世界的にも有名なワイン銘醸地である「キャンティ」に70ha以上の広大な自社畑を持っています。
マレンキーニは、オーガニック認証こそ取ってはいませんが、農薬や化学肥料を使わない手法でブドウを栽培しています。
「キアンティ」をはじめ、「キアンティ・コッリ・フィオレンティーニ」「ブルツィッコ」「ヴィンサント」などさまざまなワインを醸している事で有名です。
また、自社畑ではオリーブを育てているなど、豊かな自然を最大限に活かしているところも特徴でしょう。
そんなマレンキーニの歴史は、巨匠と呼ばれた「ジュリオ・ガンベッリ氏」によって発展してきました。
ジュリオ・ガンベッリ氏は、トスカーナ州の重要品種である「サンジョベーゼ」に対して人一倍の情熱を持っていた人物です。
「彼にサンジョベーゼを扱わせたら右に出るものはいない」といわれるほどの技術を持っていたと言われていて、現ワイナリーの醸造にもその情熱が受け継がれています。
伝統と革新を融合させたマレンキーニは、これから先も世界中のイタリアワインファンたちにとって魅力的な存在であり続けるでしょう。
味の特徴
マレンキーニは、農薬や化学肥料を一切使用せず、テロワール(土壌や気候など栽培地域の特徴)の魅力が最大限活かされたブドウをワインに使用しています。ステンレスタンクや大樽を使う事で、樽の香りをあまり付けず果物の香りを充実させた「フレッシュかつ深淵な味わいのワイン」が多くみられるのが特徴です。
それから「コルドン」という“房が下側になる仕立て方”でブドウを栽培するため、酸と渋みのバランスが完璧なワインが生み出されています。
これらが、心地よい味わいを楽しむことができる由縁でしょう。
マレンキーニの赤ワイン
マレンキーニは、「キアンティ」「キアンティ・コッリ・フィオレンティーニ」「ブルツィッコ」「ヴィンサント」といったさまざまなワインを造っています。中でも「ブルツィッコ」というワインは、見た目が濃く「ダークチェリー、ブラックベリー、コーヒー、ダークチョコレート」などを思わせる重厚な味わいが特徴的です。
それだけでなく、「パワフルで樽由来のスパイシーな風味」「なめらかな渋み」そして「全体を引き締める酸」などの繊細さを感じさせる一面もあります。
これこそ、伝統的な造りと現代的な造りを融合させたマレンキーニを象徴する味わいでしょう。
また、マレンキーニは「スーパータスカン」の魅力を体現したワインと言えます。
スーパータスカンとは、トスカーナの伝統的な製法や土着のブドウ品種だけでなく、国際品種などを使って新たな世界を切り拓いたワインに捧げられる言葉です。
マレンキーニの赤ワインは、国際品種である「カベルネ・ソーヴィニヨン」を主体に、土着品種の「サンジョベーゼ」をブレンドした「ボルドースタイル」で造られます。
サンジョベーゼ主体の赤ワインは濃過ぎないルビー色の外観に、「さくらんぼのコンポート、黒オリーブ、スパイシー、クローブ」といった複雑な風味で、凝縮感のある味わい。
酸は強過ぎず、渋みもそこまで突出していないのでシルクのような滑らかな舌触りを楽しむことができるでしょう。
マレンキーニの赤ワインは全体的に「しっかりとした果実味」を感じさせながらも、奥側に「熟成がもたらす複雑な風味」も楽しめるような味わいが特徴です。
マレンキーニの白ワイン
マレンキーニは、スーパータスカンと呼ばれる赤ワインの印象が強いですが、高品質な白ワインも生産されています。元々トスカーナ州では「品種をブレンドしてワインを造る文化」がありました。
そのため国際品種とイタリアの土着品種をブレンドした、ここでしか味わうことができない個性的なワインが揃っているのです。
マレンキーニの白ワインの中でもオススメなのが「シャルドネ」や「トレッビアーノ・トスカーノ」を使ったワインです。
気候条件の良いトスカーナ州の魅力が詰め込まれた、「トロピカルフルーツ、青リンゴ、白桃、パイナップル」といった充実した果実の香りと、しっかりとした厚みのある仕上がりが特徴的。
酸も残しているため甘さが引き締められ、冷やして飲むとより一層美味しくいただけるでしょう。
ちなみに「トレッビアーノ・トスカーノ」は比較的大人しい性格のブドウ品種で、「洋梨、花梨」の香りと、穏やかな酸を持った繊細な味わいが特徴です。
それを「シャルドネ」とバランス良くブレンドし、シャルドネの魅力をさらに高めているところが、マレンキーニの醸造テクニッックと言えるでしょう。