シャトー・プリューレ・リシーヌの特徴と通販での選び方
ボルドーで大注目の「シャトー・プリューレ・リシーヌ」。世界的に有名なワイン評論家から、高い評価を受けているワインです。
高い評価を受けている理由は一体何なのか。
ここではその理由に迫るべく、シャトー・プリューレ・リシーヌの特徴についてご紹介いたします。
ひとつはオーナーであるアレクシス・リシーヌ氏の名前から。
そして、もうひとつはフランス語で”小修道院”を意味する言葉「プリューレ」から名付けられました。
というのもシャトー・プリューレ・リシーヌははじめ、元々修道院のミサで使用するために造られたワインでした。
4haという小さな土地で細々と造られていましたが、徐々に評判となって市場に広まっていくようになったと言われています。
そして4世紀以上の歴史があるこのブドウ畑は、1951年にアレクセス・リシーヌ氏が所有者となりました。
ワイン界で権威あるワイン評論家アレクセス・リシーヌ氏は、「新フランスワイン」の著者としても有名です。
彼はワインの品質をより高めるために多大な投資をして、新樽を60%導入します。
豊かなブドウを作るためには投資は不可欠だという考えがあり、ワイン造りへの情熱を注ぎ込みました。
彼のこの情熱が、「シャトー・プリューレ・リシーヌ」を育て上げたといっても過言はないでしょう。
さらに1999年、サン・テミリオンの有名な醸造コンサルタントである「ステファン・デュルノンクール氏」が責任者になってからは様々な改革が行われ、ワインの質をさらに向上させることができました。
手作業で収穫されたブドウはトラクターで運ばれていましたが、ステファン・デュルノンクール氏の改革によって、現在は容量の小さいカジェットで運ばれています。
澱との接触期間を長くとる介入最小限主義などの技術も積極的に取り入れ、複雑味のあるワインに仕上げることにに成功しました。
こういった技術革新により、シャトー・プリューレ・リシーヌはより高品質になり、現在も注目されるワインとして君臨しているのです。
シャトー・プリューレ・リシーヌは、メドック格付けで第4級に格付けされています。
それだけでなく、世界的に有名なワイン評論家ロバート・パーカー氏は、シャトー・プリューレ・リシーヌを以下のように評価しました。
「プリューレのワインは、現代的で知的なスタイルに造られる傾向にある。しなやかで熟成が早いが、タンニンを豊富に含み、良質なヴィンテージでは8年から12年はよく熟成するほどの実力がある。価格はいつも手頃だ」
畑の改良やシャトーの修復などの長年の努力が、このような高評価に繋がったと言えるでしょう。
マルゴーAOCで注目を浴びているボルドーワインにもかかわらず手頃な価格で入手できる点も、シャトー・プリューレ・リシーヌの素晴らしいところです。
・カベルネ・ソーヴィニヨン
・メルロー
・プティ・ヴェルド
・カベルネ・フラン
こちらではそれぞれのブドウ品種の特徴についてご紹介いたします。
カベルネ・ソーヴィニヨン
カベルネ・ソーヴィニヨンは栽培面積世界1位を誇る、世界的に人気のあるブドウ品種です。小さめの粒と厚めの果皮が特徴で、濃い色合いのワインに仕上がります。
強めのタンニンと酸味からなる骨格がしっかりとした味わいを持ち、凝縮されたカシスなどの果実の香りと、清涼感のあるミントの香りを感じられます。
シャトー・プリューレ・リシーヌの属するボルドー地方が原産のブドウですが、ボルドーではカベルネ・ソーヴィニヨンを100%使用したワインを造ることはほとんどありません。
基本的にメルローなどのブドウ品種とブレンドされ、ワインに骨格と力強さを与える役割を担っています。
シャトー・プリューレ・リシーヌでも主体として使用されており、長期熟成にも向いているブドウ品種です。
メルロー
メルローも同様に、フランスのボルドー地方が原産となる赤ワイン用ブドウ品種です。こちらもカベルネ・ソーヴィニヨンと同様に世界中で栽培されており、生産量はカベルネ・ソーヴィニヨンに次ぐ2位を誇っています。
熟したプルーンやブラックベリーの果実味と、チョコレートやコーヒーの香りが特徴。
タンニンと酸味はそこまで強くなく、まろやかな味わいです。
シャトー・プリューレ・リシーヌでもメルローを25%以上の比率で使用しており、強めのカベルネ・ソーヴィニヨンをメルローとブレンドする事で、なめらかさを加えた上品な味わいへと仕上げています。
プティ・ヴェルド
プティ・ヴェルドも、主にボルドー地方で栽培されているブドウ品種です。特徴は、黒紫のような濃い色味、しっかりめのタンニン、スパイスのような風味。
カシス、ブルーベリー、ブラックペッパー、コーヒーのようなアロマを持ち、酸味もタンニンもはっきりしていて存在感がある品種だと言えるでしょう。
シャトー・プリューレ・リシーヌでは3%~9%くらいの比率でブレンドする事で、ワインにしっかりしたタンニンとアクセントを与えています。
カベルネ・フラン
カベルネ・フランは、全世界の栽培面積の約7割をフランスが占めています。「ブルトン」「ブーシェ」といった呼び名もある赤ワイン用ブドウ品種です。
カベルネ・ソーヴィニヨンに似ていると言われますが、カベルネ・フランはより熟すのが早く、薄い色あいに仕上がるなどの違いがあります。
酸味も軽やかで、エレガントな味わいのワインに仕上がるのが特徴です。
ロワール地方ではカベルネ・フラン100%のワインも見られますが、主要産地であるボルドー地方ではブレンド用として栽培されることが多く、カベルネ・フランを主役としたワインが造られることはあまりありません。
シャトー・プリューレ・リシーヌでも数%のカベルネ・フランをブレンドする事がありますが、ヴィンテージによってはブレンドがないものもあります。
さらに、シャトー・プリューレ・リシーヌを存分に味わえるよう楽しみ方もまとめましたので、ぜひご参考ください。
シャトー・プリューレ・リシーヌの選び方
まずご注目いただきたいのは、ヴィンテージ(ブドウの収穫年)による味わいの違いです。シャトー・プリューレ・リシーヌは、ヴィンテージによってブドウ品種のブレンド割合が異なります。
基本的にはカベルネ・ソーヴィニヨンが多く含まれているのですが、年によってはメルローの割合が多めのものもあります。
メルローの割合が多いワインは、なめらかで柔らかい印象があり味わいがとても上品ですので、ワインを飲み慣れていない方にもおすすめです。
選ぶ時に注意したいのが、1970年代のものは評論家からの評判が悪く、1989から1998年までの十年間は大量生産の方針を取っていたという事です。
そのため評価が安定して高くなったのは、ステファン・デュルノンクール氏の改革が実を結んだ2000年以降ごろからだと言われています。
ワインショップソムリエでは厳選したヴィンテージのシャトー・プリューレ・リシーヌを取り扱っていますので、安心してお選びいただけましたら幸いです。
また、このシャトーは白ワインも造っていますが、白ワイン用のブドウ畑はごく小規模です。大半が赤ワイン用のブドウ畑となっていますので、やはり飲んでみるのであれば赤ワインでしょう。
セカンドワインもありますが流通が多くないため、ファーストワインである「シャトー・プリューレ・リシーヌ」がおすすめです。
全体的にはロバート・パーカー氏が「知的で現代的」と評価したように、熟したベリーやチェリーなどの果実味があり、ハッキリとした骨格がありながら、その中にしなやかなタンニンが感じられる女性的な仕上がりになっています。
いずれにしても、メドック格付けに見合った味わいとハイレベルな品質であることに違いありません。
シャトー・プリューレ・リシーヌの楽しみ方
シャトー・プリューレ・リシーヌは、マルゴーらしい「上品でエレガントな味わい」が特徴のワインです。澱との接触期間を長くとる介入最小限主義により、ブルーベリー・ブラックベリー・ブラックチェリー・カシスなど、より多くの果実味を引き出しています。
上品ながら骨格はしっかりしていますので、料理と一緒に楽しむ際はメインのお料理やお肉料理全般に合わせやすいでしょう。
特にビーフストロガノフや、ビーフシチュー、ラム肉のトマト煮などの、味が濃いめの肉料理とのマッチングは抜群です。
お食事と一緒に楽しむのも良いですが、単体でお飲みいただくのもおすすめ出来ます。
または他のボルドーワインと飲み比べてみたり、メドックの格付けワインと比べてみると、シャトー・プリューレ・リシーヌならではの特徴が分かって面白いでしょう。
ロバート・パーカー氏が「8年から12年はよく熟成するほどの実力」と評したように、熟成にも耐えますので、より熟成感がほしい場合はすぐに飲まず寝かせておいて飲み頃を見極める形でもお楽しみいただけます。
バランスの取れた上品な味わいと豊かな果実味を持つ、いま大注目のマルゴーワイン。
さらに嬉しい事に、メドック格付けワインの中ではコストパフォーマンスに優れるワインでもあります。
是非この機会に手に取ってみてはいかがでしょうか。
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