Chateau Tour des Gendres
シャトー・トゥール・デ・ジャンドル
3代目のリュック氏は、隣のボルドー地方に比べて評価が低いベルジュラックワインの品質向上を目指し、ワイン造りをスタート。
現在、ブドウ畑は契約畑を含め全54ha。そのうち39haがビオロジック、残り15haでビオディナミを実践している。
リュック氏が重視しているのは、テロワールを表現した個性のあるワイン造りだ。
「品質の特性よりも、土地の特性を出すこと。1996年からビオロジックを実践し、2000年以降、自分たちの目指すワインができるようになった。」
と言う。
また、「ビオロジックは心の産物。単に質の良いワインを造るのではなく、土地の特徴の違いがでたワインができる。
近年、総じて皆、良質のワインを造っているが、個性がない。個性のあるワインを造るべきだ」とも。
~ワイン王国55号より~
「リュック・ド・コンティは、その若さにもかかわらず、新星
ベルジュラックの生みの親としての役割を果たしている。
彼はただ単に自分の畑をブドウ栽培の模範となる畑とし
ただけではない。
彼の情熱、寛大さ、および柔軟性があってこそ、彼と同じ
様な理想主義の若い世代の生産者達を世に知らしめ、精
神的に助けることができたのである。」
~フランスワイン格付け2004~
「20hlのみの少ない生産量で飲める人は僅か。 紫がかったガーネットの色調、香りは強く特徴的、
赤果実、黒果実、スパイスの素晴らしい香り。心地よい丸みのあるアタック、味わいは強く、力強
いタンニンやアロマが織り込まれた構造を持つがそれだけではなく僅かな苦みがあり、それはポ
テンシャルを意味する。」
「コンティ2007(白ワイン)は、活き活きとした味わい、余韻の長さ、エキゾチックなフルーツのアロ
マがある。」
祖父の代にイタリアから移民し、南仏を歩き回った末、
現在の畑を購入。
当時この地域で産するワインは品質の低いものでした
が、彼は高品質のワインを目指しました。
1986年、このシャトーの最初のワインが リリース。
彼の造るワインは、良質なボルドーを思わせますが、
ボルドーに比べ割安なワインとして知られています。
しかし、一番大切なのはスタンダードクラスの品質を
より高く保つことであると考えています。
ぶどうは、除草剤や化学的物質を使わ
ない、ビオ的な方法で育てられ、醸造方
法にも良質ワインを造るための様々な工
夫がなされています。
フランス国内での評価は非常に高く、フ
ランスの信頼のおけるワインガイド「ギイ
ド・アシェット」など、多くの雑誌やワイン
ガイドに、この地区を代表する生産者と
して掲載されています。
[2008]キュヴェ・デ・コンティ
輝きのあるイエロー。やや凝縮感のあるフルーツのアロマ、
完熟したブドウにより作られた印象。後からスパイスなど複
雑な香りが出てきます。
味わいは、ややしっかりしたボディの飲み心地の良い活き
活きとした辛口白ワイン。 余韻が長く、ゆっくり楽しめるコ
ストパフォーマンスの良い 南西ワインの代表的存在。
[2007]クラッシク・ルージュ
やや若い印象のある紫がかったガーネット。香りは力強く、
黒系ベリーの果実や、スパイス、土っぽい ニュアンスもあ
り、丁度良い凝縮感で旨味も感じる。
タンニンを和らげる為に使用した古樽の印象は品が良く、
素晴らしいテロワールを持つベルジュラックのポテンシャ
ルの高さを感じます。飲み手を飽きさせない複雑味のある赤。