Bodegas Valsacro
ボデガス・エスクデロ
スペイン人は家でボトルを保管して熟成…
なんてことはしません!
買ったら飲む!が身上の国、そんな彼らにとって、今飲みごろのワインは、決して高級ワインではないのです。
商売っ気のない当主アマドール。
快くそんな当たり年&熟成飲み頃ワインを、普段と全く変わらない価格で卸してくれたのです!
【1】造り手&土地
近年高品質なワインが造られることで注目を集めるスペイン北部、 フランスに接するナバーラ地方。
この土地に早くに目を付けたエスクデロ家。 なんと4世代も前、曾祖父の代にはすでに条件の良い場所に畑を取得していました!! 今では最高樹齢80年に達する、素晴らしい畑を持っています。
しかも仕込みから瓶詰まで、パーカー96点生産者のボデガス・エスクデロ当主アマドールが手掛けます!
良いブドウ+腕のいい醸造家、 この組み合わせで美味しい赤ワインができないはずはありません。
【2】当たり年
今回入荷した2005年は、 スペインでも大当たり年として名高いヴィンテージ!
実はこのカンペスエロとペドロ・デ・イヴァル、2006年と2007年はもうすでに売ってしまった、とのこと。
どうして?と尋ねると、
「2004年と2005年は素晴らしい年だっただけに、飲みごろを待つ必要があった。
だって、美味しくなるのが分かってるのに、待たずに飲んだらもったいないじゃないか!」
今回飲みごろとの判断で販売をスタートしたところ、運よく注文できたのです!!
でも価格は他ヴィンテージと変わらず。
いい年なんだからもっと高く売れるのに…
商売っ気ゼロ、ただ美味しいワインを届ける事だけに熱意を燃やす醸造長アマドールなのでした・・・
(ありがとうございます!)
スペインのワイン産地の中でも、特に昨今注目を集めている産地の一つが、このナバーラです。
ナバーラは、ロゼワインの産地から赤ワインの重要な産地へと大きく変わったことでも知られています。
ナバーラは、ピレネー山脈からエブロ河沿いの渓谷まで、なだらかに広がる緑の大地に位置しており、 バスク語で「山々に囲まれた平原」に由来するとも言われています。
冬はピレネー山脈からの冷たい風が吹き、暑く乾燥した夏をもたらす大陸性気候ですが、春と秋は温暖でぶどうの生育には充分な降雨量があります。
ナバーラは、長いあいだ隣の名醸地リオハの陰に隠れた存在でしたが、1980年ごろ、転機が訪れました。
ナバーラ栽培・醸造研究所(EVENA)を中心にした試験栽培・醸造の結果、実は地場品種ガルナッチャの他に、スペイン最高の高貴品種、「テンプラニーリョ」の栽培にも適していることが判明したのです。
その後ナバーラの生産者達は畑の植え替え、醸造設備の革新などを行い、高品質なワインを生み出すようになったため、ナバーラの赤ワインの存在は次第に知られるようになりました。今ではナバーラは国際的に通用する赤ワインの生産地として高く評価されています。
エスクデロ家はいち早くその土地の赤ワインのポテンシャルに気づいていました。当時ほとんどガルナッチャが占めていたこの土地に、いち早くテンプラニーリョを植え、その畑も今では樹齢80年余りです。他に比べ明らかに平均樹齢が高い畑、この点もボデガス・バルサクロが他ワインに比べて有利な点です。
ハイクオリティーと限定生産を信条とするバルサクロ。 その舞台裏では、製造からワイン畑管理まで一貫して環境への配慮も怠らない。
化学肥料の使用を止めたのは10年前のことだ。たゆまぬブドウの木の病気予防対策。さらに、害虫駆除対策、雨水を溜池で浄化し再利用するなど、日夜、自然環境と共存する努力を行っている。
ぶどうの収穫から丹精を込めて、ゆっくりとワインを育てるのがエスクデロのポリシー。今年の収穫年も歴史にその名を刻むであろうことは間違いない。
スペインのワイン専門月刊誌「Mi Vino」第10号
(2007年2月)より抜