デュガ・ピィの特徴と通販での選び方
ブルゴーニュワイン好きなら誰もが一度は飲んでみたいと願うのが「ベルナール・デュガ・ピィ」のワインでしょう。
長い歴史を持つブルゴーニュ最高峰のドメーヌであり、その人気はカルト的とまで言われるほどです。
こちらでは、そんなベルナール・デュ・ガ・ピィの特徴をご紹介いたします。
グラン・クリュ(特級畑)を最も多く有する村として知られ、ブルゴーニュワイン好きであれば知らない人はいないほど人気の高い産地です。
(※ブルゴーニュ地方では畑ごとに格付けが行われており、最上位である特級を”グラン・クリュ”、その次にあたる第1級を”プルミエ・クリュ”と呼びます。)
銘醸地ジュヴレ・シャンベルタン村で造られるワインは、どれも濃縮感があり、男性的で力強い味わいが特徴的。
「王のワイン」や「ブルゴーニュの王」とも呼ばれ、あの英雄ナポレオンが愛した赤ワインとしても知られています。
今回ご紹介するベルナール・デュガ・ピィは、そんな銘醸産地ジュヴレ・シャンベルタン村で17世紀頃からワイン造りを行っているブドウ栽培家です。
元々はネゴシアン(卸売業者)にブドウを卸していましたが、その後徐々に元詰め(ドメーヌで瓶詰めすること)を開始。
ベルナールの両親の代であった1972年には「シャルム・シャンベルタン」が高く評価され、ブルゴーニュの中で最も優れたグラン・クリュワインに選ばれました。
一方で、ベルナール自身は1975年に畑を購入するなど独自の活動を始め、1994年に自身の名を冠した「ベルナール・デュガ・ピィ」を設立します。
ちなみにドメーヌ名に含まれる”ピィ”は、彼の妻であるジョスレーンの旧姓です。
新たなドメーヌ名で活動をスタートさせると、1999年には有機農法を開始。
4年後の2003年には、全てのブドウ畑を化学肥料不使用の有機肥料を使用する”ビオロジック栽培”に転換させました。
現在は一部でビオディナミ栽培(ビオロジック栽培をベースに土壌・植物・生物・天体の動きを反映した有機農法)も導入しています。
ベルナール・デュガ・ピィは伝統的な栽培方法を大切に考えているため、耕作には馬を使用しています。
機械を使用すると土が硬くなってしまうことからトラクターを使用せず、ブドウを傷めないために手作業で畑仕事が行われているのです。
そして、平均樹齢65年のブドウの樹をしっかりと肉眼で確認し、良い状態に保つことを心がけています。
このように、所有する畑の区域全てを絶え間なく手入れする几帳面な畑作業こそが、ベルナール・デュガ・ピィの素晴らしい味わいを生む一因だと言えるでしょう。
また、ベルナール・デュガ・ピィは歴史的なワインセラーを使用しています。
なんと9世紀頃に建てられた由緒ある修道院が今でもワインセラーとして使用されており、地下で18か月~24か月間熟成されているのです。
堅牢な構造で適正な温度・湿度が常に保たれているため、熟成には最適な環境でしょう。
こちらのワインセラーはアーチ型の天井となっており、ベルナール・デュガ・ピィのラベルにシンボルとしても描かれています。
そして今、伝統的なこだわりの製法で造られるベルナール・デュガ・ピィのワインは世界各国から高い評価を受けています。
フランスの代表的なワイン評論誌「レ・メイユール・ヴァン・ド・フランス」で、最高である3つ星を獲得したことも記憶に新しいでしょう。
レ・メイユール・ヴァン・ド・フランスは厳格な評価システムがあり、名の知れたシャトーでも容赦なく降格されます。
それほどの厳格な評論誌に掲載され、さらに3つ星を獲得したことは大変な名誉です。
さらに、ブルゴーニュには辛口なワイン評論家のロバート・パーカー氏ですら、デュガ・ピィには最高の5つ星を付けました。
その品質はDRCやクロード・デュガに並ぶと称されるほどで、間違いなくブルゴーニュのトップドメーヌだと言えるでしょう。
高い評価と人気にもかかわらず、ドメーヌの規模が小さいことから生産量が極めて少ないため、常に品薄なワインとしても知られています。
こちらでは、ピノ・ノワールの特徴についてご説明いたします。
ピノ・ノワール
ピノ・ノワールは栽培面積世界10位を誇る、赤ワイン用のブドウ品種です。産地によって様々な呼び名があり、例えばイタリアでは「ピノ・ネロ」、オーストリアでは「ブラウアー・ブルグンダー」と呼ばれています。
ピノ・ノワールの粒は中くらいで、果皮が薄めです。果皮が薄いことから病気に弱い面があり、栽培が難しい品種と言われています。
香りの特徴は、チェリーなどの小さい果実やバラの華やかな香りと、皮製品やスパイスが感じられ、非常に複雑です。しっかりとした酸と少なめのタンニンが特徴で、軽やかな印象のワインに仕上がります。
また、長期熟成に向いており、熟成させるごとに華やかさを感じる魅力的な香りを放ちます。
原産地であるフランスのブルゴーニュ地方では、高級赤ワインのほとんどがこのピノ・ノワール100%です。
実際にベルナール・デュガ・ピィの赤ワインも、ピノ・ノワール100%で造られています。
ベルナール・デュガ・ピイが拠点を置くジュヴレ・シャンベルタン村の気候は、冷涼で村の大部分が石灰土壌です。
そのため、水はけが非常に良く、ミネラルが豊富なピノ・ノワールが育ちます。 日照条件も抜群のため、長く日光を浴びたブドウは色濃く、果皮が分厚くなるのが特徴。
さらにデュガ・ピイが手掛ける有機栽培により、濃縮感がありつつも、フレッシュでミネラル豊かな味わいに仕上がっています。
また、楽しみ方も併せてご紹介いたしますので、購入されたお客様は是非お試しになってみてください。
デュガ・ピィの選び方
ベルナール・デュガ・ピィはわずか5haのドメーヌでありながら、ブルゴーニュワイン愛好家も憧れるグラン・クリュ(特級畑)やプルミエ・クリュ(1級畑)を擁しています。そしてブルゴーニュのワイン名は、最初に畑やAOCの名称、続いて生産者、ヴィンテージの順で記載されるのが一般的です。
それぞれの畑によって味わいや特徴は異なりますので、ここではデュガ・ピィの赤ワインを選ぶ際のご参考に、代表的な畑をいくつかご紹介いたします。
■シャルム・シャンベルタン
ジュヴレ・シャンベルタン村にある南東向きの日当たりが良い斜面に、ベルナール・デュガ・ピィが所有する畑があります。その中の一つが、「シャルム・シャンベルタン」です。
こちらは畑の中でも最上位のグラン・クリュであり、極めて入手困難となっているワインを造り出しています。
シャルム・シャンベルタンから生まれるワインは、果実味が非常に豊か。また、丸みを帯びた味わいが特徴で、チャーミングな印象があります。
シャルム・シャンベルタンの西隣には「マゾワイエール・シャンベルタン」があり、こちらも「シャルム」を名乗ることが可能です。
そのため、マゾワイエール・シャンベルタンで栽培されたブドウを使用したワインも、シャルム・シャンベルタンの名で出荷されています。
■プティット・シャペル ヴィエイユ・ヴィーニュ
所有するいくつかの特級畑に次いで、素晴らしいワインを生みだしているのが「プティット・シャペル ヴィエイユ・ヴィーニュ」です。
こちらは第1級のプルミエ・クリュに格付けされている畑で、村の南部に位置しています。
砂利質と粘土質の土壌を持ち、こちらで育つブドウは力強さとエレガントさを兼ね備えた味わいが特徴です。
また、風が強く吹くため湿気がたまりにくく、健全なブドウが育ちやすいことがこちらの畑の魅力でしょう。
■ラヴォー・サン・ジャック
ラヴォー・サン・ジャックは、ベルナール・デュガ・ピィを代表する第1級畑の一つです。
ジュヴレ・シャンベルタン村のグラン・クリュの中でも、クロ・サン・ジャックなどに匹敵すると称されています。
こちらから生まれるワインはどちらかというと女性的な印象で、繊細な味わいとエレガントさが特徴です。
ジュヴレ・シャンベルタンのワインは力強い男性的な味わいが特徴であり、ラヴォー・サン・ジャックは対照的とも言えるでしょう。
■ラ・ぺリエール
ラ・ぺリエールは、第1級に格付けされている畑です。
特級畑のマジ・シャンベルタンとは、グラン・クリュ街道を挟んで隣接しています。
粘土質の土壌を持ち、こちらで生まれるワインはミネラルが豊富でまろやかな味わいが特徴です。
■ル・フォントニー
ル・フォントニーは、特級に次ぐ品質を誇るワインを生みだす1級畑です。
特級畑マジ・シャンベルタンの上に位置しており、グラン・クリュに引けを取らない条件の区画となっています。
こちらから生まれるワインは、豊かなタンニンが特徴的で、果実味を感じられる味わいです。
■キュヴェについて
以上の畑に加えて、特級や1級ではありませんが、「キュヴェ・クール・ド・ロワ・トレ・ヴィエイユ・ヴィーニュ」についてもご紹介します。
デュガ・ピィが所有するブドウ畑の中でも特に優秀な区画が、キュヴェです。
キュヴェとは、特定の区画で造られたワイン、発酵槽に入っているワインなど、様々な意味があります。
こちらのキュヴェの特徴は、100年以上という古い樹齢のブドウを使用して造られること。
優れた区画の樹齢の高いブドウを使用しているだけに、驚くほどの果実の凝縮感、深い味わいが魅力的です。
以上、畑ごとの特徴についてご紹介しました。
現在のドメーヌ名になってからまだそこまで経ってはいないにもかかわらず、ロマネ・コンティを擁するDRC社などと対等の評価を受けているのは、まさに奇跡だと言えるでしょう。
最高品質のブルゴーニュの赤ワインを探されているお客様には、是非おすすめしたい一押しのドメーヌです。
ワインショップではソムリエ厳選のデュガ・ピィを取り扱っていますので、安心してラインナップの中からお選びいただけましたら幸いです。
一方で、デュガ・ピィは生産量が少ないため、常に入手が困難となっております。
「見つけたら即購入すべき」とまで言われるほどの人気の高さですので、入荷している際は是非お早めのご購入をおすすめします。
デュガ・ピィの楽しみ方
ベルナール・デュガ・ピィは由緒ある地下ワインセラーで、18か月から24か月の期間熟成されています。そのため、購入後にすぐに開栓していただいても素晴らしい味わいを充分にお楽しみいただけます。
もちろん熟成にも向いている赤ワインのため、若いヴィンテージであればすぐには開けずに寝かせておくことも可能です。
熟成させるごとに香りも増して深みも出ますので、是非お好みの期間で寝かせてお楽しみください。
濃い色合いと凝縮された果実味が特徴のベルナール・デュガ・ピィは、幅広い料理と合わせることができます。
ローストビーフやビーフシチューといった牛肉を使った料理や、鴨のロースト、豚の角煮などとの相性が良いでしょう。
コクのあるチーズにもよく合いますので、是非ロックフォールなどをおつまみにお楽しみいただけます。
また、ベルナール・デュガ・ピィのワインで使用されているピノ・ノワールは、畑ごとによって味わいの違いが明確に出やすい品種ですので、同じブルゴーニュ地方でも異なった味わいを楽しむことができます。
そこでご提案したいのは、従兄弟にあたる「クロード・デュガ」との飲み比べです。
こちらもブルゴーニュのトップドメーヌであり、桁外れの品質と言われています。
同じブルゴーニュワインでもどのように味が違うのかを感じられるでしょう。
違う系統で比べるのであれば、ボルドーのスーパーセカンドや格付けシャトーと飲み比べるのもおすすめです。
ベルナール・デュガ・ピィは、ロバート・パーカー氏やワイン評論誌でも高い評価を受けていることもあり、確かな実力と品質が魅力のドメーヌです。
ホームパーティーや記念日など特別なシーンにもお使いいただけますし、贈り物として選んでいただいても大変喜ばれるでしょう。
また、有機農法で造られたブドウを使用しているため、健康志向の方へのプレゼントとしてもおすすめです。
ブルゴーニュワインの中でも最高峰と呼ばれ絶大な人気を誇り、入手困難となっている「ベルナール・デュガ・ピィ」。
世界に認められた高い品質と素晴らしい味わいを、是非一度お試しになってみてはいかがでしょうか。
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