カヴァ(CAVA)は、スペインのカタルーニャ地方ペネデス地区で生産されるスパークリングワイン。
多くはシャンパーニュと同じ製法で作られ、親しみやすい価格のわりに、高品質のものが多い。時に並のシャンパンを凌ぐような高品質なカヴァも生産されている。
ブドウ品種はマカベオ種やチャレロ種が使われる。かなり安価なため、近年は気軽に楽しむスパークリングワインとして需要が高まっている。
カヴァの特徴と通販での選び方
日本でも人気のスパークリングワイン「カヴァ」。
カヴァはカジュアルな価格でありながら、スパークリングワインの本場「シャンパーニュ」にひけをとらない高い品質で知られています。
ここでは、カヴァの特徴や通販での選び方についてお伝えしていきます。
瓶内二次発酵とは、一度ワインを醸造した後、そのワインに糖分と酵母を入れて瓶内で二度目の発酵を行い、さらにそこから熟成させるという伝統的なスパークリングワインの製造方法です。
フランスの高級スパークリグワイン「シャンパーニュ」と同様の製法であり、泡がきめ細かく複雑性のある素晴らしい風味のワインが仕上がります。
ちなみに「カヴァ」はスペイン語で「洞窟」を意味する言葉であって、シャンパーニュのような地域名ではありません。
カタルーニャ州にある「ジローナ、バルセロナ」を中心に「バスク州」「バレンシア州」など、各地にカヴァを生産する認定地域がいくつか存在しており、規定に則って造られたものだけが「カヴァ」と名乗ることができます。
中でもカタルーニャ州の生産量が最も多く、カヴァ全体の95%を占めています。
カヴァの魅力は、シャンパーニュと同様の製法で製造されていながらも価格がカジュアルであるところです。
高級なカヴァも存在しますが、比較的日常的に楽しめる価格でスパークリグワインが飲めるため、日常使いにも適したワインだといえるでしょう。
カヴァは熟成期間によっても風味や香りが変化していきますが、若いものだとフレッシュな「柑橘、白い花、ほのかな果実の甘さ」を感じる飲み心地のいい味わいが特徴です。
長期熟成を経たものだと口当たりが柔らかくなり、「アプリコット、白桃、蜜」などのまろやかな風味を楽しむことができるでしょう。
カヴァと名乗るためには、「認定地域で造られていること」「使われるブドウ」「瓶内二次発酵であること」に加えて、最低「9ヶ月の熟成期間」が義務づけられています。
この規定を守らない場合、「カヴァ」として出荷することはできません。
また、カヴァには独自の熟成規定が存在しており、「15ヶ月以上熟成」させたものは、「レセルバ」と名乗ることができ、さらに一部条件を満たした造りで「30ヶ月以上の熟成」が加えられたものは「グラン・レセルバ」を名乗ることができます。
近年、カヴァの地位向上を目的に、単一畑から収穫されたブドウのみで造られた新カテゴリ「カバ・デ・パラヘ・カリフィカード(CavadeParajeCalificado)」が定められました。
それは、「熟成期間が最低36ヶ月」と義務づけられているほか、「自社畑で収穫されたブドウであること」「最低でも10年以上の樹齢のブドウ樹であること」など、厳しい規定が定められています。
カジュアルなカヴァとは違う、個性的で味わい深いカヴァをお探しの方は一度お試しになってみてはいかがでしょうか。
まずは、カヴァに使用されている伝統的な主要品種をご紹介いたします。
マカベオ
マカベオは、カヴァにフルーティーな風味を与える品種として重宝されています。主にスペイン北部で栽培されており、長期熟成にも耐える高級品種として人気があります。
「花や白桃」を思わせる華やかで豊かな香りを放つほか、栽培地によっては柑橘系のフレッシュな香りがするワインを生み出します。
酸も程良くあり骨格もしっかりとしているので、しっかりとしたカヴァを造ります。
また、マカベオは栽培地によっては「ビウラ」とも呼ばれます。
チャレッロ
カヴァに酸味をもたらすことで重宝されているのが、「チャレッロ」です。病害に強いブドウ品種であり、生産量が安定しているところが特徴でしょう。
酸とミネラル感のある骨格のしっかりとしたワインを生み出すため、カヴァ造りには重宝されています。
近年、ミネラル感とフレッシュさを持つ「長期熟成タイプのチャレッロ」を100%使用したカヴァも多く見受けられるようになるなど、注目度の高いブドウ品種です。
パレリャーダ
古くからスペインに栽培されているカヴァの主要品種のひとつが、「パレリャーダ」です。比較的標高が高い場所で良質なブドウが育つとされていますが、栽培が難しくデリケートな高級なブドウ品種としても知られています。
花の香りを放つアロマティック品種としても有名で、品質の高いカヴァに欠かすことができない主要品種として使用されています。
上記のほかに、「ピノ・ノワール」のみのブラン・ド・ノワール(黒ブドウのみで造られるシャンパーニュ)が2008年から認められたり、シャルドネを使用したカヴァが造られるなど、伝統品種以外から造られるものも増えてきている傾向です。
カヴァの選び方
カヴァをワイン通販で選ぶ時、まずは熟成期間の違いで選んでみると良いでしょう。熟成期間が15ヶ月以上のものには「レセルバ」という表記、30ヶ月以上のものは「グラン・レセルバ」、36ヶ月以上は「カバ・デ・パラヘ・カリフィカード」というように、カヴァには熟成規定があります。
若いカヴァは、「フレッシュな柑橘、シャープな酸、軽快な飲み心地」が特徴で、気軽に楽しみたい時におすすめです。
「レセルバ」は、それよりも複雑性があり「ナッツ、トースト、ほのかな甘み」なども加えられ重厚感が増します。
「グラン・レセルバ」になると、「杏や白桃などの風味」「酸は強過ぎず丸みのある心地よく繊細な風味」になっている印象です。
「カバ・デ・パラヘ・カリフィカード」は、生産者の哲学や畑の特徴などが色濃く反映されているタイプですので、ひと言で言い表すのは難しいですが、より重厚感と深みのある味わいを楽しむことができるでしょう。
また、甘辛度の違いでカヴァを選ぶという方法もあります。
シャンパーニュなどと同様にカヴァも、残糖分の量によって表記が変わります。
・ブリュット・ナチュレ
・エクストラ・ブリュット
・ブリュット
・エクストラ・セコ
・セコ
・セミ・セコ
・デュルセ
という7段階の表記が、残糖分の含有率の違いによって定められており、「ブリュット・ナチュレが残糖分の少ない最もドライな味わいで、「デュルセ」が50g/L以上というもっとも甘い味わいに仕上げられています。
このようにカヴァを選ぶ場合は、熟成の長さや甘辛度の違いで選ぶとわかりやすいでしょう。
カヴァの楽しみ方
カヴァは「柑橘系、ハーブ、白い花」といった爽やかな香りが特徴です。酸も強過ぎないので飲みやすく、ほのかな甘みのおかげで食事に合わせやすいスパークリングワインだと言えるでしょう。
カヴァをお食事に合わせるのであれば、本場スペインのお料理と合わせてみてはいかがでしょうか。
カヴァは地中海で多く造られているため、魚介類にもぴったりです。
エビ、イカ、タコなどをたっぷりと使ったパエリアは、ミネラル感を存分に感じるカヴァと抜群にマッチングするでしょう。
金目鯛にトマトや野菜をたっぷり入れて貝の出汁で煮込んだアクアパッツァなども、爽快なカヴァとの素晴らしいマリアージュが生まれます。
また、甘みと酸が効いたカヴァであれば、野菜のバーニャカウダがおすすめです。
バーニャカウダソースの酸味や甘さとマリアージュしますし、野菜本来の旨味も邪魔をしないでしょう。
肉料理であれば、「冷製の鴨肉を使ったお料理、ローストビーフ、ハーブをたっぷりと使用したグリルした豚肉」などとも合いますのでぜひお試しください。
カヴァは非常に繊細でミネラル感があるので、和食との相性も良いことで知られています。
カヴァの泡が天ぷらの衣とマッチングするだけでなく、素材の臭みなども少なくなっているため、カヴァの邪魔をせず素晴らしいペアリングを生み出します。
そのほか、「塩ベースの鶏鍋、塩焼き鳥、鶏南蛮」など鶏肉を使った和食との相性も抜群です。
このように、カヴァは多様なお食事と合わせて楽しむ事ができます。
一方で、高級なカヴァであれば、大切な方と語らいながら単体でお飲みになるのもおすすめです。
複雑性があり、語るに値するワインであることは間違いありませんので、ワインを肴に会話に華を咲かせてみるのも良いでしょう。
複数人で行うカジュアルなパーティーの食前酒として。
甘口のカヴァであれば、デザートワインとして。
高級なカヴァであれば贈答品として。
このように幅広いシチュエーションに合わせてご利用いただけるところもカヴァの魅力です。
ぜひ、さまざまなカヴァをお楽しみになってみてはいかがでしょうか。
タイプで絞り込む
赤ワイン
白ワイン
泡(シャンパン)
キーワードで絞り込む
- ボディ(コク)
2,310円 (税込)
総合評価
- ★
- ★
- ★
- ★
- ☆