シャトー・ベイシュヴェル サン・ジュリアン
《帆を半分下げた船のラベルで有名なワイン》 シャトー・ベイシュヴェルの歴史は古く、14世紀にまで遡ることが出来ます。現在のシャトー名を名乗るようになったのは16世紀のことで、当時の所有者であったエペルノン公爵はフランスの海軍提督でもありました。このため近くを流れていたジロンド河を通る船乗り達はこのシャトーの前を通り過ぎる時にガスコーニュ語で 「帆を下げよ(ベッセ・ヴォワール)」 と叫んで提督への敬意を表していました。このベッセ・ヴォワールがいつしか転じてベイシュヴェルになったと言われています。 その後の所有者であったブラシエ侯爵がヴェルサイユ宮殿にならったルノートル様式の広大な庭園を造り、今ではメドックのヴェルサイユと言われる美しい庭園を誇るシャトーとして人気を博しています。 |
|
《格付け2級に匹敵する名声》 シャトー・ベイシュヴェルは格付け4級ながら、その品質はしばしばサンジュリアンのトップシャトーに比肩するほどの素晴らしいワインに仕上がり、格付け2級ワインに匹敵する名声を得ています。 比較的早い時期からも楽しめますが長い熟成に耐えゆる骨格も兼ね備え長い間楽しめるものこのシャトー・ベイシュヴェルの特徴です。 他のメドック地区のワインと比べてメルロのブレンド比率が高いためと言われ、現在のブレンド比率はカベルネ・ソーヴィニヨン62%、メルロ31%、カベルネ・フラン5%、プティ・ヴェルド2%です。 4つのブドウ品種の個性をあわせ持つ、しっかりとした造りの赤ワインが生まれます。 ブドウは手摘みで、厳しく選別された後、完全に除梗されます。発酵は28~30℃に保たれた65hl の発酵槽(ステンレス鋼とセメント)で21~24日間。プレス・ワインは別に保管され、12月のアサンブラージュの後、オーク樽に移されます。新樽は55~60%で期間は16~18ヵ月。瓶詰めの前に清澄処理が行われますが、濾過処理はされません。 |
《テラ・ヴィティスの認証》 | |
シャトー・ベイシュヴェルは 2005 年のミレジムより、「Terra Vitis(テラ・ヴィティス) 」
仕様書の適合証明書および「AGRICULTURE RAISONNEE(減農薬農法)」 としての資格を取得しています。 “テラ・ヴィティス”は、フランスボージョレー地区のぶどう栽培者と醸造者たちから始まった全フランス規模の団体の名称です。1998年「自然環境に配慮した栽培と醸造」を基本理念とし、健全で個性豊かなぶどう栽培と衛生的な醸造による高品質ワインの生産をめざし、誕生しました。 |
|
シャトー・ベイシュヴェル[2008] | |
魅惑的で柔らかくチャーミングなスタイルの2008年は15年の内に飲むように造られている。ラズベリーやクランベリーの赤いフルーツと黒い果実のニュアンスが広がる官能的なサンジュリアンのワインだ。滑らかなタンニンでピュアなミディアムボディのこのワインは、とてもよく造られた進化したワインである。 とてもアロマに富んでいて、よくまとまっている。すばらしい甘味と香りをまず感じる。フレッシュだが酸が強すぎるような事もなく、タンニンも落ち着いていて、とてもバランスがいいワイン。 |