メゾン・リヴォ―
MAISON RIBEAU
「ワインの女王」として、世界的に人気のボルドー。 |
その魅力は、土壌ごとに適した品種を栽培し、それぞれのシャトー(ワイナリー)が、独自のスタイルを表現するために毎年アッサンブラージュ(ブレンド)の試行錯誤をしながら、安定した品質のワインを造り続けている点でしょう。世界的にモノ・セパージュと呼ばれる、単一品種ワインが増えている中、ボルドーではこの伝統的なスタイルが脈々と受け継がれています。 今回ご紹介するワインを造るのは、1982年に、ジルベール・リヴォー氏によって設立されたシャトー。リヴォー家は、ボルドーのSaint Andronyサン・タンドロニーで6世代にわたって代々ワイン製造に携わる家族です。シャトー名は、ブドウ畑にも接する古城に由来します。畑の土壌は場所によってモザイク状に入り組んでいますが、全体の85%を占めるのが粘土とライムストーンの入り混じる粘土石灰質の部分で、残りが砂質・砂利質になります。ブドウ品種の栽培比率はメルロが85%で、カベルネ・ソーヴィニョン、カベルネ・フランが合わせて15%です。粘土質とメルロ種は相性が良く、ボリューム感のある厚みのあるワインが生み出されます。砂利質・砂質の水はけのよい場所にカベルネを植えます。
深いガーネットの色調、ブラックベリーやカシスなど黒系果実の香りに続いてクローブやナツメグなど複雑なスパイスの香り、樽に由来するバニラを思わせる甘い香りが感じられます。口にすると、滑らかで、凝縮感のあるリッチな味わい。渋みと果実味、酸味が調和したエレガントな味わいで、長い余韻が楽しめます。 牛肉の料理、ステーキやバーベキューなど、シンプルにソテーした料理にぴったりです。チーズにもよく合います。