CHATEAU COS LABORY/ シャトー・コス・ラボリ
コス・ラボリの歴史
コス・ラボリの名は、「小石の多い丘」を意味する「コス」と1800年から1840年まで所有者だったフランソワ・「ラボリ」の名に由来します。
1845年フランソワ・ラボリが死去し、ルイ・ガスパール・デストゥルネルによって買い取られた後、何度か所有者が変わり、1922年にアルゼンチンのウェバー家の所有となりました。
ジョージ・ウェバーが現地で運営に当たったのち、その娘セシル・ウェバーがフランソワ・オードワと結婚し、現在もオードワ家の所有となっています。
何十年もの間コス・ラボリはすべての格付けシャトーのうちで期待はずれの最もたるものの1つでしたが、近年訪問する価値のあるシャトーへと変貌しました。
1989年と1990年の秀逸なワインから始まった品質の復活は、2000年代のヴィンテージ以降も続いています。
中でも1990年代の多くのヴィンテージのブドウは、自然条件に恵まれなかったにもかかわらず、品質を維持し続けています。
品質が著しく向上したのは当主ベルナール・オードワによる選別の厳格化や、樽内マロラクティック発酵、濾過処理なしの瓶詰めなどが影響しています。
コス・ラボリの特徴
「コス」の名で連想されるように、お隣はスーパーセカンドとして人気の2級シャトー「コス・デストゥルネル」。
サン・テステフの第5級格付けながらポーイヤック村に隣接していて、厚い砂利層と石灰質とが混じり合った土壌で生産されています。
シャトー・コス・ラボリの特徴は、筋肉質な味わいを持っているところです。
飲み頃が続く期間は、収穫後5年から12年とされています。
とはいえ、シャトー・コス・ラボリはあまり長期熟成に向いている銘柄ではないので、12年の経過を待つことなく、10年程度までに飲むことが理想とされています。
抜群のテロワールで若いうちから「コス」の筋肉質な味わいを楽しむことが出来る、まさにコストパフォーマンス抜群の、「もう一つのコス」と言える存在です。