シャトー・ディケム
CHATEAU D'YQUEM
世界で最も有名な貴腐ワインであるシャトー・ディケムと同じ畑のブドウを使用し、ディケム同様に並外れたこだわりで極少量だけ造られる辛口白ワイン |
貴腐ワイン「ソーテルヌ」最高峰のシャトー・ディケムが極少量仕込む辛口白ワインが、このY(イグレック)です。もともとブドウが完全に貴腐化せずディケムを生産できなかった年、または辛口白ワインに適した条件の年のみ造られていた例外的なワインでした。(1959年~2004年の間は32ヴィンテージのみ製造。)しかし、2004年以降は、シャトー・シュヴァル・ブランから招かれたピエール・リュルトン氏の指揮のもと、ブドウ栽培の管理体制が整えられ、毎年造られるようになりました。ブドウ品種は基本的にソーヴィニヨン・ブランを3/4、セミヨンが1/4ですが、最終的なブレンドはテイスティングを行いつつ慎重に決められます。
世界3大貴腐ワインといえばフランスのソーテルヌ、ドイツのトロッケン・ベーレンアウスレーゼ、そしてハンガリーのトカイ・エッセンシアが挙げられます。中でもソーテルヌには格付けがあり、その筆頭に君臨しているのが、このシャトー・ディケムです。1855年にボルドーワインの格付けが為された時、白ワインで対象となったのはソーテルヌとバルザックだけでしたが、その際シャトー・ディケムは、類稀な品質により唯一「特別第1級」に選出されています。狂気的に品質にこだわる様子、その完璧主義はつとに有名で、「ブドウの樹一本からグラス一杯のワインを造る」と言われるほど、徹底した選果を行い極上のワインを作り出しています。