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ラトー氏のワインは、現地フランスで75%が決まった客先に送られるため、輸出は僅か25%のみ。
日本へ回ってくるものも極少量という、本当に希少な自然派ワインです。
ロマンスグレーの髪、長身の寡黙な紳士で、実はものすごく愛妻家・・・
この人こそが、実はブルゴーニュで最初に自然派栽培を実践した先駆者だったのです。
始まりは1979年。
フランス自然派ワインの先駆者。
草だらけの畑、ふわりと柔らかいキノコの香りがする土。
30年以上ビオディナミ栽培を行った畑は微生物、昆虫、動植物といった生態系が完全に循環しています。
表土は雑草におおわれていても、ブドウには全く影響ありません。
ラトー氏の栽培によって、ブドウは表面ではなく、地下数メートル、時に10メートル以上にも根を伸ばすためです。
979年、ブルゴーニュのコート・ドール地区で「ビオディナミ栽培」という自然派農法を始めました。
1当時は化学肥料や農薬の効果が最善とされていた時代。
そんな中で時代に逆行し、科学的なものを一切避けて自然のままの土作りから実施する彼を、周りの人々は奇異な目で見ていました。
それが今や立場は逆転し、多くの人が自然栽培を取り入れようと奔走し、ラトー氏に教えを求め、訪ねる人も増えているそうです。
ワイナート24号「ブルゴーニュ・ビオワイン特集」で登場!「コート・ドールでビオディナミを最初に採用した、実直な生産者の落ち着いたワイン」として紹介されました。
ゴ=ミヨ -Gault & Millau -Domaine Jean=Claude Rateau ★★★現在ビオディナミという方法がブルゴーニュに浸透しつつあるが、このジャン=クロード・ラトーはその道の先駆者である。他の志ある生産者が尋ねてくれば、惜しげもなくノウハウを伝授しているのである。
今注目を集めるバイオ・ダイナミクス
ブルゴーニュの優良生産者達の中では、今自然派栽培が当たり前になってきました。
もともと「テロワール」と呼ばれるその畑の個性を表現したワイン造りをするのが身上というブルゴーニュの生産者たち。
農薬や化学肥料に頼らず、手をかけて育てたブドウから生まれるワインが、結果として香りも味わいも素晴らしいものになるということに気付いたからです。
特に注目を集めるのは、ドメーヌ・ルロワ、ドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティなどブルゴーニュの大御所たちが次々と採用するバイオ・ダイナミクス(ビオディナミ)という自然農法。
しかし、この方法を今から30年以上も前、1979年から実践し、ワインを作っていた人物がジャン・クロード・ラトーです。
土が生き返り、草がよく育ち、きれいな花が咲いた
ジャン・クロード・ラトーが初めてビオディナミの威力を知ったのは17歳の時。
庭で実験してみたところ、「土が生き返り、草がよく育ち、きれいな花が咲いた。」
だから醸造学校を卒業し、フランス国内を研修して回った時にも、ボジョレーにあって、先駆的にビオディナミを採用していたルネ・ボス=プラティエールを訪ねた。
~ドメーヌを立ち上げた1979年、ビオディナミ栽培を最初から採用したのは、彼にとって当然の成り行きだった。
それはコート・ドールで最も早く、「除草剤や化学肥料をふんだんに使用していた時代、周囲から奇異の目で見られた」というが、「テロワールを表現する」方法として、彼にはそれ以外は考えられなかった。~
ワイナート24号 p36より
自然派の元祖 「他にはない、30年以上自然のままの畑」
一般的にビオディナミ栽培に切り替えても、品質に影響が現れ始めるのは7~8年後からと言われています。
有機的・生物循環的な土壌へ切り替わってゆくための期間、ブドウが地中深く何メートルも根を張るまでに要する期間が必要なので、どうしてもすぐに効果がでることはありません。
そして、その効果は長く続けるほど安定し、畑の特徴を反映したすばらしいワインが作られるようになります。
30年以上も自然派栽培の畑。
今これに追い付ける生産者は誰もいません!
シャブリを後にしてディジョンで一泊した後、ブルゴーニュのビオ・ディナミの第一人者の一人である、ラトーさんを訪ねました。
ディジョンから南の方に車で30分ほど走らせ、ボーヌの町の近くにドメーヌはあります。
彼は一人で手掛けられる8.5ヘクタールほどのブドウ畑を持っており、自然派にこだわった作りをしています。
醸造所の入口の近くには、自然の物のみを使った肥料を作る機械が置いてあります。
そこに水や牛の糞などを入れて、化学薬品の入っていない肥料が作られます。
醸造所は一階がパッキングをする場所になっており、地下にタンクや木樽が置いてあります。
樽はブルゴーニュ産の樽が使われており、これは新樽ではない物が使用されています。
ブルゴーニュの個人経営のワイナリーらしい地下が広がっています。
こちらで今熟成中のワインをいくつか試飲させていただきました。
3年前に日本人の女性がこのドメーヌに研修に来て、その時に実験的にオレンジワインを作ったのをきっかけに、今年初めてオレンジワインを本格的に作ったそうです。
更にアルザスでワイナリーを経営している奥様の、アルザスワインも試飲させていただきました。
ワイナリーから一番近いブドウ畑も見学させていただきました。 畑の土の色は区画ごとに違っていました。これは地質が違うせいで、そのおかげでワインのキャラクターに幅が出て、それぞれのワインの個性が出るそうです。
クシュリアという名前のこの区画は、シャルドネに適した畑です。前日に見たシャンパーニュとシャブリの畑とは違って、緑が活き活きしています。
この畑の特徴は、第一にその名が示すように日が長い事。日の入りの最後の光まで受けることからこの場所の名前が付けられたそうです。
この区画は後ろに岩の壁があり、冷たい風からも畑は守られているために良く育ちます。
第二に、地質がとてもユニークです。
歴史的にこの一帯は石切り場であったことから、丘が切り崩されて地中深くの建設に適した石は運ばれ、ボーヌの町の建設に使われました。
代わりに上にかぶさっていた土が、この畑の表面に置かれました。そのおかげで根が地中深くまで伸び、質のいいブドウができます。
見学時間は1時間ほどの短い時間でしたが、ブルゴーニュの区画ごとに特徴が違うとミクロクリマを肌で感じることのできる見学でした。
ブルゴーニュのボーヌにある生産者ラトーさんのドメーヌを訪れました。
この日は、雨が降ったりこの季節にしては気温が低く寒かったり、晴れたりと変わりやすい天気の中、
アルザスで自然派ワインを造っているという奥様のシルヴィー(Sylvie)さんも
ご一緒に畑や醸造に関してご案内していただきました!
着いて早々、畑に行こうということで向かったのは、ラトー氏自慢のプルミエクリュ(1級畑)の「レ・クーシュリア」。
ここは醸造所のあるボーヌから車ですぐ近くの場所にあります。
ここは白ワインの畑なので土も白っぽいそうです。
そして他の場所と比べると土の香りも違うんだそうで、実際に嗅いでみました。バニラやキノコ・・・・などの香り。
ずーっとビオディナミ栽培をしてきたラトーさんにとって、土の変化は重要なこと。
奥様も一緒に土やブドウ樹の状態をチェックしていました。
続いて「クロ・デ・マリアージュ」の畑へ。
こんなに草が生い茂っている畑は、今回訪れた畑の中でもダントツです!!
まさに究極の自然派栽培をちゃんと行っている証拠ですね。
ここは「クロ・デ・マリアージュ」の赤ワインの畑。やはりここでも土をチェック、さきほどの白ワインの畑より心なしか黒っぽいですね~。この畑は、ビオディナミをはじめた一番最初の畑。
周りは石垣に囲まれている為、隣で別の生産者が農薬などを使用していても影響はなく、本当にビオディナミを実践できる区画になっています。
実は奥様は、この結婚という意味の名前がついた「クロ・デ・マリアージュ」の畑で、ラトーさんに初めて会い、このふかふかしたビオディナミ栽培者にとって理想的な土を見てラトーさんとの結婚を決めたそうです♪
ラトーさんに聞こえないところでこっそりと教えてくれました。
まさに「ビオ夫婦」ですね♪
しかもマリアージュ(=結婚)という名前の付いた畑でなんて、ここはパワースポットなのでしょうか。
次は「クロ・デ・マリアージュ」の白ワインの畑へ。
赤ワインのはす向かいにあり、植え替えたばかりのブドウ樹がありました。
ここは土がやわらかく、キノコの香りがふわっと香りとってもふかふかでした。
このあと醸造所に戻り次リリースのビンテージを試飲させていただきました!
畑をみた後だといつもよりも、自然派の威力を感じました。
しかもここは蔵元、すぐ近くの畑で出来たブドウでここで造ったワインをこの場所で飲めるなんて美味しくて当然ですね♪
とーってもピュアな果実味が印象的なラトーさんのワインは、優しいアタックであとから土のようなキノコのような香り、白いお花やほんのり樽っぽい香りのするワインもあり、ラトーさんの人柄と畑に向かう真剣な様子が感じられます。
今回いろんな生産者の元を訪れましたが、ラトーさんが一番思い描いていたブルゴーニュの生産者という印象でした。とても素朴で、ワインと畑を愛し、真面目に自然派栽培に取り組んでいる本物の栽培家という印象です。
奥様も自然派ワインをアルザスで造っておりこの先もずーっとピュアなワイン造りを続けて行くんだろうととても信用のおける方でした。
私達もこんな素晴らしいワインを日本の方たちに沢山広めたいという思いが一層強くなりました。
ただ、小さな生産者の為大量に造ることはできないので数に限りはありますが、
ぜひ皆さんも一度お試し頂いてラトーさんのワインの素晴らしさを感じて頂きたいです!
中世から続くワインの街「ボーヌ」。
街のシンボル「オスピス・ド・ボーヌ」でのワインオークションは特に世界的に有名で、ブルゴーニュワインの首都と呼ばれる街です。
ラトー家は、このボーヌに古くからある家系でしたが、ワイン生産者だったわけではありませんでした。
所有する畑はわずかに1ヘクタール。そしてそれは全て自家用のワインを作るためのものでした。
彼の両親はボーヌのリセ(高校)で教鞭をとりながら、その一方で自家消費用として、楽しみながらワイン造りを行っていました。
ジャン・クロードは、子供のころからこのワイン作りを手伝うのが大好きでした。
醸造学校を卒業したジャン・クロードは、ワイン造りを磨くため修業の旅に出ます。
フランス中の様々な土地を渡り歩く中で、特に一人の偉大な生産者、ルネ・ボス・プラティエール氏(自然農法の分野で有名な人物。あのフィリップ・パカレの師の一人 としても知られています)のもとで多くを学びました。
ドメーヌ設立
そして修行からもどった1979年、彼は両親の小さな畑を受け継いで「ドメーヌ・ジャン=クロード・ラトー」を設立しました。
その後畑を順調に増やして10年後には10ヘクタールにまで増やしましたが、数年で「自分ひとりで完全にコントロールできる面積は8.5ヘクタールが限界」という結果が見えたため、現在はこの8.5ヘクタールの畑だけで、手の届く範囲でワイン作りを行っています。
フランス人が自分たちで飲むために選ぶワイン
彼のワインを待つ人はたくさんいます。
フランス人の中では有名な、グルメで鳴らす人物「ジャン=ピエール・コフ」が彼の著作の中でお気に入りとして紹介したこともあり、輸出用というよりもフランス人が自分たちで楽しむ為に買うワインという感じ。
フランス国内のレストラン、個人への販売が75%に達し、海外へ販売できる分は全生産量のたった1/4しかありません。
この数量をフランス以外の輸入社がしのぎを削って争奪戦を繰り広げるわけで…毎年確実に確保するのが、実はかなり難しいワインなのです。
オーガニック、自然派、ビオディナミ、ビオロジック。
どれもワインに対して使われることがあり、意味するのは「ブドウという原材料からこだわる」ワインであるということです。
ぶどうの栽培に当たっても、農薬、化学肥料などは使用せず、酸化防止剤であるSO2も極力使用しません。
一言でいえば「畑が生きている」感じ。
いろんな生産者が様々なアプローチで栽培に試行錯誤を重ねますが、誰もが目指す目標は結局このような状態のようです。
たとえば害虫がブドウ畑に増えて被害が大きくなるのはなぜか?
それは天敵が畑にいないからです。畑に天敵がいれば、ある一つの種類が突然大きな割合を占める事はなく、少しはブドウもかじられるかもしれませんが、結局丸く収まっていきます。
農薬など科学的な薬剤を使わないのも、そもそも身体に悪いという事に加えて「畑の生態系を大切にすること」「ぶどうの樹1本1本を過保護に育てることをやめ、そもそもそんな薬を必要としないくらい強く育てること」が目標なのだそうです。
この畑から取れた健全なブドウを使い、ラトー氏は丁寧にワインを作ります。
酸化防止剤を使用せず醸造しますので、まず醸造所は徹底的に清潔にします。
雑菌が生まれる隙を作りません。
さらに、畑で選り分けたブドウを醸造所でもう一度選定を行うことで綺麗なぶどうだけを選びます。
丁寧により分けたブドウは、畑の野生酵母の力を借りてワインに変わります。
ブルゴーニュで昔から伝わる方法で、ワインは赤も白も、澱と一緒に樽で熟成させます。
瓶詰の際は、状況によって無濾過、または軽く濾過して瓶詰します。
|| 商品名
|| テイスティングコメント
ラトー氏のワインは、現地フランスで75%が決まった客先に送られるため、輸出は僅か25%のみ。
日本へ回ってくるものも極少量という、本当に希少な自然派ワインです。
ロマンスグレーの髪、長身の寡黙な紳士で、実はものすごく愛妻家・・・
この人こそが、実はブルゴーニュで最初に自然派栽培を実践した先駆者だったのです。
始まりは1979年。
フランス自然派ワインの先駆者。
草だらけの畑、ふわりと柔らかいキノコの香りがする土。
30年以上ビオディナミ栽培を行った畑は微生物、昆虫、動植物といった生態系が完全に循環しています。
表土は雑草におおわれていても、ブドウには全く影響ありません。
ラトー氏の栽培によって、ブドウは表面ではなく、地下数メートル、時に10メートル以上にも根を伸ばすためです。
979年、ブルゴーニュのコート・ドール地区で「ビオディナミ栽培」という自然派農法を始めました。
1当時は化学肥料や農薬の効果が最善とされていた時代。
そんな中で時代に逆行し、科学的なものを一切避けて自然のままの土作りから実施する彼を、周りの人々は奇異な目で見ていました。
それが今や立場は逆転し、多くの人が自然栽培を取り入れようと奔走し、ラトー氏に教えを求め、訪ねる人も増えているそうです。
ワイナート24号「ブルゴーニュ・ビオワイン特集」で登場!「コート・ドールでビオディナミを最初に採用した、実直な生産者の落ち着いたワイン」として紹介されました。
ゴ=ミヨ -Gault & Millau -Domaine Jean=Claude Rateau ★★★現在ビオディナミという方法がブルゴーニュに浸透しつつあるが、このジャン=クロード・ラトーはその道の先駆者である。他の志ある生産者が尋ねてくれば、惜しげもなくノウハウを伝授しているのである。
今注目を集めるバイオ・ダイナミクス
ブルゴーニュの優良生産者達の中では、今自然派栽培が当たり前になってきました。
もともと「テロワール」と呼ばれるその畑の個性を表現したワイン造りをするのが身上というブルゴーニュの生産者たち。
農薬や化学肥料に頼らず、手をかけて育てたブドウから生まれるワインが、結果として香りも味わいも素晴らしいものになるということに気付いたからです。
特に注目を集めるのは、ドメーヌ・ルロワ、ドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティなどブルゴーニュの大御所たちが次々と採用するバイオ・ダイナミクス(ビオディナミ)という自然農法。
しかし、この方法を今から30年以上も前、1979年から実践し、ワインを作っていた人物がジャン・クロード・ラトーです。
土が生き返り、草がよく育ち、きれいな花が咲いた
ジャン・クロード・ラトーが初めてビオディナミの威力を知ったのは17歳の時。
庭で実験してみたところ、「土が生き返り、草がよく育ち、きれいな花が咲いた。」
だから醸造学校を卒業し、フランス国内を研修して回った時にも、ボジョレーにあって、先駆的にビオディナミを採用していたルネ・ボス=プラティエールを訪ねた。
~ドメーヌを立ち上げた1979年、ビオディナミ栽培を最初から採用したのは、彼にとって当然の成り行きだった。
それはコート・ドールで最も早く、「除草剤や化学肥料をふんだんに使用していた時代、周囲から奇異の目で見られた」というが、「テロワールを表現する」方法として、彼にはそれ以外は考えられなかった。~
ワイナート24号 p36より
自然派の元祖 「他にはない、30年以上自然のままの畑」
一般的にビオディナミ栽培に切り替えても、品質に影響が現れ始めるのは7~8年後からと言われています。
有機的・生物循環的な土壌へ切り替わってゆくための期間、ブドウが地中深く何メートルも根を張るまでに要する期間が必要なので、どうしてもすぐに効果がでることはありません。
そして、その効果は長く続けるほど安定し、畑の特徴を反映したすばらしいワインが作られるようになります。
30年以上も自然派栽培の畑。
今これに追い付ける生産者は誰もいません!
シャブリを後にしてディジョンで一泊した後、ブルゴーニュのビオ・ディナミの第一人者の一人である、ラトーさんを訪ねました。
ディジョンから南の方に車で30分ほど走らせ、ボーヌの町の近くにドメーヌはあります。
彼は一人で手掛けられる8.5ヘクタールほどのブドウ畑を持っており、自然派にこだわった作りをしています。
醸造所の入口の近くには、自然の物のみを使った肥料を作る機械が置いてあります。
そこに水や牛の糞などを入れて、化学薬品の入っていない肥料が作られます。
醸造所は一階がパッキングをする場所になっており、地下にタンクや木樽が置いてあります。
樽はブルゴーニュ産の樽が使われており、これは新樽ではない物が使用されています。
ブルゴーニュの個人経営のワイナリーらしい地下が広がっています。
こちらで今熟成中のワインをいくつか試飲させていただきました。
3年前に日本人の女性がこのドメーヌに研修に来て、その時に実験的にオレンジワインを作ったのをきっかけに、今年初めてオレンジワインを本格的に作ったそうです。
更にアルザスでワイナリーを経営している奥様の、アルザスワインも試飲させていただきました。
ワイナリーから一番近いブドウ畑も見学させていただきました。 畑の土の色は区画ごとに違っていました。これは地質が違うせいで、そのおかげでワインのキャラクターに幅が出て、それぞれのワインの個性が出るそうです。
クシュリアという名前のこの区画は、シャルドネに適した畑です。前日に見たシャンパーニュとシャブリの畑とは違って、緑が活き活きしています。
この畑の特徴は、第一にその名が示すように日が長い事。日の入りの最後の光まで受けることからこの場所の名前が付けられたそうです。
この区画は後ろに岩の壁があり、冷たい風からも畑は守られているために良く育ちます。
第二に、地質がとてもユニークです。
歴史的にこの一帯は石切り場であったことから、丘が切り崩されて地中深くの建設に適した石は運ばれ、ボーヌの町の建設に使われました。
代わりに上にかぶさっていた土が、この畑の表面に置かれました。そのおかげで根が地中深くまで伸び、質のいいブドウができます。
見学時間は1時間ほどの短い時間でしたが、ブルゴーニュの区画ごとに特徴が違うとミクロクリマを肌で感じることのできる見学でした。
ブルゴーニュのボーヌにある生産者ラトーさんのドメーヌを訪れました。
この日は、雨が降ったりこの季節にしては気温が低く寒かったり、晴れたりと変わりやすい天気の中、
アルザスで自然派ワインを造っているという奥様のシルヴィー(Sylvie)さんも
ご一緒に畑や醸造に関してご案内していただきました!
着いて早々、畑に行こうということで向かったのは、ラトー氏自慢のプルミエクリュ(1級畑)の「レ・クーシュリア」。
ここは醸造所のあるボーヌから車ですぐ近くの場所にあります。
ここは白ワインの畑なので土も白っぽいそうです。
そして他の場所と比べると土の香りも違うんだそうで、実際に嗅いでみました。バニラやキノコ・・・・などの香り。
ずーっとビオディナミ栽培をしてきたラトーさんにとって、土の変化は重要なこと。
奥様も一緒に土やブドウ樹の状態をチェックしていました。
続いて「クロ・デ・マリアージュ」の畑へ。
こんなに草が生い茂っている畑は、今回訪れた畑の中でもダントツです!!
まさに究極の自然派栽培をちゃんと行っている証拠ですね。
ここは「クロ・デ・マリアージュ」の赤ワインの畑。やはりここでも土をチェック、さきほどの白ワインの畑より心なしか黒っぽいですね~。この畑は、ビオディナミをはじめた一番最初の畑。
周りは石垣に囲まれている為、隣で別の生産者が農薬などを使用していても影響はなく、本当にビオディナミを実践できる区画になっています。
実は奥様は、この結婚という意味の名前がついた「クロ・デ・マリアージュ」の畑で、ラトーさんに初めて会い、このふかふかしたビオディナミ栽培者にとって理想的な土を見てラトーさんとの結婚を決めたそうです♪
ラトーさんに聞こえないところでこっそりと教えてくれました。
まさに「ビオ夫婦」ですね♪
しかもマリアージュ(=結婚)という名前の付いた畑でなんて、ここはパワースポットなのでしょうか。
次は「クロ・デ・マリアージュ」の白ワインの畑へ。
赤ワインのはす向かいにあり、植え替えたばかりのブドウ樹がありました。
ここは土がやわらかく、キノコの香りがふわっと香りとってもふかふかでした。
このあと醸造所に戻り次リリースのビンテージを試飲させていただきました!
畑をみた後だといつもよりも、自然派の威力を感じました。
しかもここは蔵元、すぐ近くの畑で出来たブドウでここで造ったワインをこの場所で飲めるなんて美味しくて当然ですね♪
とーってもピュアな果実味が印象的なラトーさんのワインは、優しいアタックであとから土のようなキノコのような香り、白いお花やほんのり樽っぽい香りのするワインもあり、ラトーさんの人柄と畑に向かう真剣な様子が感じられます。
今回いろんな生産者の元を訪れましたが、ラトーさんが一番思い描いていたブルゴーニュの生産者という印象でした。とても素朴で、ワインと畑を愛し、真面目に自然派栽培に取り組んでいる本物の栽培家という印象です。
奥様も自然派ワインをアルザスで造っておりこの先もずーっとピュアなワイン造りを続けて行くんだろうととても信用のおける方でした。
私達もこんな素晴らしいワインを日本の方たちに沢山広めたいという思いが一層強くなりました。
ただ、小さな生産者の為大量に造ることはできないので数に限りはありますが、
ぜひ皆さんも一度お試し頂いてラトーさんのワインの素晴らしさを感じて頂きたいです!
中世から続くワインの街「ボーヌ」。
街のシンボル「オスピス・ド・ボーヌ」でのワインオークションは特に世界的に有名で、ブルゴーニュワインの首都と呼ばれる街です。
ラトー家は、このボーヌに古くからある家系でしたが、ワイン生産者だったわけではありませんでした。
所有する畑はわずかに1ヘクタール。そしてそれは全て自家用のワインを作るためのものでした。
彼の両親はボーヌのリセ(高校)で教鞭をとりながら、その一方で自家消費用として、楽しみながらワイン造りを行っていました。
ジャン・クロードは、子供のころからこのワイン作りを手伝うのが大好きでした。
醸造学校を卒業したジャン・クロードは、ワイン造りを磨くため修業の旅に出ます。
フランス中の様々な土地を渡り歩く中で、特に一人の偉大な生産者、ルネ・ボス・プラティエール氏(自然農法の分野で有名な人物。あのフィリップ・パカレの師の一人 としても知られています)のもとで多くを学びました。
ドメーヌ設立
そして修行からもどった1979年、彼は両親の小さな畑を受け継いで「ドメーヌ・ジャン=クロード・ラトー」を設立しました。
その後畑を順調に増やして10年後には10ヘクタールにまで増やしましたが、数年で「自分ひとりで完全にコントロールできる面積は8.5ヘクタールが限界」という結果が見えたため、現在はこの8.5ヘクタールの畑だけで、手の届く範囲でワイン作りを行っています。
フランス人が自分たちで飲むために選ぶワイン
彼のワインを待つ人はたくさんいます。
フランス人の中では有名な、グルメで鳴らす人物「ジャン=ピエール・コフ」が彼の著作の中でお気に入りとして紹介したこともあり、輸出用というよりもフランス人が自分たちで楽しむ為に買うワインという感じ。
フランス国内のレストラン、個人への販売が75%に達し、海外へ販売できる分は全生産量のたった1/4しかありません。
この数量をフランス以外の輸入社がしのぎを削って争奪戦を繰り広げるわけで…毎年確実に確保するのが、実はかなり難しいワインなのです。
オーガニック、自然派、ビオディナミ、ビオロジック。
どれもワインに対して使われることがあり、意味するのは「ブドウという原材料からこだわる」ワインであるということです。
ぶどうの栽培に当たっても、農薬、化学肥料などは使用せず、酸化防止剤であるSO2も極力使用しません。
一言でいえば「畑が生きている」感じ。
いろんな生産者が様々なアプローチで栽培に試行錯誤を重ねますが、誰もが目指す目標は結局このような状態のようです。
たとえば害虫がブドウ畑に増えて被害が大きくなるのはなぜか?
それは天敵が畑にいないからです。畑に天敵がいれば、ある一つの種類が突然大きな割合を占める事はなく、少しはブドウもかじられるかもしれませんが、結局丸く収まっていきます。
農薬など科学的な薬剤を使わないのも、そもそも身体に悪いという事に加えて「畑の生態系を大切にすること」「ぶどうの樹1本1本を過保護に育てることをやめ、そもそもそんな薬を必要としないくらい強く育てること」が目標なのだそうです。
この畑から取れた健全なブドウを使い、ラトー氏は丁寧にワインを作ります。
酸化防止剤を使用せず醸造しますので、まず醸造所は徹底的に清潔にします。
雑菌が生まれる隙を作りません。
さらに、畑で選り分けたブドウを醸造所でもう一度選定を行うことで綺麗なぶどうだけを選びます。
丁寧により分けたブドウは、畑の野生酵母の力を借りてワインに変わります。
ブルゴーニュで昔から伝わる方法で、ワインは赤も白も、澱と一緒に樽で熟成させます。
瓶詰の際は、状況によって無濾過、または軽く濾過して瓶詰します。
750mlサイズのお好みのワインを入れることが出来ます。
※ギフトボックスと一緒にワインを複数本、お買い求め頂いたは、どちらの商品をギフトボックスに入れるか、注文時に「備考欄」にてご連絡ください。
1本用
2本用
袋の色はクールグレーのみとなります。
ワイン1本、もしくは1本用ギフトボックスを入れることが出来ます。
「もっと気軽にワインを持ち運びたい」そんな皆様の声にお応えし、ワインショップソムリエロゴ入りワイン用袋をご用意しました。
1本用・2本用・3本用の3種取り揃えておりますので用途に合わせてお選びくださいませ。
コート・ド・ボーヌ・ブラン
フランス・ブルゴーニュ
コルクを抜いた直後には、少し還元香と呼ばれる硫黄に似た香りが漂いますが、30分ほどでほとんど感じなくなります。
さわやかな柑橘、青リンゴの香りにスターフルーツやかりんのような少しボリュームのある香り。
味わいもさわやかで、ジューシーな果実味と酸味がしっかりと感じられます。滑らかで旨みがあるタイプの白ワイン。
香りや味わいに思い切りパンチがあるタイプではな自然派の滋味ある液体が体にすーっと降りてくる、そんな優しい飲み口です。和食など、根菜を使った料理や出汁を活かした繊細な味付けの料理と合わせれば、その魅力をしっかり引き出してあげられるような、そんなワイン。この感覚にハマる人続出の、静かにすごい白ワインです。
ワイン名(原語) | コート・ド・ボーヌ・ブラン ラ・グランド・シャトレーヌ (COTE DE BEAUNE BLANC) |
生産者(原語) | ドメーヌ・ジャン・クロード・ラトー (DOMAINE JEAN CLAUDE RATEAU) |
原産国・地域 | フランス・ブルゴーニュ |
ヴィンテージ | 2020年 |
ぶどう品種 | シャルドネ 100% |
タイプ | 白ワイン |
内容量 | 750ml |
ご注意 | 開封後は要冷蔵の上お早めにお飲みください。 |
保存方法 | 要冷蔵 18℃以下 |
エコセール(ビオディナミ栽培)の認定マークあり。認証番号は第一号。 ※こちらのワインは、醸造に当たっても、極力自然の作りを心がけたワインです。 |
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