ブナハーブン
BUNNAHABHAIN
ピートによる独特のヨード香やスモーキーさが特徴のアイラモルトですが、ブナハーブンはほぼピートを焚きません。そのためアイラ島の中で最も飲みやすいウイスキーと言われ、華やかで軽快な口当たりに仕上がりです。 |
ゲール語で「河口」を意味するブナハーブン蒸留所は、1881年にアイラ島の人里離れた北東の海岸に設立されました。仕込み水には、マーガデイル川の湧き水を使用しており、アイラ島で唯一、純粋な湧き水だけでウイスキーをつくる蒸溜所です。この湧き水は、島の土壌に含まれるピートの影響を受けないよう、水源から地下に埋設されたパイプで運ばれ、清冽なまま使用されます。そのため、スモーキーさが抑えられたクリアな味わいに仕上がっており、ドライフルーツやナッツの風味とほんのり海のニュアンスも感じられます。後味には麦芽特有の甘みがあり、加水するとフルーティさが前面に表れるため、飲み方によって様々な味わいを楽しめます。
ブナハーブン蒸留所は1881年に創業されて以来、長い間ブレンデッド用のヘビーピートの原酒だけを蒸溜し、提供し続けていました。しかし第二次世界大戦後、1960年代に入ると世界的にウイスキーの人気が高まり、ノンピートタイプが多く求められるようになったため、1963年にノンピートのモルトを使用し始めます。そして1979年、ほとんどピートを焚かないシングルモルト「ブナハーブン12年」を発売すると、一躍脚光を浴び、世界中で高い評価を受けました。現在のブナハーブン蒸留所ではノンピートとピート、2つのスタイルのモルトを製造しています。