アブルッツォのワインの特徴と通販での選び方
イタリアの有名ワイン産地として知られているアブルッツォ州。
美しい自然に恵まれており、イタリアワインの新たな一面を見ることができるような産地です。
こちらでは、そんなアブルッツォのワインの特徴をご紹介します。
イタリアの中で最も山が多い州の一つで、州全体の3分の2は山岳地帯です。残りも標高の高い丘陵地帯となっており、平地はわずか1%程度と、ほとんどありません。
険しい地形でありながら、山と海に囲まれた地域のため、自然の恩恵を受けた素晴らしいワインが造られているのです。
地中海性気候で温暖ではあるものの、山からの冷たい風が入ってくることで寒暖差が生まれ、その寒暖差によって、ブドウに絶妙なアロマが形成されます。
また、標高が高いことから日照時間が多く、石灰粘土質の土壌なので、ブドウ栽培に適した環境となっているのです。
そんな自然に恵まれたアブルッツォ州のワインの歴史の始まりは、紀元前1000年頃。
古代ローマ時代以前のエトルリア人によってワイン生産が始められたとされ、古い歴史を持つワイン産地です。
古代ローマ帝国が崩壊した後ブドウ畑は荒廃しますが、13世紀の終わり頃には再びブドウ栽培が始まり、ワイン業も盛んになっていきました。
20世紀にはフィロキセラ(葡萄根油虫)の被害に遭い、代表品種である「モンテプルチャーノ」は絶滅の危機に陥ります。
また、その頃は質よりも量を優先し、ワインが大量生産されている状況でした。
しかし20世紀後半には、他の州と同様に質を重視したワイン造りに戻し、現在も良質なワインが生産されているのです。
そんなアブルッツォの魅力的なポイントは、良質でありながらお手頃な価格というところでしょう。
世界的に人気が高いですが、中でもこの州で最も有名なワインと言えば、やはり「モンテプルチャーノ・ダブルッツォ」。
生産量は年間1億本という、アブルッツォ州で生産されている格付けワインの約8割を占める多さです。
このモンテプルチャーノ・ダブルッツォは、1968年にイタリアの格付けでDOCに認定されています。その中でも、特に高品質と認められた「コッリーネ・テラマーネ」地域のワインは、2003年にDOCGに昇格しました。
良質なブドウを使用した長期熟成タイプで、タンニンがしっかりと感じられる凝縮感がある味わいが特徴です。
こちらでは、それぞれのブドウの特徴をご紹介します。
モンテプルチャーノ
黒ブドウ品種のモンテプルチャーノは、主にイタリアのアブレッツォ州、ウンブリア州などで栽培されています。イタリア全体で2番目に多く栽培されているブドウで、アブレッツォ州では最も多く生産されている、とても代表的な品種です。
味わいの特徴は、まろやかなタンニンが多めで果実味が非常に豊か。
濃厚で酸味は比較的少なめとなっており、バランスの取れた味わいに仕上がります。
また、甘みを感じるブラックチェリーと、スパイシーな香りが特徴です。
モンテプルチャーノはワインになると深いルビー色になり、色味も味わいも濃い印象があるブドウです。
アブレッツォ州では生産量が多いため価格帯も幅広く、早いうちから飲めるものや、長期熟成向きの重厚なものまで、様々なタイプのワインを生み出しています。
トレッビアーノ
イタリアが原産地のトレッビアーノは、国内でも人気の高い白ワイン用ブドウ品種。世界各地で栽培されていますが、イタリアやフランスが中心となっており、フランスでは「ユニ・ブラン」「サン・テミリオン」という名で呼ばれています。コニャックなどのブランデー生産にも欠かせない品種です。
ブドウ自体の特徴としては、樹勢が強く、ウドンコ病や腐敗菌に対しての耐性があります。
そして、豊かで強い酸味とフルーティーな味わいで、柑橘系の爽やかな香り。
フレッシュな苦味が特徴なので、あまり長期熟成には向いていません。
アブルッツォの海側の畑で育ったトレッビアーノは、海風の影響を受け、ミネラルや塩味を感じさせる味わいになります。
また、苗が強く大量生産されることから、お手頃な価格帯でコストパフォーマンスが高いワインが多いのも特徴です。
アブルッツォ州のDOCワイン「トレッビアーノ・ダブルッツォ」はトレッビアーノ種100%で作られますが、その他のワインでは主にブレンド用として使用されます。
ペコリーノ
ペコリーノは、アブルッツォ州で古くからある白ブドウ品種です。19世紀に登場しましたが、20世紀には栽培が激減。
しかし、1984年にフィロキセラから生き残ったものが見つかり、マルケ州やアブルッツォ州などで再び栽培されるようになりました。
酸味とのバランスがとても良く、ミネラルを含んだ爽やかな味わいが特徴。
甘さは控えめで後味には少し苦みを感じることもありますが、香り高く全体的にすっきりとした印象です。
寒暖差が大きいアブルッツォで育ったペコリーノは、より豊かなアロマが生まれ、桃や青りんごなどのフルーティーな味わいと、トロピカルな果実の香りを楽しむことができます。
購入を検討されているお客様は、是非参考にしてみてください。
アブルッツォのワインの選び方
アブルッツォ州には様々なワインがありますが、今回はその中でも特におすすめの「ペモ」「ヴィネート」「サン・カリスト」の3つについてご紹介します。それぞれ味わいや香りが異なるので、比較してお好みのものをお選びください。
ペモ
ペモには「ペモ・ペコリーノ」、「ペモ・モンテプチャーノ」の2つのワインがあるので、まずはそれぞれの特徴をご紹介します。ペモ・ペコリーノは名前の通り、ペコリーノを100%使用した白ワインです。
キエーティ郊外にある標高300mの丘で、原料となるペコリーノが栽培されています。
9月に手摘みで収穫されたブドウは、ミネラルと甘みが豊富で、イタリア中部の春を想像させるような、爽やかな味わい。素晴らしい白ワインの原料となっています。
ペモ・モンテプチャーノは、モンテプルチャーノを100%使用した赤ワインです。
標高250m以上の丘陵地帯で栽培されたブドウは、10月初旬に収穫され、丁寧に破砕されます。
その後、24℃ほどの温度を保ちつつ、8日から10日間発酵。発酵が終了しても果皮はそのままで、5日から7日間寝かされます。
合計150日間以上の熟成を経ているため、深い紅色になり、まろやか味わいのワインになるのです。
ペモの特徴でもあるのは、数々の高評価を受けていること。
その一つは、伝統的なイギリスの雑誌「ハーパーズ・ワイン・スターズ」で、赤ワインは4つ星、白ワインは最高評価の5つ星を獲得しています。
いずれもリーズナブルでありながら、バランスの良さ、瑞々しさが素晴らしく、高コスパであると世界から注目されています。
赤、白ともに高い評価を受けているため、どちらを選んでも間違いないでしょう。 アブルッツォのワインの中でもリーズナブルな点が魅力的でもあるので、気軽に楽しめるデイリーワインをお探しの方におすすめです。
ヴィネート
ヴィネートには「ヴィネート・ディ・ポポリ ヴァッレ・レアーレ」、「ヴィネート・サン・エウサニオ ヴァッレ・レアーレ」の2つのワインがあります。ヴィネート・ディ・ポポリ ヴァッレ・レアーレは、トレッビアーノを100%使用した白ワインです。
こちらの特徴は、白濁しているのですが、クリアなイメージがあります。
また、シトラスのような爽やかな味わいとミネラルを感じられ、すっきりとした酸味がある引き締まった印象です。
ヴィネート・サン・エウサニオ ヴァッレ・レアーレは、モンテプルチャーノを100%した赤ワインです。
寒暖差が激しい環境で育ったブドウということもあり、豊かな香りと複雑な味わいが特徴。
また、山からの冷たい空気で上品な酸味が生まれています。
ヴィネートの特徴は、美しい自然の中で造られているということ。
ブドウ園はイタリアで最も美しい国立公園の一つである、ポポリ国立公園に位置しています。
環境へ配慮し、農薬、化学肥料は使われていません。
また、濁っていることも特徴の一つで、これはノンフィルター仕上げによるものです。
野生酵母を使って造られており、溢れる旨味を100%詰めるために無濾過で仕上げられています。
このように自然なワイン造りが魅力ですので、健康志向の方におすすめしたいワインです。
サン・カリスト
サン・カリストは、ヴィネートと同じヴァッレ・レアーレが生産している赤ワイン。モンテプルチャーノを100使用した、DOCモンテプルチャーノ・ダブルッツォです。
濃いルビー色が特徴で、ブラックベリーやブラックチェリーなどの黒い果実の香りと、ドライハーブのスパイシーさを感じられます。
豊かなタンニンと凝縮感があり、長い余韻が楽しめるワインと言えるでしょう。
オーガニック認証を受けたヴァッレ・レアーレのブドウ畑で栽培され、自然酵母のみで造られています。
NYタイムズ紙では「ベスト・オブ・モンテプルチャーノ」に選ばれ、「ガンベロロッソ」では最優秀赤ワイン オスカー・ナショナリを受賞するなど、とても優秀なワインです。
本格的で実力のあるDOCモンテプルチャーノ・ダブルッツォをお飲みになりたい方は、是非お試しください。
アブルッツォのワインの楽しみ方
アブルッツォ州は豊かな自然が特徴であり、気候・土壌ともにブドウ栽培に適しています。良質なブドウから造られるワインは、料理と一緒にお楽しみいただくのがおすすめです。
モンテプルチャーノを主要とした赤ワインは、色味と味わいが濃い印象があります。
特にDOCモンテプルチャーノ・ダブルッツォの場合は、単品で飲むよりも食事と一緒に楽しむことが多く、ローストビーフやビーフシチューなど、牛肉を使った料理との相性が良いです。
美味しく飲めるおすすめの温度は約16~20℃。飲み口が大きい赤ワイングラスを使用することで、よりモンテプルチャーノの香りが楽しめます。
また、トレッビアーノやペコリーノが使われている白ワインは、豊かな酸味とすっきりとした味わいが特徴です。
そのため、魚介系のパスタやローストしたチキンなどとよく合います。
幅広い料理に合わせられるので、様々なシーンにお使いいただけるでしょう。
イタリア白ワインの飲み頃の温度とされる、8~12℃程度まで冷やしてお楽しみください。
そして、代表的なワインの一つである「ペモ」は、高コスパのワインとして注目されています。
高品質でありながら1000円台~と、お求めやすい価格となっていますので、デイリーワインに最適です。
同じくリーズナブルな価格帯の他のアブルッツォワインと飲み比べてみるのも良いでしょう。
美しい自然の中でワイン造りが行われている「アブルッツォ」。
良質なブドウで造られた素晴らしい味わいを是非この機会にご堪能されてみてはいかがでしょうか。
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2,739円 (税込)
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4,840円 (税込)
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