PIRCA
ピルカ
ヴィニャマーティの中でも上位キュヴェ、 単一品種で造られている「ピルカ」は、グラン・レゼルヴァ。 このPIRCAという言葉は、とても特徴的なチリの建造物の名前です。 畑を守る壁として、古くからチリで作られていたものですが、まず畑を耕す過程で見つかった大き目の石を土台として積み、泥とわらを混ぜた素材で目地を埋めます。この壁が出来上がったら、雨から守るために、上に瓦を乗せて完成します。
ヴィニャ・マーティの畑、特に他と異なる特徴を持つ特別な畑は、このピルカによって周囲と境界を作っています。 ちょうど、ブルゴーニュの特級畑が石垣(Clos)で境界を造るのと同じイメージです。
ブドウ畑 : ペンカウエ・ヴァレー
マウレヴァレーの中で、さらに厳選された土壌「ペンカウエ・ヴァレー」。パスカル・マーティ氏はアルマヴィーヴァ造りのためにチリに赴任した際、この土地でのブドウ栽培の可能性を感じ、1997年から2008年にかけ、カベルネ・ソーヴィニョン、シラー、カルメネールを植えました。
チリで最も有名な産地はマイポ・ヴァレーでしょう。対してサンティアゴから南に250㎞下った、マウレ・ヴァレーは、それほど知られてはいませんが、実はチリで最も古いワイン用ブドウ栽培の歴史を持ちます。昔はカリニャンの栽培が盛んでしたが、現在では徐々にカベルネやシラーといった高級ブドウ品種の割合が増えてきています。そのマウレの中で、マーティ氏が見出した土地、ペンカウエは非常にポテンシャルの高いブドウが生まれます。
糖度が高く、酸味や香りの乗った素晴らしいブドウは、厚いボディとキメ細かいタンニンを備えた、素晴らしいワインを生み出します。
手摘み収穫した果実をさらに選果し、ステンレスタンクで醸造。伝統的な醸し~発酵のプロセスは24~26度の温度帯で進行します。その後8か月間フレンチオーク樽で熟成。(新樽は使用しません)
香り:カベルネ種の特徴、カシス、熟した赤スグリ、ブラックベリー、プルーンの果実味、清涼感のあるミント、メンソールのブーケといった果実からくる香りと、フレンチオーク樽からくるバニラ、クローヴ(スパイス)、シガーボックスの香りが調和します。
味わい:フルボディで滑らかなタンニン。瑞々しくジューシーな果実味、ドライフルーツを思わせる凝縮味、スパイスのニュアンスといったカベルネ・ソーヴィニョンの特徴的な要素が表現され、長い余韻が楽しめます。数年熟成させることで、さらに味わいに深みがもたらされるでしょう。
手摘み収穫した果実をさらに選果し、ステンレスタンクで醸造。伝統的な醸し~発酵のプロセスは24~26度の温度帯で進行します。その後8か月間フレンチオーク樽で熟成。(新樽は使用しません)
香り:ブルーベリーやよく熟したプラムなど黒系果実の香りに、甘苦いスパイスのフレーバー、樽香に由来するチョコレートやバニラの風味が続きます。
味わい:果実味に由来する甘味や酸味、ヴェルベットのように滑らかなタンニンが口を覆うようなフルボディ。熟したプラムや土っぽい香り、とトーストのような樽香がバランスよくマッチします。飲み頃でリリースしているため、基本的にはすぐ飲むことができますが、熟成ポテンシャルはとても高い造りですので、数年熟成させるのもお勧めです。
手摘み収穫した果実をさらに選果し、ステンレスタンクで醸造。伝統的な醸し~発酵のプロセスは24~26度の温度帯で進行します。その後8か月間フレンチオーク樽で熟成。(新樽は使用しません)
香り:このブドウ特有の、個性的なアロマが楽しめます。スパイスを思わせる刺激的な香りに、プルーンやダークチェリーといった黒系果実のボリュームのある香り、さらに黒コショウやチョコレートの香りも感じます。とても複雑な香です。
味わい:果実味と共にスパイシーなアロマが口に広がります。甘味、酸味、シルキーなタンニンを感じます。最初のスパイシーなアロマに続いて、イチジクやプルーンのボリュームある果実味、ピンクペッパーやブラックペッパーを思わせる風味、樽からくるバニラやチョコレートの風味が続きます。とても典型的な、チリのカルメネールの特徴を表現しています。
ブドウ畑 : セントラル・ヴァレー
ピルカのシャルドネは、複数の畑のブドウを使うため、広域でセントラル・ヴァレーのDOを名乗ります。カサブランカ・ヴァレーは、海沿いの冷涼なエリアで、地中海性気候です。
粘土質と砂質の混じった土壌で、酸の高い、非常に辛口の白ワインを生み出すエリアとして近年注目されている場所です。もう一つはクリコ・ヴァレーの中の「テノ」と呼ばれるエリアです。アンデス山脈にも近いエリアで、地中海性気候に加えアンデス山脈から吹き下ろす風の影響を強くうけます。土壌は粘土質、砂質に細かい花崗岩が混じる土壌で、ワインに骨格や、ミネラル感をもたらします。
手摘み収穫した果実をさらに選果し、フレンチオーク樽で醸造、熟成を行います。伝統的な醸し〜発酵のプロセスは12〜14度と、とても低い温度帯で進行します。オーク樽熟成中は澱と接触させ(シュール・リー)、最初の2〜3か月の間は、定期的にバトナージュを行います。
香り:白桃やネクタリン、マンゴーなどトロピカルフルーツのアロマに、樽熟成に由来するバニラ香が感じ取れます。
味わい:果実味とともに、引き締まった酸味、果実のボリュームある風味と樽香がバランスよくまとまり、エレガントな味わいに。骨格の取れた、余韻の長い味わいは、火を入れた魚介料理、白身の肉料理によく合います。
五大シャトー「ムートン」、カリフォルニアの「オーパス・ワン」の後に、チリを代表するプレミアムワインの「アルマヴィーヴァ」を手掛けた時、彼はチリの類まれなテロワールを知りました。しかし、現状の大規模生産では、そのポテンシャルを引き出すだけのワイン造りが出来ない事にも気づいていました。彼の胸の内には、自身のワイナリーを造りたいという思いが芽生えたのもこの頃です。
2003年、アルマヴィーヴァでの自身の役割を果たした、との思いから、彼は自身のワイナリー設立に向け、動き始めます。コンサルタントとして世界中を回りつつ、ワイナリー設立準備を進めました。
「あのムートン、オーパス・ワン、アルマヴィーヴァを手掛けたパスカル・マーティ氏が新ブランドを立ち上げる」
噂を耳にし、ワイン業界内外で彼の夢に共感した人が続出しました。例えば「ロード・オブ・ザ・リング」で有名な映画会社ニューライン・シネマ(現ワーナーグループ)のマイケル・リン氏や、元バロン・フィリップ・ロッチルド社の社長で、現在アメリカで輸入会社を経営するオリヴィエ・ルブレ氏もバックアップを申し出ました。
多くの人々の夢も乗せて、2008年、満を持してマーティ氏自らのワイナリー「ディオニソス・ワインズ」を設立。2013年、ヴィニャ・マーティと自身の名を冠したワイナリーへと変更、生涯をかけたプロジェクトとしての意気込みを表現するに至ります。
商品ラインナップ
カサ・デル・セロとは、直訳すれば「山に佇む小屋」ですが、
ここではマーティ氏の自宅兼醸造所を指します。
チリ最高峰のワインの一つ「クロ・デ・ファ」を生む畑が広がり、
目の前にはコラソン・デル・インディオと呼ばれる大岩を抱いた
アンデス山脈がそびえる名勝地。
そこに建つパスカル・マーティ氏の住処が、ラベルに描かれています。
ヴィニャ・マーティの入り口となるこのレンジに
自身の自宅兼醸造所をあしらったのは、
「多くの人に飲まれる最も低い価格のワインのクオリティこそが、
ワイン造りで最も難しいが、最も大切である」という考えによるもの。
その自負あっての選択です。
一際目を引くシンプルなラベル、この「LOVE」シリーズは、
ヴィニャ・マーティの中で最も親しみやすい
アッサンブラージュ(ブレンド)ワインです。
ムートン、オーパス・ワン、アルマヴィーヴァ。
世界最高峰のワインを手掛けるプレッシャーから離れ、
自由にワイン造りができるようになった時、彼はまず
自分のワインをもっと多くの人たちに飲んでほしいと考えました。
LOVE という世界で普遍的な名前をあしらったこのワインで、
日々の暮らしの中のワンシーンに花を添えてほしい、
喜びを味わってほしい、
そんな願いから生まれたのがこのワインでした。
新世界の土地で育ったブドウと、旧世界の伝統的醸造法のハイブリッド。
夜は凍るほど寒く、昼は砂漠のように暑い。
乾燥していて、作物は育たない。
世界で最も南の地、ILAIA へ、ようこそ。
堅牢なボディと、品種の個性を捉えた芳醇な味わい。
品質を追い求めた伝統製法が生み出す
ハンドクラフトワイン。
ピルカシリーズのコンセプトは、この境界つまり、
テロワールを際立たせ、その土壌・ブドウ品種の個性を引き出す伝統的ワイン造りを
行うことです。フランスではフィロキセラ禍により、ほぼ途絶えてしまった自根の
ブドウが、チリにはまだ存在します。パスカル・マーティ氏のフランス式伝統製法と、
チリの優れたテロワールを結びつけたピルカは、まさにハンドクラフト的な
ワインと言えます。個々の畑、ブドウ、年によってもその状態に合わせて
最適な醸造方法をとることでワインには、そのテロワールの個性が
生き生きと反映されます。伝統的な手作業のおかげで、オートメーションでは
得られない、複雑さ、凝縮味を感じることができるでしょう。
雄大なアンデスの伝承に捧げる
ボルドー伝統のアッサンブラージュが生み出す。
コラゾン・デル・インディオは、プレミアム・ブレンデッド・ワインに
位置付けられる上位キュヴェです。
ヴィニャ・マーティのセラーからアンデス山脈を見上げると、
その稜線は、ちょうど人が仰向けに寝たようなシルエットを描きます。
頭、額、鼻、あご・・・そしてちょうど胸元の付近に、
ハート型の大岩が見えます。
この岩は、夕日を受けたときに燃えるように照り返すので、
昔から住む現地の人々は、この岩を「コラソン・デル・インディオ」、
「インディオの心臓(ハート)」と呼びます。
この岩には、現地のインディオに伝わる伝説があります。
カラクは、ヴィニャ・マーティのプレミアムレンジの中では
比較的新しいワインで、2012年がファーストヴィンテージです。
アイコンワイン「クロ・デ・ファ」を造る際、
マーティ氏は選別した原酒をアッサンブラージュしますが、
その後数回テイスティングを行います。
この過程で、惜しくもファーストワイン「クロ・デ・ファ」のレベルに
達しないと判断された樽のものが、カラクとして販売されます。
モノ・セパージュ
最高峰ワイン。
このSERシリーズは、ヴィニャ・マーティの畑の中でも、最も素晴らしいテロワールを持つ、
アルト・マイポのDOピルケにある、「クロ・デ・ファ」から生まれます。
生産されるワインは3種類、
カベルネ・ソーヴィニョン、メルロ、シラー。それぞれがヴィニャ・マーティのアイコンワイン
「クロ・デ・ファ」を造る要素となります。
つまり、このSERシリーズは、ヴィニャ・マーティの枠を超えて、
チリで生産される単一品種ワインの最高峰として位置付けることができます。
名高いマイポヴァレーの中でも上位のアルト・マイポ、その中でもより優れた条件を持つ
DOピルケ。チリという枠すら超え、個々のブドウ品種のもつパフォーマンスを
最大限味わうことができる珠玉のモノ・セパージュワインシリーズなのです。
唯一無二の個性を持つ
最上級キュヴェ。
ヴィニャ・マーティの畑の中でも、最も素晴らしいテロワールを持つ、アルト・マイポのDOピルケにある、「クロ・デ・ファ」から生まれます。
清酒7号酵母の力で新境地を開いた革新的白ワイン。
ムートン、オーパス・ワン醸造家パスカル・マーティ氏の構想から7年以上。
あの「獺祭」生みの親、旭酒造の桜井博志氏、そして「神の雫」でフランスの芸術文化勲章を受けた原作者の亜樹直氏協力のもと、完成した世界初の試み。
「パレットに赤の素材を並べたところを想像してください。赤、と一口にいっても、本当に多様な種類があるでしょう。ワインも同じです。同じ土壌は一つとしてありません。たとえカベルネ100%でも、この樽と、その隣の樽の味は異なるのです。様々な原酒を素材として、1本の作品として仕上げるのが醸造家の役割です。単一品種100%のワインが世界で流行していますが、たとえモノ・セパージュのワインであっても、そこに醸造家が関わらなければ決して優れたワインにはならないのです。」
ヴィニャ・マーティでは、それぞれの適地を見出した上でブドウ栽培を行います。カベルネならば水はけがよい土壌、メルロであれば冷涼な空気と粘土質土壌。
1997年からアルマヴィーヴァを手掛けるために、彼はまず徹底してチリの土壌調査を行いました。この経験があるからこそ、彼はチリのテロワールを最もよく知る人物の一人なのです。
チリの特徴に合わせた畑仕事ができるのも、マーティ氏ならではです。
ヴィニャ・マーティでは、それぞれの土地の特徴、つまりフランス語でいう「テロワール」にあわせて、ブドウ品種を栽培しています。フランスでは長い伝統の中で、自然にその土地に合うブドウが受け継がれてきました。対して、ブドウ栽培の歴史が浅いチリでは、人々は、好みだったり、商業的な意図に合わせ、思い思いにブドウ品種を選ぶ事が少なくありません。
残念ながら、土壌との相性を無視してしまうと良い結果を得ることはできない、という事は周知の事実です。つまり、チリでは、いまだその秀逸なポテンシャルを活かしきれていない部分が存在するのです。
ヴィニャ・マーティでは、チリのテロワールを深く理解するマーティ氏の知見に基づきブドウ栽培がおこなわれています。ワイン造りにおいても、各畑の個性を引き出すという点にこだわります。大きなタンクで大量生産するのではなく、畑ごと異なるタンク・樽でワインを造り、それを最終的にアッサンブラージュ(ブレンド)することで、バランスの取れた、上質なワインを造ります。
|
タイプで絞り込む
赤ワイン
白ワイン
泡(シャンパン)