のコンクリートタンクが使われています。
コンクリートタンクの中身は通常だと塗料などでコーティングされますが、こちらは酸の一種が使われています。
酸をかけることで化学反応で表面に膜ができ、自然なコーティングができるそうです。
エデンさんと一緒に働いているベンジャマンさんによると、ここで作られるワインはステンレスなどの人工的な金属に触れられないようにされているそうです。
同じくカーヴには木樽が積まれています。 きちっと積まれた樽は圧巻です。
見学後に、シャトー・マリスのワインをテイスティングさせていただきました。
次回は晴れの日に訪れたいです!
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