CHATEAU DU DOMAINE DE L'EGLISE
シャトー・デュ・ドメーヌ・ド・レグリーズ
ボルドーの中で最も歴史を持つサン・テミリオン騎士団。
ワインショップソムリエにはその騎士団が多数在籍。
いつでも、極上のサンテミリオンに目を光らせています。
(写真は2007年サン・テミリオン騎士団授与式です)
![](https://wsommelier.com/client_info/WSOMMELIER/img/bordeaux/leglise_04.jpg)
![](https://wsommelier.com/client_info/WSOMMELIER/img/bordeaux/leglise_05.jpg)
ポムロールにある聖堂にちなんでこの名前が付けられました。
1589年にはすでにその名が知られていたとされています。
ポムロールと言えばその筆頭に挙げられるペトリュスに近い畑は
もともとは教会の所有する畑でしたが、
18世紀に世俗化されました。
近年ではカステジャ家の所有となり、
同家の所有するサンテミリオンの格付けシャトー
シャトー・トロットヴィエイユと同様に、
今後のますますの品質向上が期待されているシャトーとなっています。
ロバート・パーカー氏も
『長いことぱっとしないポムロールだったが、
ドメーヌ・ド・レグリーズは1990年代から目に見えて良くなった。』
(ボルドー第4版)
と近年の品質向上を評価しています。
このシャトー・トロット・ヴィエイユが
プルミエ・グラン・クリュ・クラッセなのに掘り出し物な訳は
このシャトーを所有するのが、
ボルドーでボルドーのネゴシアンとしても知られているカステジャ家であるからです。
カステジャ家と言えばメドックの格付けシャトーである
シャトー・バタイエとシャトー・ランシュ・ムーサも所有しています。
格付けシャトーでありながら、その価格が良心的なのは
一般的なボルドーワインと違い大手のネゴシアンを経由せず市場に流通されているからなのです。
ポムロールと言えば隣接するワインの銘醸地サンテミリオンと違い、
公式の格付けを持っていませんが、シャトー・ペトリュスやシャトー・ル・パンをはじめ
高級シャトーが軒を連ねる産地として人気があります。
![シャトー・デュ・ドメーヌ・ド・レグリーズ訪問](https://wsommelier.com/client_info/WSOMMELIER/img/bordeaux/leglise_h01.jpg)
ボルドー右岸のポムロールのシャトー・デュ・ドメーヌ・ド・レグリーズを訪問。
シャトー・ラ・クロワ・デュ・カスとシャトー・トロット・ヴィエイユも一緒にトータルで管理する責任者のクリストフさんに案内していただきました。
こちらもほかのシャトーと同じくボルドーで格付けシャトーをいくつも所有するネゴシアン「カステジャ家」のファミリー。
到着してすぐに、灰色かび病について説明いただきました。
湿度の高い環境下にあるとブドウなどの植物がかかりやすい病気の一つに「灰色かび病」という病気があります。
今回訪問した6月のこの時期はブドウが開花する重要な時期で、開花した花などにカビをつけてその後の生産に大きな影響を与える病気ということでした。どの時期もそうですが、それぞれブドウの生育に合わせた気配りで畑の状況を見ているそうです。
シャトー・デュ・ドメーヌ・ド・レグリーズは、7haの畑を所有する歴史のある古いシャトー。
とても歴史を感じる古い熟成庫は地下部分にあり、きれい手入れされているフランス産の木樽が整列されていました。
丁度訪れた際にその木樽に付いたワインのシミをふき取る作業をされていました。
また地下にあることで年中一定の温度が保ちやすいというメリットがあるそうです。
ちなみに新樽比率は約60%、フランス産のオーク樽を使用し16か月ほど熟成。
ブドウ品種は、メルロー95%、カベルネ・フラン5%を栽培しそれぞれステンレスタンクで醸造されます。
また同じ品種でも区画ごとに選別して醸造するので大きさの違うステンレスタンクがいくつか並んでいました。
この際の区画の分け方は、実際のブドウが付き始める8月~9月くらいに味見をして行うそうです。
またステンレスタンク内には温度管理を行うコイルのようなものついており、これにより毎日状況に応じてタンク内の温度調整を行います。これによりできたワインに深みを与えることができるそうです。
歴史を感じる古く小さなシャトーですが、中はとても手入れの行き届いたシャトーでした。
今回訪れた、「シャトー・デュ・ドメーヌ・ド・レグリーズ」の熟成庫やシャトー内を動画にまとめましたのでご覧ください。一部聞き取りにくい個所がありますので、翻訳テキストをお読みいただければと思います。
●聞き手: ネットショップ店長田中、通訳・仕入れ担当セバスチャン