マルゴー・デュ・シャトー・マルゴー
MARGAUX DU CHATEAU MARGAUX
『1980年代にシャトー・マルゴーは文字通りよみがえり、それ以降は連続して100点満点に近いワインを生み出している。』
~ロバート・M・パーカーJr.著「ボルドーBordeaux第4版」~
優美なる『ボルドーの女王』と謳われ、5大シャトーの中で最も女性的と言われるシャトー。
小説やドラマへも度々登場していることから、おそらく日本で一番有名なワインの一つではないでしょうか。
評論家からも非常に高い評価を受け、世界的な需要も高いため、当たり年のワインは市場で10万円前後で取引されていた事もある、世界最高峰の高級ワインです。
普段飲むことが困難な、このシャトー・マルゴーに、より気軽に楽しめるセカンドワインがある事は知られていました。しかし、1997年以降、公には姿を現さないものの、ひそかに特定の場所にだけ流通している、幻のサードワインが存在する、という噂が聞こえ始めました。
<公にされた、限定ワイン「マルゴー・デュ・シャトー・マルゴー」>
それまで、特定の業者にしか流通していなかったこのサードワインですが、歴史的な当たり年、2009年から、ついに公にリリースされるようになりました。
とはいえ、生産量はほんの僅かなのに、世界中からの需要があるため、卸先は従来の取引先、フランス国内、イギリス、アメリカ、そして日本、その中でもわずかなレストランだけが扱えるという、本当に希少なワインです。
2009年のミレジメの質は素晴らしく、最高のものを作り出そうという私たちの意欲が、かつてないほどの品質の高いサードワインを生産することを可能にしました。今までと同じように目方売りすることが残念に思われました。そのため、パヴィヨン・ルージュと同じように大樽で熟成させ、15ヶ月経ってからボトル詰を行いました。これが、シャトー・マルゴーのマルゴーの最初のミレジメの誕生だったのです。
<シャトー・マルゴー公式HPより>
"5大シャトーの中で最も女性的なシャトー・マルゴー"
Chateau Margaux
シャトー・マルゴー
フランス・ボルドー地方メドック格付け1級シャトー。
「ワインの女王」にたとえられるボルドーワインの中でも、シャトー・マルゴーの味わいは、力強さの中にもエレガントさを備え、「ボルドーの女王」と呼ぶに相応しいワインです。
長い並木道の先にそびえる白亜のシャトーも、醸造所とは思えないお城のようなたたずまいで、まさに美しき女王の趣をかもし出しています。
シャトーの歴史は古く、ラベルのデザインにもされているシャトーの館は、12世紀には豪族ダルブレ家が所有し、ラ・モットと呼ばれ、その後、モンフェラン家やデュルフォールの領主に引き継がれ、14世紀の初めにはイギリス国王エドワード3世の住居ともなり、旧ギュイエンヌ地方の強固な城塞のうちの一つとも言われました。
16世紀には名声を残しており、ルイ15世の寵妃マダム・デュ・バリ、マルクス主義で有名なエンゲルス、文豪ヘミングウェイなど多くの著名人を魅了し、中でも、ヘミングウェイは生まれたばかりの孫娘に「このワインのように女性らしく魅力的に育つように・・・・」と"マーゴ(マルゴーの英語読み)"という名を贈り、この娘が後に映画女優のマーゴ・ヘミングウェイになったことはよく知られています。
土壌は砂礫質が厚く、繊細で香りの良いワインを生み出します。栽培面積は78ha(白は12ha)で、砂礫質の土壌にカベルネ・ソーヴィニヨン種や、プティ・ヴェルド種を、粘土質が多い土壌にメルロー種を育てています。
長い瓶熟成を経て花開くワインは、華麗で繊細で、美しい余韻をもち、力強さの中に柔らかさがあり、エレガントなスタイルです。
また、カベルネ・ソーヴィニョンの比率が高いため、時間の経過とともにより特徴が出てくる、持久力のあるタイプのワインです。