ドミニク・ローランのワインの特徴と通販での選び方
”ブルゴーニュの鬼才”と言われる造り手「ドミニク・ローラン」。
彼が造り出すエレガントなワインは、世界中の多くのワイン愛好家を魅了しています。
こちらでは、そんなドミニク・ローランのワインの特徴を詳しくご紹介いたします。
年代を見てわかる通り、実はそれほど長い歴史があるわけではありません。
しかし、その品質の高さが話題となり、瞬く間に注目のドメーヌ(生産者)となったのです。
そんなドミニク・ローラン氏はもともと、父親が営んでいる菓子店でパティシエとして働いていました。
なぜ、パティシエだった彼がワイン造りの道へ移行したのかというと、大のワイン好きだったからとのこと。
まだ飲酒できない10代の頃から、父親や叔父にワインを贈っていたというエピソードも語られています。
そんなワイン好きのドミニク・ローラン氏は「自分自身もワイン造りに関わりたい」という思いを強く抱くようになり、1989年にネゴシアン業(卸売業者)を始めたのです。
ネゴシアン業という事で当初は自社畑を所有せず、他から仕入れたワインを元にして醸造や熟成を行っていましたが、2006年には自社畑を入手。
自身の名を冠した「ドメーヌ・ドミニク・ローラン ペール・エ・フィス」を設立しました。
現在では彼の息子であるジャンとともに、生産者としてもワイン造りに携わっています。
そんなドミニク・ローランのワインを語る上で外せないのは、「新樽200%」というキャッチコピーでしょう。
この新樽200%というのは一体何かというと、ネゴシアン時代にドミニク・ローラン氏が始めた独創的な熟成方法です。
まず、他からワインを樽ごと買い付けた後、すぐに100%の新樽へと移し変えます。
これは通常は1度だけ行う工程なのですが、ドミニク・ローラン氏はさらに半年後に別の新樽に移し変え、樽の風味を効かせたワイン熟成を行いました。
このように100%の新樽で熟成を2度行うことから、「新樽200%」と呼ばれるようになったのです。
そして、有名なワイン雑誌「ワインスペクター」でこの方法が取り上げられると、ドミニク・ローランは一気に注目されるようになりました。
実は、新樽200%という熟成方法は当初から行われていたわけではありません。
ある時ドミニク・ローラン氏がワインの熟成を終えてテイスティングすると非常に良質な味わいになっており、その原因を調べてみたところ、そのワインはすでに新樽で熟成されていたものだと判明したのです。
つまり新樽での熟成が2度行われており、意図せずして新樽200%の状態になっていたわけですね。
この味わいに感動したドミニク・ローラン氏は、以降この熟成方法を続けていくようになります。
入手が難しい極上の木樽を潤沢に調達し、樽の持つ贅沢な風味を存分に活かしたスタイルの熟成を行いました。
買い取るワインの基準も非常に細かく定めており、古株から手摘みで収穫されたブドウで、房のまま発酵させたものを採用。
新樽200%というワードが先行しがちですが、こうした細かいこだわりを持ってコート・ドール中の多種多様なアペラシオンを追求し続けた彼だからこそ、一流のネゴシアンとしてその名を馳せるに至ったのです。
「ドメーヌ・ドミニク・ローラン ペール・エ・フィス」を立ち上げた後は、経験から得た「樽の品質こそがワインの質を左右する」という答えのもと、オリジナルの樽制作にも着手しはじめます。
自身の手で最高の木材を選別し、3~7年の期間をかけて自然乾燥させるなど、並みならぬ情熱をかけて樽作りを追求しました。
のちに彼は「ワイン造りよりも樽作りのほうが時間がかかった」と語っているほどです。
また、無農薬&有機栽培というビオディナミ製法にもこだわり、近年では新樽の比率も変化しています。
一律に全てのワインが新樽200%というわけではなく、ワインの個性に合わせて敢えて新樽100%に留める時もあるそうです。
そんなドミニク・ローランのワインの特徴ですが、新樽特有の強すぎる香りのない、エレガントで柔らかさのある「芳醇な果実味」があげられるでしょう。
近年では有名なワイン評論家ロバート・パーカー氏から、数少ない「5つ星生産者」の評価を得たことでも知られています。
その個性的で力強いワイン造りによって、数々のワイン愛好家から「ブルゴーニュで5本の指に入る醸造家」と称されているのが、ドミニク・ローランなのです。
ピノ・ノワールは世界で広く栽培されているブドウ品種で、栽培面積は世界10位。
国によって呼び名が異なり、例えばイタリアでは「ピノ・ネロ」、ドイツでは「シュペート・ブルグンダー」と呼ばれています。
原産地は同じくフランスのブルゴーニュ地方で、4世紀頃から造られていた記録があり、歴史の古いブドウです。
冷涼な気候を好む品種のため、涼しいブルゴーニュ地方は栽培に最適なエリアであることから、ブルゴーニュワインはほぼピノ・ノワール100%で造られており、ドミニク・ローランにおいても主要品種となっています。
ブドウ自体の特徴としては、粒の色味は黒に近い紫色で、果皮は比較的薄め。
果皮が薄いため病害に弱く、栽培が難しい品種です。
ピノ・ノワールを使用したワインは、軽口で繊細な味わいに仕上がります。
赤ワインというと渋めな味わいを想像するかもしれませんが、ピノ・ノワール100%のワインはタンニンが少なめですので、飲みやすい口当たりに感じられるでしょう。
ドミニク・ローランでは「上質なピノ・ノワールが持つオイリーな感覚は、新樽でこそ得られる」という考えのもと、最高品質の新樽を用いたワイン造りが行われています。
さらには新樽200%の技巧を用いて熟成させるため、複雑味と深みのある芳醇な味わいに仕上がっているのが特徴的です。
ご購入を検討されているお客様は、是非こちらを参考にしてください。
ドミニク・ローランのワインの選び方
ドミニク・ローランのワインに使用しているブドウは、いくつかのグラン・クリュ(特級畑)とプルミエ・クリュ(1級畑)で栽培されています。ワイン名の最初にはクリュの名前が記されており、このクリュによってブドウの持つ個性が異なってきますので、それぞれの特徴を見ていきましょう。
まずは、グラン・クリュの一つである「シャンベルタン・クロ・ド・ベーズ」。
こちらはコート・ド・ニュイの最北部に位置しており、13世紀頃から知られているグラン・クリュのシンボル的存在です。
シャンベルタン・クロ・ド・ベーズのピノ・ノワールは、力強いタンニンと複雑味が特徴。
さらに、凝縮感もあり、豊かなアロマも感じられます。
「ナポレオンはシャンベルタン・クロ・ド・ベーズ以外のワインは飲まなかった」という言い伝えがあるほど、秀逸な品質です。
同じくグラン・クリュとしては、ヴォーヌ・ロマネの「ロマネ・サン・ヴィヴァン」も挙げられます。
こちらのピノ・ノワールは繊細さと複雑さから「官能的」と表現され、長期熟成にも耐えうるポテンシャルの高さが特徴的です。
続いて、プルミエ・クリュの「レ・スショ」。
こちらは2つのグラン・クリュの間に位置しており、唯一無二のプルミエ・クリュと言われています。
レ・スショの特徴は、みずみずしさ、土っぽさ、スパイシーさを感じられること。
また、なめらかなタンニンと、気品溢れる味わいに仕上がっています。
自社畑である「ニュイ・サン・ジョルジュ」も見逃せません。
こちらで栽培されたブドウは手摘みで収穫された後、新樽60~70%で15~18か月熟成されます。
カシスのような果実味を感じられ、コクのある絶妙なバランスのワインに仕上がります。
一般的にクリュの等級が高いほど価格も高くなりますが、いずれも高品質ですぐに売り切れるほど人気の実力派ワインであり、ドミニク・ローランならではの上品で個性的な仕上がりとなっています。
ロバート・パーカー氏から数少ない「5つ星生産者」として評価されているドメーヌ。
ワインショップソムリエではその中から厳選したワインを取り扱っていますので、安心してお選びいただけましたら幸いです。
ドミニク・ローランのワインの楽しみ方
ドミニク・ローランのワインの特徴の一つでもあるのが、最高品質の新樽を使用した、新樽200%での充分な熟成です。そのため購入後すぐに開栓したとしても、樽の持つ上品で複雑な香りやエレガントで芳醇な果実味を充分にお楽しみいただけるでしょう。
熟成による深い味わいを好むお客様には是非、おすすめしたいドメーヌとなっております。
料理と一緒に楽しむ場合は、しっかりした風味の牛肉や羊肉と合わせると良いでしょう。
例えば、ビーフシチューやローストしたラム肉などがおすすめです。
ワインの風味と豊かな香りと合わさって、より食材の味わいを感じることができます。
さらに、ウォッシュタイプのチーズも相性が良いので、是非エポワスなどをおつまみにお楽しみください。
そして、普段のお食事に合わせるだけではなく、ホームパーティーなどの華やかな場にも最適です。
グラン・クリュの逸品なら大切な日に開けるのもいいですし、大切な人へのプレゼントとして使用しても喜んでいただけます。
また、ピノ・ノワールは同じ地域でも土地によって味わいや香りに違いが出やすい品種です。
そのため同じブルゴーニュワイン同士で飲み比べてみても、その違いがお楽しみいただけるでしょう。
世界が認めた品質とエレガントさが特徴のドミニク・ローラン。
最高の新樽にこだわった大人気ワインの実力を、是非この機会にお試しになってみてはいかがでしょうか。
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