Pascal Marchand
パスカル・マルシャン
今やポマールを代表するドメーヌ、コント・アルマンと 「ボワセ社」が立ち上げた、ドメーヌ・ド・ラ・ヴージュレで 指揮をとり、高い評価を作り上げてきたパスカル・マルシャン。
コント・アルマン
今やポマールを代表するドメーヌ
200年に渡り、代々単独所有している『クロ・デ・ゼ プノー』はブルゴーニュ好きなら一度は飲みたい畑の一つである。
1985年にカナダ人であるパスカル・マルシャンを迎え1999年にはビオディナミに完全移行しています。
ドメーヌ・ド・ラ・ヴージュレ
ブルゴーニュのワイングループ「ボワセ社」が高級高品質ワインの生産のために立ち上げたドメーヌ。 その理想のを実現するため、このドメーヌの所有する畑はブルゴーニュでも屈指の優良区画です。 ビオディナミの作り手としても注目されています。
パスカル・マルシャンは国をまたいで活躍するワインメーカー。
今やブルゴーニュをはじめ、その活躍の舞台はオーストラリア、チリなど南半球まで及んでいます。彼が醸造化としてキャリアをスタートさせたのは1985年、ポマールにあるコントアルマンでのこと。
1999年にはドメーヌ・ド・ラ・ヴージュレのチーフワインメーカーとして勤め、7年間の醸造長を務めました。
その後満を持して、始めたのが彼のネゴシアンブランドであるこのパスカル・マルシャン
ネゴシアンといえど、適当に有名な畑のブドウを購入しワインをつくっているようなそこらのネゴシアンとはわけが違います。
なかでも、パスカル・マルシャンはマイクロネゴス(マイクロ・ネゴシアン)と呼ばれる小規模のネゴシアン。買付から醸造まで一貫して彼が行い、ぶどう購入の畑は彼のポリシーに賛同する人のみです。
定期的にパスカル本人が畑を訪ね、ビオディナミ農法含め、木の管理など細かい部分まで直接見ています。
パスカル・マルシャンでは常に彼の眼の行き届く範囲であることが重視されているのです。
『ドメーヌは小規模でなければならない。なぜなら、一つ一つの樽やボトルがユニークであり、
注意深く扱はなければならないからだ。』と語り、
ボトルの一本いっぽんにまで強いこだわりを持っていることがうかがえます。
そのためネゴシアンといえど手の込んだつくりから評価は高く、『ブルグハウンド』などで高得点を得ており、パーカー・ポイントも高得点を得ている。
ブルグハウンド(バーグハウンド)とは、ロバート・パーカー氏とならび ワイン評論家として現在影響力のある人物の一人アラン・メドウズが出版する 評価本でブルゴーニュを中心にピノの評価としての権威とされています。
限られたレストランのみに卸している希少なワイン。
生産量もそれほど多くないため、数量限定でお取扱いいただいております。
お取扱いのあるレストラン
鮨よしたけ(銀座/寿司屋)
2010年に銀座に出店し、ミシュランの三ツ星を獲得している気鋭の名店です。
幸村(麻布十番/和食)
伝統的な京料理を基盤に、旬な極上食材を用いた西季折々の名物料理が楽しめる名店です。
ブルゴーニュのボーヌに本拠を構える「パスカル・マルシャン」。
2004年にも当店スタッフが訪れましたが、今回改めてお会いすることができました。
うわさ通りの?!とても楽しい(変わった・・・)方でしたが、
ワイン醸造に対する自身のフィロソフィ(哲学)を強く持った志の高い醸造家でした。
今回は、他のお客様もいらっしゃりとても忙しい中私たちを迎えてくれて、試飲も全部で21種類!もさせてくれました。
途中で「もう大丈夫ですよ・・・」と言っても、「これを飲んでくれ」と、どんどんいろいろなワインを持ってきてくれてワインや畑や自分の考えなどたくさん話していただきました!
そんな訪問の様子を一部まとめしたのでご覧ください。
また動画も撮影したものをほんの少しまとめましたのでご一緒にどうぞ。
少しでもマルシャンの熱い思いが伝わればいいなと思っています。
まず、着いて初めにマルシャンのヴィラージュクラスの傑作ともいうべき、ワンランク上のブルゴーニュ・ルージュ、「キュヴェ・アヴァロン」。
「キュヴェ・アヴァロン」は、樹齢30年ほどのブドウを使用し醸造され、樽熟成(新樽は使用しない)を2年行った後、ステンレスタンクへ移されます。
最初に2011年ヴィンテージから試飲。
丁度この時、樽からタンクに移した状態でタンクから直接取ってきてくれました。チェリーやイチゴなどの甘酸っぱい香りと酸味がしっかりしていてフルーティーな果実味のまだ若々しさが目立つ状態です。
そして、2008年物の残りわずかのヴィンテージも出していただきました。
まだフルーティーさは残っていますが、タンニンをしっかり感じる2011年よりしっかりとしたスタイル。
そして2010年。香りはもちろんフルーティーです、果実味とタンニンなどとてもバランスのとれた印象でした。
そしてこの後地下セラーへ案内していただき、地下セラー内でいろいろ試飲させていただきました。
当店では取扱いのない、「フィクサン1erクロ・デ・キャピトル」や「ボーヌ・1er」などなど・・・次々と試飲。なかでも「ニュイ・サン・ジョルジュ1erペリエール」は、薫り高く、バランスのよく、ボリュームもしっかりの素晴らしいワインでした。
また、本当に良い年だけわずかに作るという今回は2011年の1樽しか造っていないという「ヴォーヌ・ロマネ1erプティ・モン」を試飲。1樽しかないというのに、マルシャン氏はたっぷりとグラスに注いでくれました。
さらに、こちらも希少、年産300本のみのグランクリュ「クロ・ド・ラ・ロッシュ」。
華やかな香りとシルキーな味わい、ほんのり甘い樽香の素晴らしいポテンシャル。
そして、力強い味わいの「ラトリシエール・シャンベルタン」。
優しい酸味と溶け込んだタンニンが柔らかく、今飲んでも美味しいラトリシエールらしい仕上がり。
この地下セラーで最後のワイン「ボンヌマール」。
フローラル&フルーティー、華やかな香りと甘いフルーツの香りと味わい。
濃すぎず品のあるバランスが素晴らしい!
とにかく当店でも手に入らなかった希少なグランクリュ(グランクリュは100%新樽使用だそうです)など沢山試飲させていただきました。
こんなに大盤振る舞いで試飲させているのでもしかして販売分がなくなっているのでは??と思うほど気前のいいマルシャン氏です。
また、場所は最初の試飲ルーム兼タンク貯蔵庫に戻り、試飲とマルシャン氏のトークが始まります。
マルシャン氏は、これまでの経験を生かしビオディナミを行う醸造家。
もちろんブドウは自分の目で栽培家の元へ確認しに行き畑もチェックします。その中でも自分の気に入ったものだけを厳選してワインを造ります。醸造は、極力SO2をなくし、より自然な仕上がりを求めます。
さらにコルクまでもビオというこだわりで最後の最後まで丁寧な仕事を行っています。
もちろん初めからうまくいったわけではありませんが、1988年から初めていろいろな失敗と成功を繰り返しなが今でも日々努力しながら自分の納得のいくワイン造りを行っている、職人的な考え方の醸造家でした。
テイスティングルームに戻り、ワインショップソムリエで取扱いのワインを続々試飲。
「やっぱり買ってよかった!」と思える仕上がりと、やっぱり現地で飲むとさらに美味しく感じ感動♪
中でも赤ワインのイメージがマルシャンというと赤ワインのイメージを強く持っていましたが、「ムルソー」がすごい!
ムルソーらしいバターっぽさや樽のナッツのような香りに、もちろんミネラルがしっかり。
果実味は凝縮していて「とにかく美味しいー!」とみんなで口を揃えて言ってしまうほど♪♪♪
そして、21種類の試飲が終わった後、
マルシャンのワインの元になるぶどう畑を案内してもらいました。
ロマネコンティがあるヴォーヌ・ロマネの畑。
今回訪れた、ブルゴーニュ・ボーヌの「パスカル・マルシャン」のテイスティングルームや地下セラーなどほんの一部動画にまとめました。
話し下手のマルシャン氏ですが、ビオディナミについての考え方やワインについて語っていただきました。
一部聞き取りにくい個所がありますので、翻訳テキストをお読みいただければと思います。
●聞き手: ネットショップ店長田中、ソムリエ パリ特派員本郷、仕入れ担当セバスチャン
もはや、ワイン造りの一スタイルとして確立した「ビオディナ(ビオダイナミック農法)」誰もが飲みたがる、ドメーヌ・ルロワやフィリップ・パカレなどでも採用されている農法です。 「ビオディナミ」とは農薬や化学肥料を使用しない農法ですが、一般的に無農薬といわれる農法とはかなり異なります。
そこでは、ビオディナミカレンダーと呼ばれるものにしたがい、畑を管理しています。 それは、天候の予測や肥料のみではなく地球と月や太陽の位置関係のエネルギーを利用することで、ブドウの樹そのものの生命力を強めようとするものです。
もともと「テロワール」と呼ばれるその畑の個性を表現したワイン造りをするのが身上というワイン生産者たち。
農薬・化学肥料が一般化し、醸造技術も進歩する一方で
それは世界どこでも美味しいワインを作ることができる単調な世界になりつつあるともいえます。
畑の持つ本来のポテンシャルを活かし、
その畑でしかできない個性の表現されたワインを作る。
それこそがビオディナミの目指すところであり、 自然派生産者たちの望む本来のブドウと作り手の関係であります。 地球と月や太陽の位置関係のエネルギーを利用することで、 ブドウの樹そのものの生命力を強めようとするものです。
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