リオハのワインの特徴と通販での選び方
スペインを代表する銘醸地「リオハ」。リオハのワインは良質でコストパフォーマンスに優れることから世界中で親しまれ、多くのワイン愛好家の心を惹きつけています。
こちらではそんなリオハのワインの特徴をご紹介いたします。
ブドウの栽培はラ・リオハ州の南から東にかけて流れるエブロ川流域で行われています。 カンタブリア山脈の南側にあたることから北部からの冷たい風を山脈が防ぎ、大陸性気候に恵まれた温暖で穏やかな気候が特徴です。
リオハは大きく「アルタ地区」「アラべサ地区」「ハバ地区」の3つに分けられるのですが、それぞれでテロワール(ブドウ畑を取り巻く自然環境)や味わいの特徴が異なります。
そしてリオハのワインはこの3つの地区で栽培されるブドウをブレンドして造られることが多く、それにより多様な味わいと複雑性が生み出されているのです。
■アルタ地区
標高500~800mの傾斜に広がり、標高が高いことから気候は冷涼。
土壌は鉄分が豊富な粘土質で、しっかりしたボディのコクと酸味が豊かなワインが多く造られています。
■アラベサ地区
南向きの標高の高い斜面に広がっていることから、アルタ地区と同じく冷涼な気候となっています。
粘土質と石灰岩質の土壌で、果実味が豊富に含まれたフレッシュな味わいが特徴です。
■ハバ区
エブロ川下流の平地に位置し、乾燥した温暖な気候を持つ地域です。
他の地域に比べると酸味が穏やかなワインが多く造られています。
また、リオハでは赤ワインが主流ですが、その他にも白ワイン、スパークリングワインが造られています。
赤ワインはテンプラニーリョ主体の香り高いコクのある味わいが特徴で、白ワインはビウラが主体で爽やかな風味と樽香が印象的です。
次に、ワイン造りの歴史についても見ていきましょう。
リオハは古代ローマ時代にはワイン造りが行われていた記録が残っており、非常に長い歴史を持つ産地です。
中でも大きな転換期はフランス・ボルドー地方の醸造技術を取り入れた19世紀で、品質が著しく向上し、めざましい躍進を遂げました。
ボルドー地方の醸造技術を応用した背景には、フランス全土を襲ったフィロセキラ(害虫)にが大きく影響しています。
フィロセキラの被害によって畑を失ったボルドーの生産者が、リオハに移り住んだのです。
そしてボルドー地方の醸造技術が伝えられたことにより、アメリカンオーク樽からフレンチオーク樽による発酵、熟成に変化するなど、リオハは新たなスタイルを確立させました。
20世紀初頭になると今度はリオハがフィロセキラの被害に見舞われましたが、壊滅状態だった土地は10年ほどで復興しています。
また、スペインでは1926年に原産地呼称統制委員会が設立され、1932年にはDO(スペインにおける原産地統制呼称)が制定されています。
この時リオハは政情が不安定だったこともあり、正式な認定には至りませんでした。
ですが、その後1991年に原産地統制呼称の最上位にあたる「DOCa(特選原産地呼称)」が導入され、リオハはスペイン初となるDOCaに認定されます。
現在DOCaに認定されているのはプリオラートを含め2つだけとなっていますので、いかにリオハのワインの質が高く、スペインきっての銘醸地であることがお分かりいただけるでしょう。
それではそれぞれのブドウ品種の特徴を見ていきましょう。
テンプラニーリョ
「テンプラニーリョ」は主にスペイン、ポルトガルで栽培される黒ブドウ品種です。栽培面積は世界4位を誇りますが、そのうちの約95%がスペイン、ポルトガルでの栽培となっています。
「ティント・フィノ」「ウル・デ・リェブレ」「ティンタ・ロリス」など、様々な名前を持つブドウです。
テンプラニーリョはやや大きい房で粒は小さく、果皮は薄め。名前の語源が”早熟”からきていると言われている通り、他の品種よりも熟すのが早いです。
冷涼な地域にも適応するので、標高の高いリオハでも充分に育ちます。
主要産地のスペインでは様々なスタイルのワインが造られているため、特徴を一言で表すのは難しいです。
挙げるとすれば、華やかで繊細なアロマが特徴で、適度な酸味となめらかなタンニンを持ち、アルコール度数はやや高めという点。
また、リオハは基本的にフレンチオーク樽を使用していることから、ワインからしっかりとした樽香を感じられるでしょう。
テンプラニーリョを100%使用したワインも造られますが、リオハではガルナッチャ、マスエロなどの品種とブレンドされることが多いです。
赤ワインが主流とされる中で約8割近く利用されている品種ですので、テンプラニーリョがリオハにおける主要品種であることがわかります。
ガルナッチャ
「ガルナッチャ」は栽培面積世界7位を誇る、世界で広く栽培されている黒ブドウ品種です。「グルナッシュ」「カンノナウ」など、産地によって異なる名前で呼ばれています。
ガルナッチャは大きめの房に密集した粒が特徴で、熟すのに時間を要するタイプです。
晩熟であることから温暖な気候を好み、地中海性気候での栽培が適しています。
ブラックチェリー、イチジクといった果実系の香りに、白胡椒やグローヴなどスパイスを感じられ、豊満な果実味と低めの酸味が特徴です。
そして、アルコール度数はやや高めであることから、包み込むような柔らかさがあります。
単一品種でワインが造られることはほとんどなく、他の品種とブレンドされることが多いです。
実際にリオハではテンプラニーリョなどとブレンドしたワインが造られ、アルコール濃度やコクをもたらしています。
マスエロ
「マスエロ」はスペインが原産地の赤ワイン用ブドウ品種で、主要産地はフランスです。スペインのカリニェナで多く栽培されていたことから「カリニェナ」と呼ばれるようになり、フランスでは「カリニャン」の名で知られています。
マスエロは密集した中くらいの大きさの粒が特徴で、熟すのに時間を要する品種です。
灰色カビ病には強いブドウですが、ウドンコ病には弱く、定期的に風が吹き込む乾燥した産地が栽培に適しています。
また、樹勢が強く、安定した収穫量を期待できる点も特徴として挙げられます。
プルーンやベリーなどの果実系、キノコ、皮製品の香りを持ちますが、香りの強さはそこまで強くありません。
一方でタンニンと酸味は強く、屈強な味わいのワインに仕上がり、長期熟成にも向いています。
リオハではマスエロは赤ワイン用のブレンドに使用され、味わいのバランスを取ることが多いです。
酸味とタンニンが強い品種なので、ブレンドされることでしっかりとした骨格を作る役割を担っています。
ビウラ
「ビウラ」はスペイン北東部やフランス南部で広く栽培されている白ブドウ品種です。スペインではビウラの名で知られていますが、他の産地では「マカベオ」「マカベウ」とも呼ばれています。
ビウラはやや明るい緑がかった茶色の果皮が特徴で、強めの酸味を持つブドウです。
花やハーブといった豊かなアロマがあり、樽熟成によって果実や樽香が見事に調和され、素晴らしい芳香のワインに仕上がります。
そして、若いうちから楽しめるタイプから長期熟成に耐えうるタイプにもなる、優秀な品種です。
リオハではビウラは白ワインやスパークリングワインに使用されることが多く、中にはビウラ100%で造られるスパークリングワインもあります。
他の品種との相性が良いことからブレンドにも重宝され、リオハのワインにおいて重要な品種の一つと言えるでしょう。
その他の品種
上記の品種の他にもリオハ産のワインには、「グラシアーノ」「マトゥラナ・ティンタ」「シャルドネ」「ソーヴィニヨン・ブラン」など様々なブドウ品種が使用されています。そこでここからは、リオハのワインを通販で購入する際の選び方や楽しみ方についてご紹介いたします。
ご購入を検討されているお客様は、是非こちらを参考になさってみてください。
リオハのワインの選び方
リオハはスペインで初めて「DOCa」に認定された産地であり、数多くの高品質ワインを産出しています。この地では高品質でありながらコストパフォーマンスに優れたワインが多く造られているため、スペインワインを初めて購入するというお客様にもおすすめです。
さて、スペインを代表する銘醸地リオハには、数多くの優良なワイナリーが存在します。
代表的なワイナリーをいくつか挙げていきましょう。
ボデガス・エスクデロ
ボデガス・エスクデロは150年以上の長い歴史を持つボデガ(醸造所)で、エスクデロ氏によって設立されました。当時では新しかったカヴァ(スペインで造られるスパークリングワイン)に魅力を感じたエスクデロ氏が、リオハでカヴァを造ることを決意したのがこのボデガの始まりです。
テンプラニーリョを主体とした赤ワインをはじめ、白ワイン、カヴァが有名で、現在は「エスクデロ」「ヴァルサクロ」「ロゴス」の3つの醸造所でワインが造られています。
エスクデロの特徴は、自然な栽培方法を実践していること。
1997年から化学肥料を一切使用しない栽培が行われ、ブドウの樹の病気予防や害虫駆除の対策、雨水を浄化して再利用するなど、徹底した自然への配慮がなされています。
ブドウの栽培から丹精を込めて、ゆっくりとワインを造り上げるのがエスクデロの信念。 その強い信念はワインにしっかりと表れ、その高い品質は世界で認められています。
エスクデロは、日本にも進出している三ツ星レストラン「サンパウ」でオンリストされている事からも、その実力の高さが分かるでしょう。
銘柄の1つである「ラソン(RAZON)」は2015年と2016年のサクラワインアワードで、2年続けてゴールド賞を受賞しました。
ボデガス・メディエーヴォ
ボデガス・メディエーヴォは、2002年に設立された新しいワイナリーです。所在地はリオハ・ハバ地区。地中海性気候の影響を強く受けるエリアで、他の地区よりも温暖な気候となっています。
所有する畑は標高600mに位置し、香り高いブドウを生みだす粘土石灰質土壌です。
除草剤や化学肥料を極力使用しないリュット・レゾネを採用しており、一部の畑ではオーガニック認証を取得しています。
ボデガス・メディエーヴォの代表格は、テンプラニーリョの突然変異種「テンプラニーリョ・ブランコ」と、「グラシアーノ」から造られるワインです。
テンプラニーリョ100%の「モンテ・アラヤ・テンプラニーリョ・ブランコ」は、淡いイエローの色調でリンゴといった果実のアロアが特徴。
なめらかかつ重みのある口当たりで、口に含むとミネラルとフローラルな香りが感じられるでしょう。
おすすめはグラシアーノ100%の「モンテ・アラヤ・クリアンサ・グラシアーノ」で、紫がかった深いルビー色に力強い印象を持つ赤ワインです。
ベリーなどの果実やクローヴといった優れた芳香が魅力的で、2年近く熟成を経てからリリースされるため深い風味もあり、リオハの中でもモダンな雰囲気を持ちます。
リオハのワインの楽しみ方
リオハのワイナリーはいずれも高い品質を持ちながら、独自の製法で良質なワインを造りだしています。そのため、リオハのワイナリー同士で飲み比べてみても面白いですし、他のスペインワインと飲み比べてもリオハの特徴を感じられるでしょう。
単体でもお楽しみいただけますが、料理と合わせることでより味わいを感じられます。
赤ワインはなめらかなタンニンのコクのある味わいが特徴なので、赤身肉とのマリアージュ(相性)が良好です。
赤身肉のステーキやラムチョップなど、味がしっかりとした料理と一緒にお楽しみください。
一方、白ワインの樽香が印象的で爽やかな味わいには、魚介系や鶏肉を使用した料理がよく合うので、魚介系のパスタやローストチキンなどがおすすめです。
そして、リオハは比較的お手頃な価格のワインが揃っているため、デイリーワインにも最適です。
普段の食事に取り入れていただくのも良いですし、一人でゆっくり堪能するのも良いでしょう。
また、女子会やホームパーティーなどに用いて、親しい間柄の友人と一緒にお楽しみいただくのもおすすめです。
高品質なワインを産出し、世界中で愛されるリオハのワイン。
スペインを代表する銘醸地から生まれるワインを、是非この機会にご堪能ください。
ワインショップソムリエでは厳選した商品のみを取り扱っていますので、安心してお選びいただけたらと思います。
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- ボディ(コク)
2,838円 (税込)
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- ボディ(コク)
2,695円 (税込)
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- ボディ(コク)
2,310円 (税込)
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- ボディ(コク)
3,190円 (税込)
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- ボディ(コク)
2,288円 (税込)
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- ボディ(コク)
2,662円 (税込)
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