ドメーヌ・ドミニク・ガロワ
Domaine Dominique Gallois
ドメーヌ・ドミニク・ガロワは、1989年、ドミニク・ガロワ氏が受け継いでから瓶詰、販売を行うようになったドメーヌです。
ジュヴレ・シャンベルタン村の栽培家組合長として働いた経歴もある、職人気質の生産者ですが、彼を紹介する上で必ず語られるのはその経歴。
世界に名高い名シェフ、故ベルナール・ロワゾー氏のもとで料理人として働いた経験があり、ドメーヌを継ぐまでは自身でレストランも経営していました。
そんな彼の造るワインだからこそ、
料理と素晴らしくマリアージュ!!!
世界中のプロフェッショナル達がその素晴らしさを認め、比較的若いドメーヌながら、すでに多くのミシュラン星付きレストラン、ホテルで採用されるという実績をもちます。
星付きレストラン「ロワジス」、
カンヌの最高級ホテル「マジェスティック」、
「リッツ・カールトン」など、 多くのセレブレティが集う場でオンリストされています!!
こだわり その1
小さな子が食べても平気な、健全なブドウ。
除草剤や殺虫剤など、化学物質は一切使っていません。
全てのブドウ畑でリュット・レゾネ(極力自然な栽培)を実践します。
しかし実施にはオーガニック栽培と言っても構わないほどに、徹底して除草剤、殺虫剤など、化学物質は使用しません。
ビオロジックの認証をとらない理由
もしブドウの樹に病気が出たら、
もし突然害虫が大量発生したら・・・
わずか3.5haしか畑を持たない、家族経営の生産者にとって、オーガニックのライセンスはリスクが高すぎます。
つまり、彼は火急の時の保険として、リュット・リゾネという呼称に留まっているのです。
こだわり その2
ブドウの質を大切に!
収穫は徹底して選果にこだわります。
上質なブドウ、健全で完熟したブドウのみを収穫すること。
ここに彼のこだわりが最も発揮されます。
収穫の際は、手伝ってくれる研修生、知人たちにどんなブドウが良いか、悪いブドウはどれか、
丁寧に手本を示しながら説明します。
小さなバケツを持って、一人一列、または二人で一列、責任を持って担当します。
さらに、ガロワ氏は、持ち帰ったブドウを再度選別します。
房の段階では分からなかった微妙な差を見極め、彼は上質なブドウだけをワインにします。
こだわり その3
醸造はワインに合わせてこまめに世話すること。
野生の酵母とブドウの力に任せます。
畑に住む野生の酵母。彼の畑では化学物質を用いないため、ワインを造るときはすべてこの天然酵母の力を借ります。
年によって、ブドウの質によって変わりますが、12~15日間発行を行います。
基本はブドウたちのサポート役。
再校のブドウを選んだ彼は、あとは基本的に見守ることに徹します。
もちろん、状態をチェックすることは欠かしません。
必要ならばいかなる処置も取れる、そんな経験と知識を彼は持っています。
ジュヴレ=シャンベルタンのワインは力強さとなめらかな酒質が特徴と言われています。
特に素晴らしいものは、菫、ブルガリアンローズのアロマと共に、チェリーやミネラルの風味を備えた複雑さのある、魅力的な味わいを持ちます。
ナポレオンにこよなく愛された逸話を持つ「シャンベルタン」を始め、9つのグランクリュ(特級畑)を擁し、コート・ドール有数の名醸地として名高い村です。
ブルゴーニュ・ルージュ
ドミニク・ガロワの09年は、このACブルからしてよく目の詰まった、ここ特有の黒い香りが顕著。ともかくスキの一切ない心地良い香りだ。口に含むと甘く、酸度がやや低くやはりとても飲みやすい。このクラスにして豊かな果実味があり、飲み応えもしっかりあり、もう美味しい。 強すぎずも弱くもなく、ちょど良い液体濃度で、例年のここの村名クラス並みの品質にある。
ジュヴレ・シャンベルタン
スパイシーで、ジュヴレ特有の力強さに優しさが加わった黒い香り。そして口に含むと改めて力のある味わいに少し驚く。しかし液体はエレガンスも少し感じる優しさもあり、味つきが良く、味わいクッキリ。甘く、酸度が低く、09年のキャラがまんま表現された、とても良く出来た村名ワイン。
ジュヴレ・シャンベルタン・プルミエ・クリュ”レ・グーロ”
村名ジュヴシャンに比べてより奥深く、そしてブドウからのクリーミーさが出ている心地良く力強い香り。 そしてやはり黒い風味は健在だ。口に含むと、まずその味付きの良さに驚き、09年の豊かな果実味がよく表現されている。甘く、酸度が低く、タンニンはとてもよく熟しており円く、すこぶる飲みやすい。そして、やはり優しい力強さのある、良く出来たガロワ節満載のワイン。
ジュヴィレ・シャンベルタン・プルミエ・クリュ”プティ・カズティエ”
より力強く、より優しく、そしてよりクリーミーなとてもいい香り。もちろん黒い風味がメインのガロワ節だ。味はもちろん甘いが、酸も適度にあって全くダレない。そして味つきがクッキリハッキリで、飲んでいるそばからいきなり美味しい。ともかくタンニンは円くよく熟しており、既に複雑感もたっぷりで、このクラスのワインが今から即飲めることが素晴らしい。もちろん長期の熟成も可能だ。
ジュヴレ・シャンベルタン・プルミエ・クリュ”コンブ・オー・モワンヌ"
黒くて力強いイメージの香りが鮮烈に漂う。そしてエレガンスも十分に感じるいい香りだ。口に含むと豊潤で果実味がたっぷり。味も甘い果実と複雑な大地の風味に富み、ミネラル感もしっかり。力強さと優しさが同居した09年のガロワだ。
グラン・クリュ・シャルム・シャンベルタン
さすがグラン・クリュ、これまでのラインアップとは一線を画する複雑で深遠な香り。黒果実と少しミント系、そして大地の見事な香り。口に含むとやはり見事。目が詰まりまくっており、味がクッキリと力強くつき、果実感がたっぷり。08年のこのワインは、クラスからして若干の物足りなさを覚えたが、この09年は見事。あくまでもフルーツと大地とミネラルが口中に拡がりまくる。見事。
リアルワインガイド 2012 第36号
ブルゴーニュ、ジュヴレ・シャンベルタン村にある「ドメーヌ・ドミニク・ガロワ」を訪問。
まずはじめに、圧搾から醸造、そして温度管理もできる設備の整った醸造所を案内してもらいました。
ボルドーとはちがいブルゴーニュでは少量生産の小さな農家が多い為、とてもこじんまりとした醸造所です。現在は注文の入ったワインがおいてあるスペースとして使用されていました。
タンクは、コンクリートタンクと木製タンクを使用しています。
ガロワさんのワインは、世界各国から少量ですが発注を受けており、国内ですが、有名なホテル「リッツ・カールトン」にも定期的に収めているという言います。ちょうどこの時もカールトン行きのワインが準備されていました。
そして、地下にあるカーヴを案内していただきました。
ここには、大変古いヴィンテージの1924年(ガロワさんのお父さんの生まれ年だそうです)のボトルなどが保管されています。
他にも99年ものや、作ったばかりのワインが年間通じて一定の温度の中でゆっくりと熟成されています。
また自宅の裏には、ジュヴレ・シャンベルタン(ヴィラージュ)のアペラシオンの畑が一部ありました。今年は少し開花が遅れているということで、6月でもまだ小さな緑色の粒があるもの(開花前)と開花したものがまばらにある状態です。
これはプロでないと見分けるのは難しいようですが、香りは「石鹸のような香り」がするということでした。ワインの表現にも、ブルゴーニュワインは特に石鹸とたとえる方がいますが、開花の花の香りも石鹸の香りがするようですね。
今回訪れた、ドメーヌ・ドミニク・ガロワの醸造所や畑などを動画にまとめましたのでご覧ください。
一部聞き取りにくい個所がありますので、翻訳テキストをお読み下さい。
●聞き手: ネットショップ店長田中、通訳・仕入れ担当セバスチャン