シャトー・クロワゼ・バージュの特徴と通販での選び方
「シャトー・クロワゼ・バージュ」は、フランスを代表するワイン銘柄の一つです。
高い品質を維持し続けており、世界中で多くの人に愛されています。
こちらでは、シャトー・クロワゼ・バージュの特徴や通販での選び方から楽しみ方までご紹介いたします。
この時に購入したのがシャトー・クロワゼ・バージュのブドウ畑で、このワイン原点です。シャトー名(農園の名前)は、クロワゼ兄弟の名前が由来となっています。
ブドウ畑を買い集めていたクロワゼ兄弟ですが、政治活動に重点を置いたため、その後シャトーは「ジャン・ドゥ・ピュイタラック」へと売却されることになりました。
さらにその後1853年には「ジュリアン・カルヴェ」がブドウ畑を買い取ることになります。
その2年後となる1855年、シャトー・クロワゼ・バージュはメドック格付けで第5級の地位を獲得しました。
メドックの格付けとは、メドックで生産される数々のワインをランク付けしたものを指します。この格付けが行われたきっかけは、1855年のパリ万国博覧会が関係しています。
世界各国から多くの人が訪れる博覧会で、フランスのワインを広めるためにナポレオン三世がワインの格付けが必要だと考え、この格付けが行われました。
メドック格付けで第5級に格付けされたことにより、シャトー・クロワゼ・バージュの名は世界中に広まることになります。
その後1942年からは「ポール・キエ」がシャトーを所有する事となり、それ以降はずっとキエ家が家族で経営管理を行っています。
ポール・キエの後は息子であるジャン・ミシェル・キエが引き継ぎ、2004年にはジャン・ミシェル・キエの息子、ジャン・フィリップ・キエと娘のアンヌ・フランソワーズに、という形で代々引き継がれていきました。
1994年以前のワインについては品質や人気面で低迷が見られたものの、翌年の1995年以降のものからは「ブルジョワ級」とも言われるほどの評価を得ています。
何度も所有者が変わっているにもかかわらず、その間もワインの生産に力を抜かず高い品質を維持するよう努力を重ねてきた事が、今日のシャトーの評価に繋がっていると言えるでしょう。
続いて、生産方法や醸造について見ていきましょう。
シャトー・クロワーゼ・バージュが所有する畑は、同じくメドック格付けで第5級の「ランシュ・バージュ」に隣接したポイヤックに位置しています。
ポイヤック村は、メドック地区でも最上級レベルのワインを産出する地域として世界的に知られている銘醸地です。
この土地は鉄と砂礫が含まれた砂利質土壌で、その上は粘土質土壌となっています。
所有している畑の栽培面積は、カベルネ・ソーヴィニヨンが60%、メルローが32%、カベルネ・フランが8%という構成です。
そして平均樹齢20年以上という、長い年月を費やして育てたブドウを使用しています。
これらの畑では、収穫前に熟していないブドウを取り除き、機械で収穫を行う形を取っています。
収穫後はステンレスタンクで3週間発酵。その後2日間低温でマセラシオン(醸し)を行う形です。
樽を利用して18ヶ月熟成させるのですが、18ヶ月のうち14ヶ月は約25%の新樽で熟成させるという伝統的な醸造方法によって造られています。
そうして造られたシャトー・クロワゼ・バージュは、軽やかな味わいが特徴的なワインです。
収穫後5~10年が飲み頃と言われおり、若いうちに飲んでも本来の味わいを楽しめるワインに仕上がっています。
・カベルネ・ソーヴィニヨン
・メルロー
・カベルネ・フラン
こちらで、それぞれの品種の特徴を詳しくご紹介いたします。
カベルネ・ソーヴィニヨン
カベルネ・ソーヴィニヨンは、世界的に人気のある赤ワイン用のブドウ品種です。原産地はシャトー・クロワゼ・バージュも属するフランスのボルドー地方。
特にメドックやグラーヴなどの左岸地区では、カベルネ・ソーヴィニヨンを使ったワインが数多く造られています。
カシスなどの黒い果実と、ミントのようにすっきりとした清涼感のある香りが特徴。
酸味もタンニンも豊富で、力強いガッチリとした味わいを楽しめます。
ボルドー地方ではほかの品種とブレンドされ、力強さの中に柔らかさを感じられるワインが造られています。
カベルネ・ソーヴィニヨンはシャトー・クロワゼ・バージュの畑においても栽培面積60%を占める主要品種です。
耐寒性や病害に対する抵抗力が強く、非常にポテンシャルの高いブドウ品種として知られています。どの産地でも品質の高いブドウに育つという点が、世界的に人気な理由でしょう。
年によってブレンド比率は異なりますが、シャトー・クロワゼ・バージュでは50%以上のカベルネ・ソーヴィニヨンを主体として使うことで、凝縮感と上品さを併せ持ったワインへと仕上げています。
メルロー
こちらもフランスのボルドー地方が原産地で、世界で広く栽培されている人気のブドウ品種のひとつです。カベルネ・ソーヴィニヨンやカベルネ・フランとブレンドされることも多いですが、メルローのみで造られるワインもあります。フランス以外だと、イタリアのトスカーナ地方のメルローが有名です。
メルローは青みがかった黒色の小さめの粒が特徴で、ワインに仕上がるとやや明るめの色味になります。
香りは産地の気候によって異なり、冷涼な気候ではブラックチェリーなど黒い果実味を感じられますが、温暖な気候ではグローヴのようなスパイスを感じられます。
タンニン、酸味ともに穏やかでソフトな印象。
なめらかな口当たりに仕上がるため、渋みが苦手という方でも飲みやすい味わいになるのが特徴です。
シャトー・クロワゼ・バージュもヴィンテージによっては40%以上のメルローが使用される事もあり、ブレンドする事でワインに柔らかさと上品さを与えています。
カベルネ・フラン
カベルネ・フランは全世界で約50000haの栽培面積があり、その中でフランスは7割の生産量を占めています。主要産地はボルドー地方ですが、世界で広く栽培されているブドウ品種です。
早熟タイプでスミレを思わせる淡い色味に軽めの酸味。柔らかい印象があり、上品さが目立ちます。
見た目や味わいなどは、カベルネ・ソーヴィニヨンによく似ていますが、より軽やかな味わいになるのが特徴です。
ボルドー地方では、カベルネ・フランは主にブレンド用のブドウ品種として栽培されています。ほかのブドウ品種の補助的なポジションとして使われることが多く、シャトー・クロワゼ・バージュにおいてもブレンドされている割合は少なめです。
シャトー・クロワゼ・バージュでは1%~10%くらいの割合でブレンドされる事が多く、強さの中にエレガントな味わいを加える役割を担っています。
楽しみ方のコツも併せてご紹介いたしますので、ぜひ参考くださいませ。
シャトー・クロワゼ・バージュの選び方
シャトー・クロワゼ・バージュで使われているブドウは、カベルネ・ソーヴィニヨン50%以上、メルロー30%以上、カベルネ・フラン10%以内の割合が主流となっています。ヴィンテージ(ブドウの収穫年)によってブレンドの比率は多少前後します。
ただ、基本的にはこの割合で造られることが多く、丸みのあるタンニンとフルーティーで柔らかい味わいが特徴です。
なめらかな口当たりでソフトな印象ですので、ワインを飲み慣れていない方でも飲みやすいものとなっています。
セカンドラベルとして「ラ・トゥーレル・ド・クロワゼ・バージュ」というワインがありますが、ファーストラベルの「シャトー・クロワゼ・バージュ」が有名です。
また、シャトー・クロワゼ・バージュは1994年より前のものは評価が低迷していた時期もあり、1995年より後のヴィンテージがブルジョワ級と評価されている銘柄になります。
ワインショップソムリエではその中から、厳選したヴィンテージのシャトー・クロワゼ・バージュを取り扱っていますので、ご安心ください。
何といってもメドック格付けで第5級の格付けをされている実力派のワイン。
この品質ながらお手頃な価格というのも、シャトー・クロワゼ・バージュの魅力でしょう。
ボルドーワインを探されている方や、メドックのワインと飲み比べてみたい方などにおすすめ出来るワインです。
シャトー・クロワゼ・バージュの楽しみ方
シャトー・クロワーゼ・バージュは軽やかなワインということもあり、長期熟成には向いていないためあまり長く寝かせすぎないことをおすすめします。カシスなどの黒い果実のフルーティーな香りとスパイスを感じる香り、まろやかなタンニンを存分にお楽しみになるなら、単体でお飲みいただくといいでしょう。柔らかさがありますので、飲みやすくなっています。
また、お料理と合わせるのもおすすめです。
ボルドーという事でフランス料理はもちろん、ビーフストロガノフ、ハンバーグステーキなどといった肉料理全般とマッチングします。
そのほかにも、ボーフォールなど上品なコクのある味わいのチーズにもよく合います。
手頃な価格となっていますので、普段から飲むワインとしても最適でしょう。
格付けワインですので、友人とのパーティなどの場で皆でお飲みいただくのもおすすめです。
品質の高さと軽やかな飲みやすさを持つ銘醸地ポイヤックのボルドーワイン。
この機会に是非お試しになられてみてはいかがでしょうか。
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