フォレ・ペール・エ・フィスの特徴と通販での選び方
ブルゴーニュを代表する銘醸地ヴォーヌ・ロマネ村に拠点を構える「フォレ・ペール・エ・フィス」。
小さいドメーヌ(生産者)でありながらも、優良なワインを生みだす素晴らしい造り手です。
こちらではフォレ・ペール・エ・フィスの特徴をご紹介いたします。
現在の当主レジ・フォレ氏の祖父によって設立され、1989年からレジ・フォレ氏が責任者を務めています。
拠点を構えるのは、ブルゴーニュ地方コート・ド・ニュイ地区の中間に位置するヴォーヌ・ロマネ村。
ロマネ・コンティを生産しているD.R.Cなどの著名ドメーヌを有する銘醸地であり、1936年にAOC(原産地統制呼称)の認定を受けています。
ヴォーヌ・ロマネ村は夏は暑く、冬は厳しい寒さを持つ大陸性気候に属しています。
昼と夜の寒暖差は大きいものの平均14℃~16℃を保つため、この村の主要品種であるピノ・ノワールの栽培に適した気温です。
そして、土壌は粘土が混じった石灰岩質土壌で、村全体が東南向きの斜面に広がっていることから十分な日照量を確保できます。
このような恵まれた条件が揃うテロワール(ブドウ畑を取り巻く自然環境)を持つことから、”神に愛された村”とも言われているのです。
ヴォーヌ・ロマネ村はフラジェ・エシェゾー村の2つの特級畑を含んだ8つのグラン・クリュ、15のプルミエ・クリュを有しています。
フォレ・ペール・エ・フィスはその中の9.5haを耕作していますが、所有するのは4.5haで残りは折半耕作です。
ヴォーヌ・ロマネ村、モレ・サン・ドニ村、ニュイ・サン・ジョルジュ村などに畑を所有しており、中にはグラン・クリュの「エシェゾー」や「クロ・ヴージョ」も含まれています。
特に一級畑の「レ・ゴーディショ」は、フォレ・ペール・エ・フィスを語る上で外せない特別な畑の一つです。
レ・ゴーディショは、かの有名なD.R.Cが所有する特級畑「ラ・ターシュ」の隣に位置し、このラ・ターシュと同格の畑と言われています。
D.R.Cが裁判所に申請してレ・ゴーディショをラ・ターシュに編入させたという逸話もあり、ブルゴーニュ愛好家の中でも幻の畑と珍重されているのです。
(※ブルゴーニュ地方は畑ごとに格付けされ、特級畑「グラン・クリュ」、一級畑「プルミエ・クリュ」、村名、地域名の4つに分けられています。)
そして、フォレ・ペール・エ・フィスの特徴として、古木が多いことが挙げられます。
平均樹齢は50年と非常に高く、このような古木から生まれるワインは複雑な風味を持ちます。
また、栽培にはリュット・レゾネ(減農薬栽培)を取り入れており、自然派で優しい味わいが特徴です。
続いて、醸造はどのように行われているのでしょうか。
フォレ・ペール・エ・フィスでは、ブドウの収穫は全て手摘みです。その後、3日~4日間かけて低温マセラシオンを行い、22日~26日間程度発酵を行います。
ピジャージュ(攪拌)の頻度は、3日に1度。そして、樽の中でマロラクティック発酵を行った後、16か月~20か月小樽で熟成されます。清澄、濾過はしていません。
新樽率は20%~50%ですが、ヴィンテージやワインの出来によって使い分けています。
それでは、ピノ・ノワールの特徴を見ていきましょう。
ピノ・ノワールはブルゴーニュ地方が原産の黒ブドウ品種で、4世紀頃から栽培されていた記録があり、非常に長い歴史を持つブドウです。
中間の大きさの粒に薄めの果皮が特徴で、鮮やかな明るいルビー色の色調に仕上がります。
ラズベリーやチェリーを連想する果実や、皮製品、キノコなどの複雑な香りに、心地よいタンニンと酸味を持つ繊細な味わいが特徴です。
また、口当たりがなめらかでシルクのような舌触りと表現されています。
シャンパーニュ地方などの例外は除きますが、ピノ・ノワールは単一品種で造ることが基本です。
そのため、生産される土地によって味わいに違いが出やすく、同じブルゴーニュ地方でも畑によって異なる味わいのワインが生まれています。
同じピノ・ノワールワインでも様々な味わいを楽しめる点が、この品種の魅力とも言えるでしょう。
実際にブルゴーニュ地方に位置するフォレ・ペール・エ・フィスでは、所有する畑ごとに異なる個性、味わいを持つ素晴らしいワインが造られています。
厳しい選別をクリアした良質なピノ・ノワールを使用し、豊かな果実味や複雑な風味をワインにもたらしています。
購入を検討されているお客様は、是非こちらを参考にしてください。
フォレ・ペール・エ・フィスの選び方
フォレ・ペール・エ・フィスで生産されているラインナップは、赤ワインとロゼです。その中から代表的なものをいくつかご紹介しますので、まずはそれぞれの特徴を見ていきましょう。
■モレ・サン・ドニ
モレ・サン・ドニ村はコート・ドール地区の中でも小さな村ですが、5のグラン・クリュ、20のプルミエ・クリュを有する注目の銘醸地です。
フォレ・ペール・エ・フィスで造られる「モレ・サン・ドニ」は、クロ・ソロン、レ・クラの2つの区画で妻財されたブドウを使用しています。
ベリー系の果実に花を連想する香りに、かすかに感じるスパイスの香りが特徴的。
新鮮な果実味と熟成感のバランスが良く、活き活きとした口当たりに長い余韻が楽しめる逸品です。
■ニュイ・サン・ジョルジュ
コート・ド・ニュイ地区の南部に位置するニュイ・サン・ジョルジュ村。
グラン・クリュはありませんが、41のプルミエ・クリュを有する、良質なワインを産出する村です。
「ニュイ・サン・ジョルジュ」はこのエリアで栽培される良質なピノ・ノワールを使用しており、プラムなどの熟した果実、たばこのアロマを持ちます。
フィニッシュにはかすかに黒胡椒の香りを感じられ、上品で心地よいタンニンが特徴的です。
■ヴォーヌ・ロマネ
「ヴォーヌ・ロマネ」は、クロ・ヴージョ付近の北側の14の区画で収穫したブドウを使用して造られています。
心地よい酸味とタンニンを感じられ、しっかりとした果実味とのバランスが取れた味わいが特徴です。
また、若いうちから楽しむことができますが、熟成に耐えうる能力を備えており、熟成させるごとに味わいや香りに深みが増します。
ヴォーヌ・ロマネ村のテロワールがしっかりと表現された、まさにフォレ・ペール・エ・フィスの代表格とも言える一本でしょう。
■ブルゴーニュ・ロゼ
「ブルゴーニュ・ロゼ」は鮮やかで濃いめの色調に、イチゴを連想するアロマが特徴です。
果実味が豊富で、香りと同じく味わいにもイチゴのような風味を感じられます。
自然に馴染むようななめらかな口当たりが魅力的で、女性からの人気も高いです。
いくつかラインナップをご紹介しましたが、ワインショップソムリエではその中でもソムリエ厳選の商品のみを取り扱っていますので、安心してお選びいただけたらと思います。
そして、フォレ・ペール・エ・フィスのワインは、世界で高い評価を受けています。
その証とも言えるのは高い影響力を持つ「ワインスペクテーター」、「バーガウンド・ドット・コム」で高得点を獲得したこと。
中でもニュイ・サン・ジョルジュの「レ・サン・ジョルジュ」は、それぞれで89‐92点を獲得しています。
これほどまでに高い評価を受けるドメーヌですので、その品質の高さに間違いはありません。
このようにフォレ・ペール・エ・フィスは、高品質のブルゴーニュワインをお探しの方におすすめのドメーヌです。
フォレ・ペール・エ・フィスの楽しみ方
フォレ・ペール・エ・フィスのワインは出荷されるまでに16か月~20か月の熟成を経ているため、購入後すぐに開栓しても素晴らしい味わいをお楽しみいただけます。もちろん熟成させることによって味わい、香りに深みが増しますので、お好みの熟成度合いになるまで寝かせておくのも良いでしょう。
単体でお飲みいただくこともできますが、料理と合わせることでより味わいを感じられます。
豊かな果実味と心地よいタンニン、酸味を持つ優しい味わいには、肉料理とのマリアージュ(相性)が良好です。
特に牛肉やラム肉と良く合いますので、ローストビーフやラムチョップと合わせてお楽しみください。
また、おつまみと一緒に楽しむ場合は、ウォッシュタイプのチーズ「エポワス」がおすすめです。
中でも「モレ・サン・ドニ」は高品質ながらも高価すぎない価格帯ですので、家飲み用のワインとしても活躍するでしょう。
また、ロゼは鮮やかな色調でテーブルを一気に華やかにしてくれますので、パーティーや女子会にも最適です。
フォレ・ペール・エ・フィスに使用されるピノ・ノワールは、栽培される土地によって味わいに違いが出やすい品種です。
そのため、他のドメーヌで生産されるワインと飲み比べると、より特徴や違いが感じられるでしょう。
同じくブルゴーニュ地方なら、「メオ・カミュゼ」などの同価格帯のワインと比べてみると面白いかもしれません。
小さいドメーヌながら素晴らしいワインを生みだす生産者として注目を集める「フォレ・ペール・エ・フィス」。
幻の1級畑「ゴーディショ」を所有する、ブルゴーニュ通の中でも知る人ぞ知る幻のワイン生産者です。
リュット・レゾネによって生まれる優しい味わいを、是非この機会にご堪能されてみてはいかがでしょうか。
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