ヴェレゾン ピノノワールロゼ VERAISON PINOT NOIR ROSE
カーヴ・サン・ヴェルニ CAVE SAINT VERNY
この地域が生みだす最も有名なものは実はワインではありません。
もっとも基準が厳しく、生活に欠かせない、あるもの、
そう、それは“水”です。
オーベルニュはフランスで最も有名な採水地で、
ミネラルウォーターの水源は109もあります。
日本よりはるかに厳しいEU基準では、ナチュラルミネラルウォーター(汲み出したまま一切の処理をしていない水)は、水そのものが綺麗で美味しいことはもちろん、EUの基準では水源地周辺の環境保護も義務付けられています。
そのため、オーベルニュ地方はヨーロッパ最大の自然保護区と呼ばれていることをご存知ですか?
住む人々の自然に対する意識の高さから、水源地周辺での農業は有機栽培も当たり前です。
この地でとれた野菜は、今ではオーガニックのブランド野菜としてEUの原産地名称保護の認定を受け、最も人気の高い産地の一つとして支持されています。
パリからおよそ400km、フランスの地図でいうと、ちょうど真ん中にくる場所が
オーベルニュです。
フランスの地方で「オーベルニュ」と聞いてピンとくる方は少ないかもしれません。
ワイン産地としては全然知られておらず、また旅行しようにも山間のためアクセスがしずらい場所にあります。
オーベルニュの魅力は、なんといっても美しい自然!!
シンボルは「ピュイ・ド・ドーム」という火山。
以前ミネラルウォーターの「ボルヴィック」のラベルに書かれていた、美しい緑色の山です!!
実はオーベルニュ一帯は火山が多く、この辺りはシェヌ・デ・ピュイ(Chaine des Puys)火山群と呼ばれています。(ピュイとは現地の方言で、綺麗なアポロ型、三角錐型火山を指します)
この火山群のおかげで、ここオーベルニュはミネラル・ウォーターの水源がフランスで一番多くあることでも知られており、その数はなんと109!!
中でも一番有名なのがボルヴィック。
この美しい自然を背景に独特の文化をはぐくんできたオーベルニュ地方。
ミネラルウォーターもさることながら、「ブルー・ドーヴェルニュ」やフルム・ダンベールといった青カビチーズ、有名なキノコ「セップ」が取れるグルメエリア。
レストランの格付けで有名な「ミシュラン」の本拠地も、実はここオーベルニュなのです。
そんなグルメな土地で日々飲まれるために造られるワインは、厳しい目の中で、洗練された品質になっていったのかもしれません。
このワインの造り手「カーヴ・サン・ヴェルニ」は、オーヴェルニュ地方の協同組合です。
ワイン産地として有名とは言えないここオーベルニュ地方。
しかし、ただの協同組合ではありません!!
あのミシュランの本拠地オーベルニュの人々の舌を満足させる地ワインを造りつづける優秀な組合だったのです!!
協同組合であるカーヴ・サン・ヴェルニは、このピュイ・ド・ドーム地方ワイン生産のブレーンとして、大切な役割を果たしています。
この組合の醸造家と栽培技術者は、栽培家たちのぶどう畑へ頻繁に足を運び、区画ごと、さらに列の状態まで一つ一つ把握するように努めます。
そして適宜助言、指示を与えています。
同時に、畑の状態やその時の対処の仕方など、些細なことでもデータベースとして蓄積、管理を行います。
どの畑にどのブドウ品種を植えるのが最もよいのか、いつ収穫するべきか、どの程度熟せばよいのか・・・
伝統と経験に加えて、このような詳細なデータに基づき、ブドウ栽培や畑が管理されます。
醸造家の役割はただ指示するだけではありません。
栽培家に頑張ってもらうよう、一人ひとりに真摯に向き合います。
例えば、良い品質のブドウを納めればそれを評価し、栽培家は高値でブドウを販売することができます。