Emmanuel Rouget
エマニュエル・ルジェ
「ブルゴーニュの神様」と呼ばれる、かのアンリ ジャイエ氏を叔父に持つエマニュエル ルジェ氏は、偉大なる叔父からワイン造りを学びました。
1979年からアンリ・ジャイエの傍らでブドウ、ワイン作りの哲学を直接学び、最もアンリ・ジャイエと共に行動したと言われています。
1985年、エマニュエル・ルジェは自身のファーストヴィンテージをリリースしました。その時点から、アンリ・ジャイエはクロ・パラントゥーを含め、ヴォーヌ・ロマネの所有畑を徐々に彼に引き継いで行きました。
アンリ自身は、1996年には引退へ向けて行動を始めていたといわれています。その後、2001年、ブルゴーニュの神様といわれたアンリ・ジャイエは正式に引退し、2006年にこの世を去りました。
エマニュエル・ルジェのワイン造り
叔父アンリ・ジャイエの教えを尊重し、最高品質のものを造るという姿勢のエマニュエル氏のワインは、非常に繊細で芸術とも言える出来上がりになっています。
葡萄栽培はアンリ ジャイエ氏の哲学を受け継ぎ、出来るだけ自然な方法で育てること、葡萄の収穫は早すぎても遅すぎてもいけないので、その年にとって適切な収穫時期を見極めること、収穫量を厳しく抑制することを心掛けています。収穫は全て手摘みで、除梗を100%行っています。
アルコール醗酵前に5~7日間低温浸漬をし、アロマとブドウのエッセンスを引き出します。アルコール醗酵にはコンクリートタンクを使い自然酵母で15~20日間行われ、約18ヵ月樽で熟成させてから軽めに清澄をし、フィルターにはかけずに瓶詰されます。
アンリ・ジャイエがゼロから造り上げた1級畑「クロ・パラン・トゥー」
ブルゴーニュ好きなら、ある意味DRC以上に特別と感じられるかもしれない伝説的な畑です。
クロ・パラントゥーは、特級リシュブールの北部に面した北東向きの斜面の1級畑ですが、アンリ・ジャイエがこの畑を手にした時には、二度の大戦で荒廃し、惨憺たる様相でした。
アンリはこの畑を柔らかくし、健全なブドウが育てられるよう、心血を注ぎました。
クロ・パラントゥーは、まさにアンリ・ジャイエ自身が、自身の理想と哲学を表現できる畑をほぼゼロから再構築したものです。
アンリ・ジャイエが心血を注いだクロ・パラントゥーは、現在、メオ・カミュゼが0.72ha、エマニュエル・ルジェが南側の0.28haを分割し、所有しています。