コシュ・デュリ
COCHE DURY
ドメーヌ・コシュ・デュリは1920年に設立。
設立時は町の中心部にあり、6つの畑の分益耕作からスタートしました。
(現在のセラーは、1974年に移転したものです。ムルソー村中心部から少し離れた場所にあります。)
その後少しづつ畑を購入し、特に1940年にドメーヌに入った2代目が所有地を拡大しています。
3代目になってからも畑の購入は続けられており、現在ムルソーの村名アペラシオンのリューディーは15区画を数えるほどになりました。
しかし、増えた畑に比して分益耕作の割合は年々減少し、現在は10.5haのうち1.5haのみ。
また、ワイン元詰はドメーヌ設立時から始まったものの、今でも樽の1/3はネゴシアンに売却しており、畑が増えたといっても、常に稀少なワインとなっています。
3代目のジャン・フランソワが当主となって一新したのは機械類のみで、最低18ヶ月の長期熟成を特徴とする初代からのワイン造りを踏襲、2009年ヴィンテージからは息子のラファエルに当主代替わりしていますが、その品質は受け継がれ、人気には全く陰りが見えません。
ムルソー / MEURSAULT
コシュ・デュリの本拠地、ムルソーの村名ワイン。
世界的に希少なコシュ・デュリのワインは、1級ものでなくとも、非常に人気が高く、常に品薄状態です。
粘土石灰質の土壌から、ミネラル感、上質な酸を備えた、ブルゴーニュ最高峰の名にふさわしい、素晴らしいワインが生み出されます。
コシュ・デュリのワインの特徴と通販での選び方
数多くある白ワインの中で最高峰と言われている「コシュ・デュリ」。
”白ワインの神様”と呼ばれ、世界中のワイン愛好家を魅了しています。
こちらでは、そんなコシュ・デュリの特徴を詳しくご紹介いたします。
生産量が少なく入手困難のため、リリースされると争奪戦になるくらい世界的に人気があるワインです。
さらに、コシュ・デュリはブルゴーニュの白ワインの中でも「ルフレーヴのモンラッシェ」「DRCのモンラッシェ」などと並び、最高峰の一つに数えられています。
そのため安価なものでも数万円~という高級ワインなのです。
そんな最高峰の白ワインであるコシュ・デュリが生産されているのは、フランスの中東部に位置するブルゴーニュ地方。
1920年にムルソー村に「ドメーヌ・コシュ・デュリ」が設立されました。
ムルソーはブルゴーニュ地方のコート・ド・ボーヌ地区に属し、村名AOCにも指定されている、コート・ド・ボーヌの中でも特に人気の白ワイン産地です。
設立時はムルソー村の中心部でしたが、1974年に中心部から少し離れた位置に移転しています。
現在は10.5haの畑を所有。設立時より畑は増えたものの、ネゴシアン(卸売業者)に樽の3分の1は売却しているため、常に希少なワインとなっています。
コシュ・デュリは当初、ネゴシアンへのブドウの販売がメインで、本格的にドメーヌ業が始まったのは「ジャン・フランソワ」が3代目になってからのこと。
ドメーヌとは、自分のブドウ畑を所有し、ブドウの栽培、ワインの醸造、瓶詰を一貫して行う生産者を指します。
3代目のジャン・フランソワの考えは、「良いワインは健康な畑で栽培された良いブドウから作られる」というもの。
現代ではこのような考え方は主流となっていますが、その当時は革新的でした。
そしてジャン・フランソワは、上質なブドウを栽培するために畑仕事に力を注ぎ、より品質を高めるために収穫量を抑えるなど、とことん品質にこだわりました。
例えば、収穫だけでなく畑を耕すことから運搬まですべて手作業で行われています。
ブドウの株に合わせた仕立て方や収穫量の調整をして、ブドウの状態に応じて使用する新樽の割合を細かく変更。
さらにはノンフィルターでの瓶詰め、圧搾の工夫、天然酵母を用いた醸造など、非常に細かかい部分に至るまで緻密に製作されているのです。
そしてその結果、コシュ・デュリの品質の高さは世界的に認められ、ワイン愛好家の間で高い評価を得るようになりました。
その最たる例と言えるのが、世界的に有名なワイン評論家ロバート・パーカー氏から100点満点の評価を得たことでしょう。
色味、香り、味わいなどを元にしたPP(パーカーポイント)の採点において、「コシュ・デュリのコルトン・シャルルマーニュ」は、見事100点満点を獲得しました。
ちなみにブルゴーニュの白ワインの中で100点を獲得したのは「DRCのモンラッシェ」と「コシュ・デリのコルトン・シャルルマーニュ」の、2つだけです。
白ワイン最高峰と称される「ルフレーヴのモンラッシェ」でさえ、100点満点を獲得したことはありません。
PP(パーカーポイント)で96点以上を記録するワインは、アロマとブーケの複雑さや強さが完璧で、最高の味と後味を持っている証拠。
ロバート・パーカー氏から「大変な努力を労してでも、手に入れて飲む価値があるワインである」というお墨付きを得た形になります。
そんなコシュ・デリのコルトン・シャルルマーニュですが、生産量が極めて少ない事もあり、常に希少性が高い逸品です。
安くても数十万円~という高額で取引されており、日本ではなかなか手に入らないどころかお目にかかれない、幻のワインとも言われています。
また、コシュ・デリには特級畑であるコルトン・シャルルマーニュの他にも、様々なクリュ(畑)のラインナップがあります。
ただし、それらのワインも稀少性が高く、入荷直後に売り切れるほどの人気ぶりです。
こちらでは、シャルドネの特徴を詳しくご紹介いたします。
シャルドネ
シャルドネは、栽培面積世界5位を誇る世界的に人気の高い白ブドウ品種です。環境への適応力が高いため、世界中で広く栽培されています。
シャルドネの特徴の一つは、目立った個性がないということ。風味、味わいにあまり特徴がありません。
しかし、その分栽培されている土地や、造り手の個性が反映されやすく、ワインの味わいが大きく変化します。
冷涼な気候の土地では、リンゴの香りを感じられ、すっきりとした味わいに。
逆に温暖な気候の土地では、完熟したパイナップルの香りを感じられ、まろやかな味わいに仕上がります。
原産地はコシュ・デュリの属するフランスのブルゴーニュ地方です。
マコネ地区のシャルドネ村が原産とも言われていますが、今のところ証明されていません。
コシュ・デュリの所有している畑があるムルソー村は日照条件が良く、そこで育ったシャルドネはとても芳醇な味わいに仕上がります。
澄んだ黄金色の色味と、アーモンドや柑橘系の香りが特徴です。
一方で、同じブルゴーニュ地方でもシャブリ地区では、豊かなミネラルと強めの酸味、そして爽やかな味わいのワインになります。
このように土地によって特徴が異なり、様々な表情を見せてくれるブドウなのです。
コシュ・デリュでは一部でピノ・ノワールやアリゴテも栽培されていますが、シャルドネが中心になっています。
7割は自社で使用して、残り3割はネゴシアンに販売されているようです。
ブルゴーニュ地方のシャルドネ100%の白ワインは、上品かつ芳醇な味わいかつしっかりとした酸味を持った、繊細で複雑なワインに仕上がります。
選び方と楽しみ方に分けてご紹介しますので、是非ご参考ください。
コシュ・デュリのワインの選び方
コシュ・デュリは所有するそれぞれのクリュ(畑)から、年間4万本前後のワインを生産しています。特級(グラン・クリュ)は、先ほど名前を挙げた「コルトン・シャルルマーニュ」。
1級のクリュ(プルミエ・クリュ)としては「ぺリエール」と「カイユレ」が有名です。
商品名にはクリュの名前が表記されていますので、代表的なものを見ていきましょう。
■ペリエール
ぺリエールはムルソーのプルミエ・クリュの中でも別格扱いで、「シャルム」「ジュヌヴリエール」と共に「ムルソー3大畑」と称されています。
中腹よりやや斜面上部の区画にあり、特級にも匹敵する品質と言われる1級畑です。
ぺリエールには”石切り場”という意味があり、その名の通り、ほぼ石切り場のような土壌でブドウが栽培されています。
こちらで栽培されたブドウはミネラルが豊富で、引き締まった強靭な味わいの白ワインになることが特徴的です。
商品名は「ムルソー プルミエ・クリュ ペリエール コシュ・デュリ」と表記されます。
■カイユレ
コシュ・デュリの中でも最上の畑の一つと言われているのが「カイユレ」。
こちらも、ムルソーにある30のプルミエ・クリュのうちの一つです。
土壌に由来する豊かなミネラルとしっかりした酸味が特徴で、長期熟成が可能なワインに仕上がります。
また、石灰質の土壌で小石が混じっているため、とても水はけが良い区画です。
商品名は「ムルソー プルミエ・クリュ カイユレ コシュ・デュリ」と表記されます。
■その他のクリュ
上記の他にも、過去に2級認定されていたルージョで生産された「ムルソー レ・ルージョ コシュ・デュリ」。
ムルソーではなくピュリニー・モンラッシェで生産された「ピュリニィ・モンラッシェ レ・ザンセニエール コシュ・デュリ」などのラインナップがあります。
また、ドメーヌの周囲に植えられたシャルドネを使った「ブルゴーニュ・ブラン コシュ・デュリ」は低価格のため、すぐに売り切れるワインです。
このように、クリュによってラインナップがあるものの、コシュ・デュリは生産量自体が少ないため、世界的に希少性が高いワインとなっています。
あまり市場に出回っておらず、リリースごとに争奪戦になるほどです。
そのため、一般的な白ワインと比べると高額ではありますが、入荷している際にはなるべくお早めに購入されることをおすすめいたします。
コシュ・デュリのワインの楽しみ方
コシュ・デュリのワインはシャルドネを100%使用しており、上品で芳醇な味わいに仕上がっています。コシュ・デュリの上質な味わいと豊かな香り、強靭なミネラルを充分に味わうためには、まずは単体でお飲みいただくのがおすすめです。
コシュ・デュリは出荷までに最低18か月の長期熟成が行われていますので、購入後すぐに開栓しても素晴らしい味わいをお楽しみいただけます。
同じくシャルドネで最高峰の生産者と名高い「ルフレーヴ」や「コント・ラフォン」の白ワインと飲み比べてみるのも贅沢です。
または上記以外の一般的なシャルドネの白ワインとコシュ・デュリを飲み比べた場合ですが、圧倒的なまでの力強さと豊潤さの違いをお楽しみいただけるでしょう。
単体でお飲みいただくのもおすすめですが、料理と一緒に楽しむ場合は魚介系と合わせると良いでしょう。
例えば、ポシェしたロブスターとのマリアージュ(相性)はとても素晴らしいです。
コシュ・デュリのしっかりとした酸味とすっきりとした味わいが、素材本来の味を際立たせてくれます。
もちろん、大切な人への贈り物としてお選びいただくのもおすすめです。
華やかな場にも合いますし、最高峰の白ワインと言われているほどの味わいに間違いなく喜んでいただけるでしょう。
日本ではなかなかお目にかかることができない希少なコシュ・デュリ。
品質、味わいともに文句なしの、機会があれば是非お試しいただきたい高級ワインです。
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