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カラクは、ヴィニャ・マーティのプレミアムレンジの中では比較的新しいワインで、2012年がファーストヴィンテージです。
2012年のチリは、ラ・ニーニャ現象により通常よりも涼しい年でした。マーティ氏は、ワイン製造中に、このヴィンテージで満足が行くファーストワイン「クロ・デ・ファ」を造ることが難しいと判断しました。他所に桶売りするという選択肢もありましたが、自身で手塩にかけて育てたブドウから仕込んだワインを売ることができず、半ばあきらめの気持ちで、各品種のワインを全てブレンドし、樽に入れたまま放っておきました。(この2012年には、クロ・デ・ファとSERは1本も生産されていません。)
その後忙しさから、2012年のブレンドワインの存在を忘れていましたが、2014年に、ふとしたきっかけでこのワインの存在を思い出し、試飲してみたところ、思いがけない良い味わいになっていたことに驚かされたそうです。そこで、マーティ氏は、このワインに「カラク」と名づけ、クロ・デ・ファのセカンドワインとして売り出すことにしました。
ボルドーの格付けシャトーでは、ムートン・ロートシルトがセカンドワインであるプティ・ムートンを造るように、ファーストに達しなかったロットや、若木の畑から収穫されたブドウ等を使い、セカンドワインが造られることが一般的になっています。このセカンドワインは、ファーストワインより当然安価ですが、畑仕事の手間暇や、醸造チームがファーストと変わらぬ仕事で取り組むため品質が非常に高いことから、世界的に人気があり、時にはファーストワインより早く売り切れることも。長期熟成向きの格付け上位クラスの場合、セカンドの方が若くして楽しめるという利点もあります。
意を決してリリースされたこのセカンドワイン「カラク」は、その品質の高さと、それに比して安く設定された価格から瞬く間に売れてしまいました。完売後、世界中の取引先より「あのカラクを復活させてほしい」というリクエストが相次いだため、マーティ氏はカラクを「クロ・デ・ファ」のセカンドワインとして毎年リリースすることを決めました。
しばらくの間は、クロ・デ・ファと同様に、アルト・マイポのD.O.ピルケのブドウを主体に造られていたカラクですが、徐々に地球温暖化の影響がみられるようになり、冷涼な気候や水分が必要なメルロ種の生産量が減り始めました。
2018年に、縁あってマーティ氏がアルマヴィーヴァを手掛けた時代に発見し、チリでトップクラスのカルメネールを生む地と確信を抱いたD.O.カチャポアル・ヴァレーの畑を手に入れることができたため、2018年ヴィンテージからは、ワインにボリューム、滑らかさを表現するために、このD.O.カチャポアル・ヴァレーのカルメネールも使われるようになりました。
森羅万象の女神パチャママは、この二人を不憫に思い、戦士をアンデス山脈へと変えました。そして、姫の墓があった場所に、ターコイズブルーの美しい泉が湧き出ました。その色は、ちょうど姫の瞳の色と同じでした。この戦士と姫は、それ以来、その土地に住む人々にとって大地の守り神であると考えられてきました。この、アンデス山脈に姿を変えられた戦士の名が「カラク」です。クロ・デ・ファの畑からは、この「カラク」の体躯、雄大なアンデスの山並みが一望できるのです。
ボルドーで例えば、広域のボルドーの中にメドックがあり、さらに限定されたポイヤックがあるのと同じ形になります。DOピルケの土壌を一言であらわせば「マルゴーとポイヤックを合わせたような土壌」。粘土質の土壌、上部にはところどころ深く、砂利質の水はけの良い土壌が広がります。砂利質が深く水はけが良い場所にはカベルネ・ソーヴィニョン、粘土質の部分にメルロ、そして大きな石が転がる(ちょうどローヌを彷彿させるような)水はけのよい場所にシラー種が、それぞれ植えられています。
パスカル・マーティ氏は、何よりもこのピルケという場所のポテンシャル、テロワールを信じています。「チリにはテロワール、ヴィンテージの個性は存在しない、と言う人もいる。多くのワインは、確かに毎年美味しく、安定している。ボルドーのように、当たり年だから飲みたい、という声もあまり聞かない。 しかし、それは一つのワインを、広大な畑で大量に作ることで、標準化されているのが原因だと思う。個性がぼやけて、平均化されてしまうからだ。ある特徴的な土壌があって、その土地から収穫されたブドウだけでワインを造れば、テロワールはもちろん、ボルドーのようにヴィンテージの個性がしっかり感じられる。 例えばクロ・デ・ファのあるピルケは、小区画でチリでは標高がもっとも高い。昼夜の寒暖差が激しく、霧がよく発生する。表土は水はけが良い石灰質、地中は粘土質という土壌だ。この土地から生まれるワインの味わいのベースは変わらない。そして、その味に加えて、その年の気候によってワインの味わいは毎年変わる。」
カチャポアル・ヴァレーの東側は、アンデス山脈からもたらされた砂利や砂質の土壌で非常に水はけが良いのが特徴です。夏場は極度に乾燥するため、灌漑を行う生産者も多くいます。
対して、西側は肥沃なローム層となっており、粘土の層のおかげで夏でも適度に水分を供給する事ができるため、カルメネールの栽培に向いています。
粘土質土壌という点ではメルロにも適しているように思えますが、メルロにとっては、カチャポアル・ヴァレーの気温は高すぎます。半面、晩熟型のカルメネールにとっては、この暑さはまさに天恵で、おかげで果実は完熟し、ボリュームたっぷりで芳醇な味わいのワインに仕上がります。
ヴィニャ・マーティのカルメネールは、この西側エリアの畑のもので、畑の密植度も周囲より高いのが特徴です。(密植度があがると、一般的にブドウの凝縮度があがります)
パスカル・マーティ氏は、アルマヴィーヴァを手掛けた際、チリのアイデンティティでもあるカルメネール種を使う事を考えました。そしてチリ国内のテロワールを調査した結果、当時ベストと判断されたのが、このカチャポアル・ヴァレーだったそうです。彼は、実際アルマヴィーヴァにはこのカチャポアル・ヴァレーのカルメネールを使っていた、と語っています。
(現在は、アルマヴィーヴァのカルメネールの産地に関しては公開されていません)
五大シャトー「ムートン」、カリフォルニアの「オーパス・ワン」の後に、チリを代表するプレミアムワインの「アルマヴィーヴァ」を手掛けた時、彼はチリの類まれなテロワールを知りました。しかし、現状の大規模生産では、そのポテンシャルを引き出すだけのワイン造りが出来ない事にも気づいていました。彼の胸の内には、自身のワイナリーを造りたいという思いが芽生えたのもこの頃です。
2003年、アルマヴィーヴァでの自身の役割を果たした、との思いから、彼は自身のワイナリー設立に向け、動き始めます。コンサルタントとして世界中を回りつつ、ワイナリー設立準備を進めました。
「あのムートン、オーパス・ワン、アルマヴィーヴァを手掛けたパスカル・マーティ氏が新ブランドを立ち上げる」
噂を耳にし、ワイン業界内外で彼の夢に共感した人が続出しました。例えば「ロード・オブ・ザ・リング」で有名な映画会社ニューライン・シネマ(現ワーナーグループ)のマイケル・リン氏や、元バロン・フィリップ・ロッチルド社の社長で、現在アメリカで輸入会社を経営するオリヴィエ・ルブレ氏もバックアップを申し出ました。
多くの人々の夢も乗せて、2008年、満を持してマーティ氏自らのワイナリー「ディオニソス・ワインズ」を設立。2013年、ヴィニャ・マーティと自身の名を冠したワイナリーへと変更、生涯をかけたプロジェクトとしての意気込みを表現するに至ります。
カサ・デル・セロとは、直訳すれば「山に佇む小屋」ですが、ここではマーティ氏の自宅兼醸造所を指します。チリ最高峰のワインの一つ「クロ・デ・ファ」を生む畑が広がり、目の前にはコラソン・デル・インディオと呼ばれる大岩を抱いたアンデス山脈がそびえる名勝地。そこに建つパスカル・マーティ氏の住処が、ラベルに描かれています。
ヴィニャ・マーティの入り口となるこのレンジに自身の自宅兼醸造所をあしらったのは、「多くの人に飲まれる最も低い価格のワインのクオリティこそが、ワイン造りで最も難しいが、最も大切である」という考えによるもの。その自負あっての選択です。
一際目を引くシンプルなラベル、この「LOVE」シリーズは、ヴィニャ・マーティの中で最も親しみやすいアッサンブラージュ(ブレンド)ワインです。
ムートン、オーパス・ワン、アルマヴィーヴァ。世界最高峰のワインを手掛けるプレッシャーから離れ、自由にワイン造りができるようになった時、彼はまず自分のワインをもっと多くの人たちに飲んでほしいと考えました。LOVE という世界で普遍的な名前をあしらったこのワインで、日々の暮らしの中のワンシーンに花を添えてほしい、喜びを味わってほしい、そんな願いから生まれたのがこのワインでした。
新世界の土地で育ったブドウと、旧世界の伝統的醸造法のハイブリッドともいえるワイン。
寒暖差が強く、乾燥した土地に自根栽培で育つブドウは、野趣溢れる味わいでどれも個性的な特徴を持ちますが、そのブドウを伝統的な醸造法を用いて、時にフランスから取り寄せたフレンチオーク樽を使いながら、融合させ生み出された、ヴィニャ・マーティのレゼルヴァクラス。
堅牢なボディと、品種の個性を捉えた芳醇な味わい。品質を追い求めた伝統製法が生み出すハンドクラフトワイン。
マリポーザ・アレグレのコンセプトは、テロワールを際立たせ、その土壌・ブドウ品種の個性を引き出す伝統的ワイン造りを行うことです。フランスではフィロキセラ禍により、ほぼ途絶えてしまった自根のブドウが、チリにはまだ存在します。パスカル・マーティ氏のフランス式伝統製法と、チリの優れたテロワールを結びつけたマリポーザ・アレグレは、まさにハンドクラフト的なワインと言えます。個々の畑、ブドウ、年によってもその状態に合わせて最適な醸造方法をとることでワインには、そのテロワールの個性が生き生きと反映されます。伝統的な手作業のおかげで、オートメーションでは得られない、複雑さ、凝縮味を感じることができるでしょう。
雄大なアンデスの伝承に捧げるボルドー伝統のアッサンブラージュが生み出す。
コラゾン・デル・インディオは、プレミアム・ブレンデッド・ワインに位置付けられる上位キュヴェです。ヴィニャ・マーティのセラーからアンデス山脈を見上げると、その稜線は、ちょうど人が仰向けに寝たようなシルエットを描きます。頭、額、鼻、あご・・・そしてちょうど胸元の付近に、ハート型の大岩が見えます。この岩は、夕日を受けたときに燃えるように照り返すので、昔から住む現地の人々は、この岩を「コラソン・デル・インディオ」、「インディオの心臓(ハート)」と呼びます。この岩には、現地のインディオに伝わる伝説があります。
カラクは、トップキュヴェである「クロ・デ・ファ」のセカンドワインに位置づけられるワインです。 アルト・マイポと、カチャポアル・ヴァレーという、チリを代表する優れたテロワールのブドウを使用し、ボルドーを彷彿とさせるアッサンブラージュの妙を感じる複雑で、重厚な味わいが魅力。
モノ・セパージュ最高峰ワイン。
SERシリーズは、醸造家パスカル・マーティ氏が、個々のブドウ品種に最も適したテロワールで栽培されたブドウを使い、単一品種ワインの最高峰として手掛けるワインです。ブドウ品種はそれぞれ適した地に植えられ最高のクオリティを発揮します。
その果実から生み出されたワイン「SER」は、チリと言う枠を超え、個々のブドウ品種のもつパフォーマンスを最大限味わうことができる、珠玉のモノ・セパージュワインシリーズです。
唯一無二の個性を持つ最上級キュヴェ。
ヴィニャ・マーティの畑の中でも、最も素晴らしいテロワールを持つ、アルト・マイポのDOピルケにある、「クロ・デ・ファ」から生まれます。
清酒7号酵母の力で新境地を開いた革新的白ワイン。
ムートン、オーパス・ワン醸造家パスカル・マーティ氏の構想から7年以上。あの「獺祭」生みの親、旭酒造の桜井博志氏、そして「神の雫」でフランスの芸術文化勲章を受けた原作者の亜樹直氏協力のもと、完成した世界初の試み。
「パレットに赤の素材を並べたところを想像してください。赤、と一口にいっても、本当に多様な種類があるでしょう。ワインも同じです。同じ土壌は一つとしてありません。たとえカベルネ100%でも、この樽と、その隣の樽の味は異なるのです。様々な原酒を素材として、1本の作品として仕上げるのが醸造家の役割です。単一品種100%のワインが世界で流行していますが、たとえモノ・セパージュのワインであっても、そこに醸造家が関わらなければ決して優れたワインにはならないのです。」
ヴィニャ・マーティでは、それぞれの適地を見出した上でブドウ栽培を行います。カベルネならば水はけがよい土壌、メルロであれば冷涼な空気と粘土質土壌。
1997年からアルマヴィーヴァを手掛けるために、彼はまず徹底してチリの土壌調査を行いました。この経験があるからこそ、彼はチリのテロワールを最もよく知る人物の一人なのです。
チリの特徴に合わせた畑仕事ができるのも、マーティ氏ならではです。
ヴィニャ・マーティでは、それぞれの土地の特徴、つまりフランス語でいう「テロワール」にあわせて、ブドウ品種を栽培しています。フランスでは長い伝統の中で、自然にその土地に合うブドウが受け継がれてきました。対して、ブドウ栽培の歴史が浅いチリでは、人々は、好みだったり、商業的な意図に合わせ、思い思いにブドウ品種を選ぶ事が少なくありません。
残念ながら、土壌との相性を無視してしまうと良い結果を得ることはできない、という事は周知の事実です。つまり、チリでは、いまだその秀逸なポテンシャルを活かしきれていない部分が存在するのです。
ヴィニャ・マーティでは、チリのテロワールを深く理解するマーティ氏の知見に基づきブドウ栽培がおこなわれています。ワイン造りにおいても、各畑の個性を引き出すという点にこだわります。大きなタンクで大量生産するのではなく、畑ごと異なるタンク・樽でワインを造り、それを最終的にアッサンブラージュ(ブレンド)することで、バランスの取れた、上質なワインを造ります。
|| 商品名
|| テイスティングコメント
カラクは、ヴィニャ・マーティのプレミアムレンジの中では比較的新しいワインで、2012年がファーストヴィンテージです。
2012年のチリは、ラ・ニーニャ現象により通常よりも涼しい年でした。マーティ氏は、ワイン製造中に、このヴィンテージで満足が行くファーストワイン「クロ・デ・ファ」を造ることが難しいと判断しました。他所に桶売りするという選択肢もありましたが、自身で手塩にかけて育てたブドウから仕込んだワインを売ることができず、半ばあきらめの気持ちで、各品種のワインを全てブレンドし、樽に入れたまま放っておきました。(この2012年には、クロ・デ・ファとSERは1本も生産されていません。)
その後忙しさから、2012年のブレンドワインの存在を忘れていましたが、2014年に、ふとしたきっかけでこのワインの存在を思い出し、試飲してみたところ、思いがけない良い味わいになっていたことに驚かされたそうです。そこで、マーティ氏は、このワインに「カラク」と名づけ、クロ・デ・ファのセカンドワインとして売り出すことにしました。
ボルドーの格付けシャトーでは、ムートン・ロートシルトがセカンドワインであるプティ・ムートンを造るように、ファーストに達しなかったロットや、若木の畑から収穫されたブドウ等を使い、セカンドワインが造られることが一般的になっています。このセカンドワインは、ファーストワインより当然安価ですが、畑仕事の手間暇や、醸造チームがファーストと変わらぬ仕事で取り組むため品質が非常に高いことから、世界的に人気があり、時にはファーストワインより早く売り切れることも。長期熟成向きの格付け上位クラスの場合、セカンドの方が若くして楽しめるという利点もあります。
意を決してリリースされたこのセカンドワイン「カラク」は、その品質の高さと、それに比して安く設定された価格から瞬く間に売れてしまいました。完売後、世界中の取引先より「あのカラクを復活させてほしい」というリクエストが相次いだため、マーティ氏はカラクを「クロ・デ・ファ」のセカンドワインとして毎年リリースすることを決めました。
しばらくの間は、クロ・デ・ファと同様に、アルト・マイポのD.O.ピルケのブドウを主体に造られていたカラクですが、徐々に地球温暖化の影響がみられるようになり、冷涼な気候や水分が必要なメルロ種の生産量が減り始めました。
2018年に、縁あってマーティ氏がアルマヴィーヴァを手掛けた時代に発見し、チリでトップクラスのカルメネールを生む地と確信を抱いたD.O.カチャポアル・ヴァレーの畑を手に入れることができたため、2018年ヴィンテージからは、ワインにボリューム、滑らかさを表現するために、このD.O.カチャポアル・ヴァレーのカルメネールも使われるようになりました。
森羅万象の女神パチャママは、この二人を不憫に思い、戦士をアンデス山脈へと変えました。そして、姫の墓があった場所に、ターコイズブルーの美しい泉が湧き出ました。その色は、ちょうど姫の瞳の色と同じでした。この戦士と姫は、それ以来、その土地に住む人々にとって大地の守り神であると考えられてきました。この、アンデス山脈に姿を変えられた戦士の名が「カラク」です。クロ・デ・ファの畑からは、この「カラク」の体躯、雄大なアンデスの山並みが一望できるのです。
ボルドーで例えば、広域のボルドーの中にメドックがあり、さらに限定されたポイヤックがあるのと同じ形になります。DOピルケの土壌を一言であらわせば「マルゴーとポイヤックを合わせたような土壌」。粘土質の土壌、上部にはところどころ深く、砂利質の水はけの良い土壌が広がります。砂利質が深く水はけが良い場所にはカベルネ・ソーヴィニョン、粘土質の部分にメルロ、そして大きな石が転がる(ちょうどローヌを彷彿させるような)水はけのよい場所にシラー種が、それぞれ植えられています。
パスカル・マーティ氏は、何よりもこのピルケという場所のポテンシャル、テロワールを信じています。「チリにはテロワール、ヴィンテージの個性は存在しない、と言う人もいる。多くのワインは、確かに毎年美味しく、安定している。ボルドーのように、当たり年だから飲みたい、という声もあまり聞かない。 しかし、それは一つのワインを、広大な畑で大量に作ることで、標準化されているのが原因だと思う。個性がぼやけて、平均化されてしまうからだ。ある特徴的な土壌があって、その土地から収穫されたブドウだけでワインを造れば、テロワールはもちろん、ボルドーのようにヴィンテージの個性がしっかり感じられる。 例えばクロ・デ・ファのあるピルケは、小区画でチリでは標高がもっとも高い。昼夜の寒暖差が激しく、霧がよく発生する。表土は水はけが良い石灰質、地中は粘土質という土壌だ。この土地から生まれるワインの味わいのベースは変わらない。そして、その味に加えて、その年の気候によってワインの味わいは毎年変わる。」
カチャポアル・ヴァレーの東側は、アンデス山脈からもたらされた砂利や砂質の土壌で非常に水はけが良いのが特徴です。夏場は極度に乾燥するため、灌漑を行う生産者も多くいます。
対して、西側は肥沃なローム層となっており、粘土の層のおかげで夏でも適度に水分を供給する事ができるため、カルメネールの栽培に向いています。
粘土質土壌という点ではメルロにも適しているように思えますが、メルロにとっては、カチャポアル・ヴァレーの気温は高すぎます。半面、晩熟型のカルメネールにとっては、この暑さはまさに天恵で、おかげで果実は完熟し、ボリュームたっぷりで芳醇な味わいのワインに仕上がります。
ヴィニャ・マーティのカルメネールは、この西側エリアの畑のもので、畑の密植度も周囲より高いのが特徴です。(密植度があがると、一般的にブドウの凝縮度があがります)
パスカル・マーティ氏は、アルマヴィーヴァを手掛けた際、チリのアイデンティティでもあるカルメネール種を使う事を考えました。そしてチリ国内のテロワールを調査した結果、当時ベストと判断されたのが、このカチャポアル・ヴァレーだったそうです。彼は、実際アルマヴィーヴァにはこのカチャポアル・ヴァレーのカルメネールを使っていた、と語っています。
(現在は、アルマヴィーヴァのカルメネールの産地に関しては公開されていません)
五大シャトー「ムートン」、カリフォルニアの「オーパス・ワン」の後に、チリを代表するプレミアムワインの「アルマヴィーヴァ」を手掛けた時、彼はチリの類まれなテロワールを知りました。しかし、現状の大規模生産では、そのポテンシャルを引き出すだけのワイン造りが出来ない事にも気づいていました。彼の胸の内には、自身のワイナリーを造りたいという思いが芽生えたのもこの頃です。
2003年、アルマヴィーヴァでの自身の役割を果たした、との思いから、彼は自身のワイナリー設立に向け、動き始めます。コンサルタントとして世界中を回りつつ、ワイナリー設立準備を進めました。
「あのムートン、オーパス・ワン、アルマヴィーヴァを手掛けたパスカル・マーティ氏が新ブランドを立ち上げる」
噂を耳にし、ワイン業界内外で彼の夢に共感した人が続出しました。例えば「ロード・オブ・ザ・リング」で有名な映画会社ニューライン・シネマ(現ワーナーグループ)のマイケル・リン氏や、元バロン・フィリップ・ロッチルド社の社長で、現在アメリカで輸入会社を経営するオリヴィエ・ルブレ氏もバックアップを申し出ました。
多くの人々の夢も乗せて、2008年、満を持してマーティ氏自らのワイナリー「ディオニソス・ワインズ」を設立。2013年、ヴィニャ・マーティと自身の名を冠したワイナリーへと変更、生涯をかけたプロジェクトとしての意気込みを表現するに至ります。
カサ・デル・セロとは、直訳すれば「山に佇む小屋」ですが、ここではマーティ氏の自宅兼醸造所を指します。チリ最高峰のワインの一つ「クロ・デ・ファ」を生む畑が広がり、目の前にはコラソン・デル・インディオと呼ばれる大岩を抱いたアンデス山脈がそびえる名勝地。そこに建つパスカル・マーティ氏の住処が、ラベルに描かれています。
ヴィニャ・マーティの入り口となるこのレンジに自身の自宅兼醸造所をあしらったのは、「多くの人に飲まれる最も低い価格のワインのクオリティこそが、ワイン造りで最も難しいが、最も大切である」という考えによるもの。その自負あっての選択です。
一際目を引くシンプルなラベル、この「LOVE」シリーズは、ヴィニャ・マーティの中で最も親しみやすいアッサンブラージュ(ブレンド)ワインです。
ムートン、オーパス・ワン、アルマヴィーヴァ。世界最高峰のワインを手掛けるプレッシャーから離れ、自由にワイン造りができるようになった時、彼はまず自分のワインをもっと多くの人たちに飲んでほしいと考えました。LOVE という世界で普遍的な名前をあしらったこのワインで、日々の暮らしの中のワンシーンに花を添えてほしい、喜びを味わってほしい、そんな願いから生まれたのがこのワインでした。
新世界の土地で育ったブドウと、旧世界の伝統的醸造法のハイブリッドともいえるワイン。
寒暖差が強く、乾燥した土地に自根栽培で育つブドウは、野趣溢れる味わいでどれも個性的な特徴を持ちますが、そのブドウを伝統的な醸造法を用いて、時にフランスから取り寄せたフレンチオーク樽を使いながら、融合させ生み出された、ヴィニャ・マーティのレゼルヴァクラス。
堅牢なボディと、品種の個性を捉えた芳醇な味わい。品質を追い求めた伝統製法が生み出すハンドクラフトワイン。
マリポーザ・アレグレのコンセプトは、テロワールを際立たせ、その土壌・ブドウ品種の個性を引き出す伝統的ワイン造りを行うことです。フランスではフィロキセラ禍により、ほぼ途絶えてしまった自根のブドウが、チリにはまだ存在します。パスカル・マーティ氏のフランス式伝統製法と、チリの優れたテロワールを結びつけたマリポーザ・アレグレは、まさにハンドクラフト的なワインと言えます。個々の畑、ブドウ、年によってもその状態に合わせて最適な醸造方法をとることでワインには、そのテロワールの個性が生き生きと反映されます。伝統的な手作業のおかげで、オートメーションでは得られない、複雑さ、凝縮味を感じることができるでしょう。
雄大なアンデスの伝承に捧げるボルドー伝統のアッサンブラージュが生み出す。
コラゾン・デル・インディオは、プレミアム・ブレンデッド・ワインに位置付けられる上位キュヴェです。ヴィニャ・マーティのセラーからアンデス山脈を見上げると、その稜線は、ちょうど人が仰向けに寝たようなシルエットを描きます。頭、額、鼻、あご・・・そしてちょうど胸元の付近に、ハート型の大岩が見えます。この岩は、夕日を受けたときに燃えるように照り返すので、昔から住む現地の人々は、この岩を「コラソン・デル・インディオ」、「インディオの心臓(ハート)」と呼びます。この岩には、現地のインディオに伝わる伝説があります。
カラクは、トップキュヴェである「クロ・デ・ファ」のセカンドワインに位置づけられるワインです。 アルト・マイポと、カチャポアル・ヴァレーという、チリを代表する優れたテロワールのブドウを使用し、ボルドーを彷彿とさせるアッサンブラージュの妙を感じる複雑で、重厚な味わいが魅力。
モノ・セパージュ最高峰ワイン。
SERシリーズは、醸造家パスカル・マーティ氏が、個々のブドウ品種に最も適したテロワールで栽培されたブドウを使い、単一品種ワインの最高峰として手掛けるワインです。ブドウ品種はそれぞれ適した地に植えられ最高のクオリティを発揮します。
その果実から生み出されたワイン「SER」は、チリと言う枠を超え、個々のブドウ品種のもつパフォーマンスを最大限味わうことができる、珠玉のモノ・セパージュワインシリーズです。
唯一無二の個性を持つ最上級キュヴェ。
ヴィニャ・マーティの畑の中でも、最も素晴らしいテロワールを持つ、アルト・マイポのDOピルケにある、「クロ・デ・ファ」から生まれます。
清酒7号酵母の力で新境地を開いた革新的白ワイン。
ムートン、オーパス・ワン醸造家パスカル・マーティ氏の構想から7年以上。あの「獺祭」生みの親、旭酒造の桜井博志氏、そして「神の雫」でフランスの芸術文化勲章を受けた原作者の亜樹直氏協力のもと、完成した世界初の試み。
「パレットに赤の素材を並べたところを想像してください。赤、と一口にいっても、本当に多様な種類があるでしょう。ワインも同じです。同じ土壌は一つとしてありません。たとえカベルネ100%でも、この樽と、その隣の樽の味は異なるのです。様々な原酒を素材として、1本の作品として仕上げるのが醸造家の役割です。単一品種100%のワインが世界で流行していますが、たとえモノ・セパージュのワインであっても、そこに醸造家が関わらなければ決して優れたワインにはならないのです。」
ヴィニャ・マーティでは、それぞれの適地を見出した上でブドウ栽培を行います。カベルネならば水はけがよい土壌、メルロであれば冷涼な空気と粘土質土壌。
1997年からアルマヴィーヴァを手掛けるために、彼はまず徹底してチリの土壌調査を行いました。この経験があるからこそ、彼はチリのテロワールを最もよく知る人物の一人なのです。
チリの特徴に合わせた畑仕事ができるのも、マーティ氏ならではです。
ヴィニャ・マーティでは、それぞれの土地の特徴、つまりフランス語でいう「テロワール」にあわせて、ブドウ品種を栽培しています。フランスでは長い伝統の中で、自然にその土地に合うブドウが受け継がれてきました。対して、ブドウ栽培の歴史が浅いチリでは、人々は、好みだったり、商業的な意図に合わせ、思い思いにブドウ品種を選ぶ事が少なくありません。
残念ながら、土壌との相性を無視してしまうと良い結果を得ることはできない、という事は周知の事実です。つまり、チリでは、いまだその秀逸なポテンシャルを活かしきれていない部分が存在するのです。
ヴィニャ・マーティでは、チリのテロワールを深く理解するマーティ氏の知見に基づきブドウ栽培がおこなわれています。ワイン造りにおいても、各畑の個性を引き出すという点にこだわります。大きなタンクで大量生産するのではなく、畑ごと異なるタンク・樽でワインを造り、それを最終的にアッサンブラージュ(ブレンド)することで、バランスの取れた、上質なワインを造ります。
750mlサイズのお好みのワインを入れることが出来ます。
※ギフトボックスと一緒にワインを複数本、お買い求め頂いたは、どちらの商品をギフトボックスに入れるか、注文時に「備考欄」にてご連絡ください。
1本用
2本用
袋の色はクールグレーのみとなります。
ワイン1本、もしくは1本用ギフトボックスを入れることが出来ます。
「もっと気軽にワインを持ち運びたい」そんな皆様の声にお応えし、ワインショップソムリエロゴ入りワイン用袋をご用意しました。
1本用・2本用・3本用の3種取り揃えておりますので用途に合わせてお選びくださいませ。
ワイン名(原語) | カラク(KALAK) |
生産者(原語) | ヴィニャ・マーティ(VINA MARTY) |
原産国・地域 | チリ・セントラルヴァレー |
ヴィンテージ | 2018年 |
ぶどう品種 | カルメネール41%、カベルネ・ソーヴィニヨン30%、シラー28%、カベルネフラン1% |
タイプ | 赤ワイン |
内容量 | 1500ml |
ご注意 | 開封後は要冷蔵の上お早めにお飲みください。 |
保存方法 | 要冷蔵 18℃以下 |
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